古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

私のジョギング記念日

2013-08-30 | マラソン
今日は私のジョギング記念日でした。
30年前の8月30日、ジョギングを始めたのです。
冬は朝の最低気温が氷点下になうとジョギングは休みです。
夏は朝の最低気温が26℃を上回ればお休み。
今年は8月8日から25日まで連続で休みました。
前日の天気予報か、当日朝のTVで確認しています。
今朝、6時前TVを見たら「現在気温27.1℃。」本来ならお休みですが、
30年目の記念日ですから、名古屋城一周(4km)のコースを走りに行きました。
汗びっしょり。帰りに、信号で停止していたら、散歩していたお年寄り方が、
「あなたは長い間走ってますねえ」、というので、
「今日で30年目です」
「うわー」
「ま冬でも短パンで走ってますねえ」
よっぽどの物好きと思われたようです。

男と女のお話

2013-08-29 | 読書
 『人間の性はなぜ奇妙に進化したのか』(ジャレド・ダイアモンド著、2013年6月刊、草思社文庫)という本を読みました。
 著者は、『銃・病原菌・鉄』で、朝日新聞「ゼロ年代の50冊」1位に選ばれたサイエンス・ライターです。
 特に面白いのは、第3章の「なぜ男は授乳しないのか?」
なぜ授乳しないかって、オッパイがないじゃない?・・・・それが、「エストロゲンを投与されている男女のガン患者はプロラクチンを注射されると乳を分泌するようになる」そうです。
 ある夫の例。彼はつねづね妻の胸が「貧弱」だとこぼしていたのだが、気がつくと、なんと自分自身の胸が発達し始めた。実は、彼の妻が夫の願いに従って乳房の成長を刺激するエストロゲンのクリームを塗りたくっていたところ、そのクリームがこすれて夫の胸についてしまっていたのだ。
 つまりホルモンの作用で、男でも乳はだせるのだが、何故そのように男性は進化しなかったのか?というのが、章題の意味です。

 ヒとの23対の染色体は、それぞれ外観が異なっているので、番号を振って他と区別することができる。1番染色体から22番染色体までは、顕微鏡でみると、対になっている同志が互いにそっくりな形状をしている。ところが23番染色体だけは対の二つが全く異なる。これが性染色体である。ただし、その違いがあるのは、男性の場合だけだ。男性の性染色体は、大きな染色体(X染色体)と小さな染色体(Y染色体)が対になっている。女性の場合は二つのX染色体が対になっている。
 性染色体はどんな働きを持っているのか?X染色体に載っている遺伝子の多くは、性別にかかわりない形質を特定する。たとえば赤と緑を識別する能力などだ。一方、Y染色体には、精巣の発現を特定する遺伝子が載っている。受精後5週間で、ヒトの胎児は性別にかかわらず、精巣とも卵巣ともなりうる生殖腺を成長させる。もしY染色体があると、このどちらにもなりうる生殖腺が成長をはじめて、7週目には精巣となり始める。逆にY染色体がなければ、生殖腺はすぐには変化せず、13週後にようやく卵巣として成長しだす。(ここまではよくご存じでしょう)
 女児の2番目のX染色体が卵巣をつくり、男児のY染色体が精巣をつくるのだと思っていた人もいるのではないだろうか。
 ところが実際には、染色体異常によって一つのY染色体と二つのX染色体を与えられた人(クラインフェルター症候群)が最も男らしい特徴を備え、三つ、あるいは一つだけのX染色体をたまたま与えられた人(ターナー症候群)が最も女性らしい特徴を備える。
このように、二つの可能性をもった生殖腺原基は、何も邪魔するものがなければ、自然に卵巣となるべく成長する。これが精巣に変わるには、特別に何か、つまりY染色体が必要なのだ。
 しかし、男性に備わるのは精巣だけではない。ペニスや前立腺・・・

 胎児には生殖腺以外にも、同じように二つの可能性を持つ原型構造が備わっている。しかし、生殖腺原基と違って、それ以外の器官は二極のどちらへも進む可能性を秘めており、Y染色体の影響を直接受けるわけではない。精巣それ自体がつくる分泌物がその後の発生を方向付ける。この分泌物によって、二極構造は男性器官へと成長していくが、精巣、からのこの分泌物がないと、同じ構造が女性器官へと成長していくのである。
 Y染色体があれば100%男性器官ができ、なければ100%女性器官ができるはずだと考える人もいることだろう。
 だが実際には、これらのあらゆる器官がつくられるには、長い一連の生化学的段階が必要となる。各段階ごとに一個の高分子物質、すなわち酵素が合成され、各酵素は1個の遺伝子によって特定される。どんな酵素も、対応する遺伝子突然変異が起これば、欠けたり無くなったりする。ある種の酵素が欠損すると、男性の両性具有者、つまり精巣と女性器官を併せ持つ人が生じたりする。酵素の欠損した男性両性具有者においては、この酵素が欠損する前の代謝経路の各段階では他の酵素が働いていたので、そこまでは男性器官は正常に発言する。しかし、欠損酵素それ自体もしくはその後の生化学的過程の影響で、男性器官は成長を妨げられ、女性器官に変わってしまったり、未発達の状態にとどまってしまったりする。
 結論はこういうことです。
 『包括的に見れば男性と女性の遺伝的差異は、ささやかなものにすぎない。そのわずかな違いの生む結果が大きな相異として現れるのである。23番染色体上の少数の遺伝子は、他の染色体上の遺伝子と手を組んで、最終的に男と女のあらゆる違いを決定する。もちろんこの性差には、単に生殖器官そのものの違いだけでなく、思春期以降の性にかかわるその他もろもろの違いが含まれている。たとえばひげや、体毛や、声の高さや、胸の発達などの性差である。』

自由貿易について

2013-08-26 | 経済と世相
 『TPP開国論のウソ』(飛鳥新社2011年5月刊)という本を読みました。
東谷暁さんの本を読んで、http://d.hatena.ne.jp/snozue/20130821
同じ著者の最近の著作はないかと図書館で検索して見つけたのですが、中野剛志、三橋貴明との3人の共著でした。
面白かったのは、「自由貿易」をめぐる以下の記述です。私たちは「自由貿易」について考え直す必要がありそうです。
『TPP反対論者が増えてきました。たとえば、同志社大学大学院の浜矩子先生。・・「TPPは本当の自由貿易ではないので反対」といった趣旨の発言をしています。自由貿易論者の彼女と私の考え方は違いますが、確かに米国は農業に輸出補助金を与え、さらにドル安に為替操作しているわけですから、自由貿易とはいえません。』
中野剛志は、反TPPの論客です。彼の主張を著書で読んだ後、では「TPP賛成論」の論者は、いかなる理由で賛成するのか、賛成論者の著作を読んでみました。それらに共通する主張は、「TPPは自由貿易である」、「自由貿易は経済を発展させる」という。
しかし、TPPは本当に自由貿易であるかについて、詳しい記述には欠けると思いました。関税撤廃を掲げていますから、表向きは、TPPは「自由貿易」の実現を目指しているようですが、「自由貿易」の意味を考えてみる必要があるでしょう。
ウィキペデイアによると、
『自由貿易とは,国際間の財貨・サービスの取引に際して,各国が原則的に貿易政策や為替政策による政府介入を行わず,市場の価格調整機能に任せることをいう。』
つまり、政府が介入しない貿易が「自由貿易」。関税をゼロにすれば、この面からは自由貿易ですが、政府が意図的に為替介入すれば、関税よりはるかに影響は大きい。そもそもTPPは、米国の輸出を増大しようとする米政府の試みですから、素直に「自由貿易」の促進と理解するのは、ナイーブ過ぎる。

もう一つ「グローバル化するなら政府は大きく」という章が面白い。
『90年代以降のグローバル化は、それ以前の貿易自由化と比べて、私はかなり異常だと思っています。
そもそも、経済自由主義者は、貿易を自由化すべき、政府は小さくすべきと言いますが、90年代以前は、国際的な貿易の自由化が実際に進めば進むほど、政府は大きくなっていきました。国際的には自由貿易、国内的には大きな政府という組み合わせになる。貿易の自由化と小さな政府のセットは成り立たなかったのです。・・・
なぜなら、貿易を自由化すると、TPPもそうですが、必ずその国の弱い所、農業や貿易自由化によって職を失う弱者が被害を受ける。だから、貿易は自由化しつつ、弱者には補償を与えて助けてあげないといけない。したがって必然的に、大きな政府になっていかざるを得ない。
統計的にみても、自由化が進めば進むほど、GDPに占める政府支出の割合は、むしろ大きくなっていました。自由貿易は小さな政府とセットになると勘違いしている人が多数いますが、80年代までの政治経済学では大きな政府とセットになるのが常識でした。
90年代あたりから、この常識が崩れます。それまでは、GDPに占める輸出+輸入、つまり海外開放度が上がると、GDPに占める政府支出は上がるか変わらなかったのです。ところが2000年代には下がる国がたくさん出てきた。特に、韓国は、対外開放度が極度に上がっているのに、政府支出のGDPに占める比率は下がるという奇妙な現象が起きました。
政府を大きくして福祉国家を維持しつつ、国際貿易も進めて、いろいろな製品が出入りして皆で豊かになるという幸福なシナリオが、90年代以降のグローバル化によって壊れたのです。』

輸出数量指数を見る

2013-08-17 | 経済と世相
経済学には古典的な問いがあります。
「中央銀行が通貨の流通量を増やすことによって、経済を刺激するという政策目標を本当に達成できるだろうか」という問いです。
 この問いには、すでに18世紀から答えがあった。
デヴィッド・ヒュームは「貨幣について」と名付けたエッセイで次のように論じている。
「もしその国に従来よりも多量の貨幣が存在するようになれば、
同じ量の財を表示するのにより多量の貨幣が必要となるというだけのことです。
ですから、その国家だけに限定して問題を考えるならば、貨幣量の増大が善悪いずれであろうと、
なんらかの結果をもたらすということは皆無です」
 しかし、ヒュームの時代は、お金が国内を回る国家経済の時代です。
彼らは、通貨が瞬時にして海外に移転したり、人件費を節約するため、海外に工場を移転させるというような、
グローバル経済の社会を想定したわけではありません。
 経済学の命題の多くは、国家経済の時代を前提としていますから、
グローバル経済の時代に成立する命題かどうかは再検討の要があります。
 アベノミクスの第一の矢は、「貨幣量を増やす」ということですから、
ヒュームの言うように、「その国家だけに限定して問題を考えるならば」何の効果もないはずです。
しかし、今日はグローバル化の時代、増やした通貨量がその国家内に留まるわけではありません。
 となると、最初の影響は、為替市場にあらわれます。実際、相場は円安に動きました。
円安に動けば輸出が増える筈です。確かに金額的には増えています。しかし、数量的には、増えていないのです。
 この現象について、経済学者はどう分析しているか?ネットをさがしていたら、
野口悠紀雄さんのレポートがありました。
‎http://toyokeizai.net/articles/-/13514
 つまり、アベノミクスは、円安を実現することで、輸出を増やし生産を増やすことで経済を活性化しようというものです。
この場合、輸出は数量で増えなければならない。
ところが、平成25年上期の貿易統計(財務省)によると、
輸出は金額で対前年比4.2%増加だが、数量指数では8.3%の減少である
(これはマクロ経済の話で、ミクロ(個別企業)の話ではありませんが)。
http://www.customs.go.jp/toukei/shinbun/trade-st/gaiyo2013_1-6.pdf
 円安になったからと言って、輸出が減る筈はありません。
だから、これは為替相場に関係なく、海外が不景気と言うことでしょう。
だから、円安がなかったら、輸出企業は青息吐息だった?でも、円安のおかげで売り上げ数量は増えて、好決算になった。
でも、そういう状況だと、設備投資は増やさないし、雇用も増えません。つまり、アベノミクス効果はないのです。
 ところが、輸出関連の企業では、好景気を満喫しているという。また、高級品が売れに売れているという。何故か?
 通貨量を増やし輸出を増やすというルートでなく、別のルートがあった?
考えられるのは、株式市場の活況です。
企業の保有する株式が値上がりすれば、決算は好調になります。
資産家も持ち株が上昇すれば、儲かった気分になり、財布のヒモが緩む。
 ではなぜ、株価が上がったのか?日銀の供給したマネーが実物資産に回らず、投機市場に回ったのではないでしょうか。

野口さんは、マネタリーベースの増加ど比し、マネーストックは増加していないと分析しています。
マネーを増やしても、実物経済の中で、信用の創出機能が働かず、
マネーストック(M2あるいはM3)の増加はまったくないのです。
http://toyokeizai.net/articles/-/16044?page=1

で、問題は、アベノミクスの将来です。
 円安が日本経済に好影響をもたらす時期を外れた時期の円安では、輸出数量が増えない。
カネは設備や雇用に回らず、投機市場にしかカネが回らない。従って、資産家にしか好影響は出ない。
一般市民には、円安の悪影響(ガソリン価格の上昇など)しかない。
このことがあきらかになった段階で、安倍内閣の支持率は暴落するのでは?と思います。


長崎市長の平和宣言

2013-08-10 | 経済と世相
長崎市長の平和宣言は素晴らしかった!
お聴きになっていなかった方には、全文をお読みになることをおすすめします(下記サイト)。
どうして、日本政府は「核兵器の非人道性に関する声明」に署名しないのでしょう。
「人類はいかなる状況においても核兵器を使うべきではない、という文言が受け入れられないとすれば、核兵器の使用を状況によっては認めるという姿勢を日本政府は示したことになります。」
米国政府に遠慮して、賛同できないようですが、そこまでアメリカの言いなりになることはないと思う。
 
http://www.asahi.com/national/update/0809/SEB201308090009.html

命日

2013-08-06 | 素晴らしき仲間たち

「命日」が気になるのは、自分の「命日」が近づいている?
そこで、「年齢別生存率」をキー・ワードに、グーグルで検索したら、
厚労省の平成17年のデータが出てきました。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/20th/sh01.html

10万人のうち77歳まで生きている人は、64187人、
87歳まで生きている人は、29956人。
77歳の平均余命は9.87年。(いずれも男子)

この話を同じ住宅に住むNさんにはなしたら、(彼は江田島の兵学校の最後の卒業生だそうですから、現在83~84歳)
「私の10年前は、あなたほどの体力はまったくなかった。だから、あなたは10年後はもちろん生きています。
先日、名古屋の某大学の学長先生の講演を聴いたのですが、医学の進歩で難病が克服されて、100歳も珍しくない時代がくるそうです。
あなたは、100歳生存の有力候補ですよ」
褒めたのかな?よくわかりませんが、いずれにせよ、10年後生きているかどうかを考える必要がある年齢になりました。

8月1日は、作詞家阿久 悠の命日だったと思いおこしました。
もう、逝ってから6年にもなるんだ。

ざんげの値打ちもない
http://www.youtube.com/watch?v=Hf4eX_SYDng


8月4日、寅さん、こと名優渥美清さん の命日です。
男はつらいよ
http://www.youtube.com/watch?v=9yKgQFRlzko
8月5日、マリリン・モンローの命日です。逝ってもう51年。
よろしければ、「帰らざる河」をお聴きください。
http://www.youtube.com/watch?v=HrvA7W8Q3Ss

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