古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

9.11

2006-09-11 | 経済と世相
 9月11日がやってきました。ニューヨークのテロ事件から5年です。あの時、
伝えられる話では「これは戦争だ!」と、ブッシュ大統領が言ったそうです。以来、アフガン、イラクと戦火が広がりました。
 その結果、テロはなくならずむしろ増加するばかり、「イラク戦争は必要な戦争
だったのか?」との声が米国でも高まり、ブッシュの戦争を支持したブレア政権は
退場に追い込まれそうです。
 何処でブッシュは誤ったのか?私は「これは戦争だ!」と捉えた時点で誤ったのだと思います。
 戦争とは、国家と国家との間の紛争です。国家と国家との間の戦争でアメリカに勝つ国がなくなった時、戦争はなくなったがテロが出てきた。このテロに対して、従来の戦争と言う手段では、問題解決されない。テロリストも一般民衆も外見で区別できない。テロリストを根絶しようとしたら民衆を全部殺さないと根絶できないからです。

 では、どうすしたら良いか?これを戦争として対処するのでなく、犯罪として対処すべきです。オオム真理教の事件で、日本は是を戦争として対処したか?麻原は戦争のつもりだったかもしれませんが、政府は犯罪として、犯人を捜査して逮捕しました。
 テロも戦争ではなく犯罪として対処すべきだった!

 ICC、國際刑事裁判所という組織があります。国連で、98年7月に規定が採択され、02年7月に発効したが、これをブッシュ政権が、国連に関し最も強く批判していました。
 米国保守派の反対理由は、ICCが発足すると米軍の行為が裁かれる、つまり米軍の最高司令官たる大統領が被告になる可能性がある。これは米軍の軍事活動に制約を課すというのです。

 クリントンは保守派の反対に直面しながらも、ICCの推進を試みた。「人道上の最も深刻な侵害を起訴するための常設の國際裁判所を今世紀中に設立しなければならない」(97/09/22国連総会)と演説し、00年12月31日ICC規程に署名しました。
しかし、ブッシュ政権は02年5月に署名を撤回した。
 日本は、139ヶ国が署名、102ヶ国が批准し締結したICCを、批准はおろか署名すらしていない。(私は、このICC批准は、新しい首相にもっとも期待しているのですが、3候補者とも全然その気もなさそうだ)
 日本の反対理由?いうまでもありませんね。米国の顔色をうかがっているのです。

 テロは、戦争ではなく犯罪として、ICCが対処すべき問題で、このICCに反対する米政府や日本政府が、「テロへの闘い」を主張する資格はないと思うのです。

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1 コメント

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ICCに関心がないのは安部氏唯一人です (jnicc勝見)
2006-09-12 12:00:29
snozueさん、はじめまして。国際刑事裁判所(ICC)への早期加盟に関して日本政府に働きかける運動に参加している者です。snozueさんのICCに関する経緯の理解がとても正確で驚いています。ただ、首相候補の中で批准を推進している人がいないという点では、表には出ていませんが谷垣氏と麻生氏は強くICC加盟を支持しており、また麻生氏は外務大臣として、谷垣氏は財務大臣として協力することで、加入促進を強力にプッシュしてくださっています。



snozueさんならご存知かと思うのですが、日本では与党自民党が今年4月に入って「ICC議連」という議員連合を設立しました。その目的はICCの早期加入を与党自民党議員の立場から政府に促すことであり、事実、与党パートナーの公明党とともに政府各省庁に提言書を提出するため行脚して回りました。外務省はすでに麻生大臣のリーダーシップのもと、ICC加盟に向けての具体的な準備を急ピッチで進めており、すでに財務省との交渉も終え来年度予算の概算要求にICC予算が初めて盛り込まれる運びとなり、このことは各種メディアでも報じられました。つまり麻生氏は事実上、ICC加入推進のけん引役となっているのです。



一方、谷垣氏は財務大臣の立場にありますから、これまたICCの予算について概算要求を受け入れる判断をとる立場にあります。今回メディアで報道されたとおり、概算要求として予算が通っているのならば、谷垣氏が財務省で音頭をとってこれを通す働きを果たしたと考えることができると思います。実は谷垣氏は、私たちJNICCが主催した2002年7月1日のICC早期加入決起大会で進行役を務めて下さった方でもあり、以後4年にわたって、そのご多忙な身ながらもICCへの加入推進に尽力してくださった方なのです。



ですから、麻生氏、谷垣両氏は、ICCへの加入について最も具体的かつ積極的に動いてくださっている方々と言えるのです。両氏のICCに対する理解と情熱は、仮に国家首班となっても変わらないことでしょう。ICCに関してこれまでまったく関心を寄せていないのは、残念なことに、最有力候補の安倍氏唯一人なのです。
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