古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

2017年第1四半期私選10大ニュース

2017-03-31 | 経済と世相
2017年第1四半期私選10大ニュース
桜の開花は遅れていますが、もう3月が終りました。1~3月のニュースを振り返ります。(順不同)
1文科省役人違法天下り
役人天国は日本の伝統でした。
2.金正男暗殺事件
北朝鮮って大変な国です。
3.北朝鮮鮮ミサイル実験繰り返す。
日本国内の米国基地を攻撃するかも?
4.大阪高裁 高浜原発の運転差し止めを仮処分取り消し
地位の高い裁判官ほど判決は保守的!
5. 前橋地裁、原発事故の国と東電の責任認める。
常識的な判断です。
6.南スーダン自衛隊のPKO5月撤退を決める
7.働き方改革の長時間労働規制
これでは、規制にならないのでは?
9.森友学園の小学校敷地に国の土地を格安払下げ?籠池氏国会証言
どうなってるのか、腑に落ちない事件!
10. 東芝、米国原発事業で巨大損失。
日本の貿易黒字はこうして米国に吐き出している?

以下番外です。
11. 名古屋城天守閣 木造再建を市議会可決。
12.. 元名大生に名古屋地裁無期懲役
殺してみたかったというのだから、どうしようもない!
13.名古屋女子マラソン 安藤が初マラソンで国内最高
久しぶりにうれしいニュース
もう一つ番外:14 船村徹、ムッシュかまやす、鈴木清順死去

男性ホルモンを断つ

2017-03-29 | Weblog・人生・その他

3月29日、今日は前立腺がんの再診で西部医療センターに自転車を走らせました。9:09、受付をして、早速、尿と血液の採取。9:45泌尿器科の受付をしました。ここからが待ち時間、いつもなら持参した本を読むのですが、今日はTVで甲子園の野球を見ていました。11時過ぎに順番がきました。
「NOZUEです」。入室すると、「PSAは0.005でした。尿は異常ありません」
「前回のPSAは0.004でしたから増えているのですか?」と小生。
「それくらいは順調とみなせます」。0.001ぐらい増えても誤差の内ということか。
「異常はありませんか」、「とくにありません」。「では予定通り今日は注射をします。次回は5月17日にしましょう」。ベッドに横たわりお腹に皮下注射。
「この注射の目的は何でしょう」。「脳から睾丸に男性ホルモンを出させる指令が出るのですが、その指令をブロックするのです」。
「では、飲み薬と同じ狙いですか?」
「人間の身体はわかっていないことが多くて、脳からの指令をブロックすれば男性ホルモンが出なくなる筈ですが、なぜか睾丸以外から男性ホルモンが産出されるので、それも防ぐには飲み薬が必要です」。
「3か月おきに注射ということは、1回注射すると3ヶ月効果があるということですか?」、「そうです」。
この注射。めっちゃ高くて1回およそ70000円だ(自己負担は7000円)
飲み薬(ピカルタミド)の処方箋を貰い終了。会計を済ませたら11時半。今日は早かった。お腹が空いていたのでレストランに行きランチを頂き、12時帰宅できました。
「新潮45」の4月号にジャーナリストの大江舜さん(68歳)が前立腺がんの闘病記を載せていた。
 男性ホルモンを摂って前立腺がんは大きくなるので、治療では、男性ホルモンを断つ工夫をするということらしい。
『重粒子線照射治療を受けるのだが医者にこういわれる。
「照射前の2か月間ホルモン治療を受けてください。男性ホルモンを断ち、癌を小さくします。照射後も2年間継続です」
「1ヶ月効果のあるリューブリンの注射とピカルタミドという錠剤を毎日飲んでください」
医療費の明細をチェックすると、睾丸切除と同様の効果のある、この化学的去勢注射液、薬価は何と1本約7万円。韓国では性犯罪者の去勢に使われるという。あんまりじゃないかと恨んだが、最近のニューヨークタイムズによれば「大幅な延命効果が実証された」。それなら我慢だ。』
俺って去勢されてる?


人工知能(AI)と経済の未来

2017-03-28 | 読書
『人工知能(AI)と経済の未来  2030年雇用大崩壊』(井上智洋著、2016年7月文春新書)を読みました。本屋の立ち読みで前書きの次の記述が目にとまりました。
『汎用人工頭脳が普及した世界に是非とも導入すべきと私が考えているのは、ベーシック・インカムです。』
これを読んで、「読んでみよう」と、購入をしました。
 筆者は、慶応義塾大学環境情報学部卒業、早稲田大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学とのこと。つまりAIの専門家として出発したが、経済に関心をもち、経済学を学んだということだ。
 Aiの発達は未来において経済成長や雇用にどのような影響を与えるかを考えることが本書の主題であると筆者は述べる。
まずは雇用への影響。
 『近頃、人工知能が仕事を奪うという問題が盛んに取沙汰されます。実際、セルフドライビングカーや人工知能を搭載したドローンによる配送により、タクシー運転手やトラック運転手が失業するおそれがあります。汎用人工知能が実現普及すると、あらゆる人間の労働が汎用人工知能を搭載したロボットなどの機械に代替され、経済構造が劇的に変化する。
 今後AIの技術進歩が加速化し、それにも拘らず政府がマクロ経済政策を怠ると、需要不足による失業が増大し長期化する可能性があります。
 マクロ経済政策には、橋や道路の建築といった公共事業などに対する政府支出を増やす「財政政策」と中央銀行が世の中に出回るお金の量を増やす「金融政策」があります。いずれも需要を増大させ、景気を良くする効果があると考えられています。
 ただし、公共事業へ支出する財政政策は需要不足を解決する手段として妥当ではないと私は思う。橋や道路は必要に応じて建設すべきであり、不必要なら建設すべきでないからです。それに、建設業が潤っても、他のすべての産業が潤いマクロ経済全体の需要不足が解消するとは限らないからです。一般的には、金融政策の方が経済全体を潤す効果を持ちます。
 金融政策には、「金融緩和政策」と「金融引き締め政策」があります。「金融緩和政策」とは、中央銀行が民間銀行から国債を買い入れ、その見返りに発行した貨幣を民間銀行に供給する政策です。そして、その民間銀行が企業へ貸し出しを行うことで、市中にお金が出回る。「融引き締め政策」はその逆です。』
 ところで、この考え方で、アベノミクスでは、日銀は異例の金融緩和を実施しましたが意図したようにお金は市中にでまわりませんでした。民間銀行に供給されたお金が、企業に貸し出されずに日銀の当座預金勘定にブタズミされるばかりだったからです。企業は儲かると思わなければいくら金利が低下しても資金を借りて投資しません。つまり日銀から民間銀行へお金が流れるルートはあっても、その後の企業及び国民にお金を回す道が閉ざされていたのです。
 そこで、本書の筆者の提案するシステムハがベーシックインカムです。
『「ベーシックインカム」(Basic Incom、BI)はすべての人に、その人の収入水準に拠らず無条件に、最低限の生活費を一律に給付する制度で、世帯ではなく、個人を単位として給付します。
 BIを社会保障制度の一種としてみた場合、それは「普遍主義的社会保障」として位置づけられ、生活保護が「選別主義的社会保障」であるのと対照的です。
 生活保護の種々の問題点は、それが「選別主義的」であることから生じます。それに対し、BIは「普遍主義的」であるがゆえに、生活保護の問題点を克服することが出来る。BIの空腑にあたって、労働しているかどうか病気であるかどうかは問われません。金持ちであるか貧乏であるかも関係ありません。全国民があまねく受給するものだから取りこぼしがなく、誰も屈辱を味わうことがない。また、労働しても受給額はへらされないから労働意欲を損ねない。』
 『人は母子家庭や失業、老齢といったさまざまな理由で貧困に陥る。現在、こうした理由の明確な貧困に対処するために、児童扶養手当や失業手当、年金などが制度化されている。しかし、政府が認めた理由以外でこうした救済を受けることはできません。全ての人が受給対象になればそういった制度は不要になります。BIを導入することで既存のもろもろの社会保障制度を廃止することが出来れば、社会保障に関する行政制度は極度に簡素化され、事務手続きや行政コストは大幅に削減されます。
 新たな政策の導入には「財源は?」が問われるが、国民生活を向上させることが明らかなら増税すればいい。増税額は、前述の行政コストの削減を考えると、それほど大きなものにならない』と筆者は言う。
 マイナンバー制度が16年の1月から実施されたが、マイナンバーと銀行口座が紐付されるようになれば、コストのかからないBI制度導入の環境が整うでしょう。
Aiがもたらす失業の危機にBIで対処せよという筆者の提言、一考に値すると思いました。

25日も駅ちか

2017-03-26 | 旅行
 .25日、駅ちかウオーキングに出掛けました。今池駅から星ヶ丘駅までのウオーキングで、8.7kmのコースです。直線距離ではそんなにないと思いますが、いろいろ立ち寄る箇所があり、およそ9kmです。時速3kmで歩くと3時間。10時半スタートで13時半ゴールと見積もり、10時半今池駅に行きました。受付は9時半から11時ですが、朝、野暮用があり10時に家を出たのです。
 3番出口を出てUターンしてすいどう道緑道を歩きます。木曽川から名古屋へ水を引く地下水道の上が緑地として整備されているのです。桜の並木が続くのですが、残念なことにまだ桜は咲いていません。1km半あるいて若水通りに来たとき突然あでやかな桜の花が目に入りました。汗ばんできたので、ここでセーターを一枚脱ぎました。
名電高東を東に行き、天満通り2丁目を南に曲がるとセブンイレブンがありました。
「お弁当を買っていこう」と立ち寄り、お握り、あったかいお茶など購入し、外に出てから、受付でもらった地図を落としたことに気づきました。
「しまった!」と思いましたが順番のついた案内標識がところどころにありますし、地図を見ながら歩いている人も多いので「皆について行けばいい」とそのまま歩きました。
「水の歴史資料館」が目の前にありました。平成26年9月に開館した施設で、水道事業の歴史の展示があり、尾張藩時代の水道の歴史も展示されていました。
 3㎞過ぎると覚王山日泰寺の裏手に出ました。

 日本で唯一、お釈迦様の遺骨を安置する超宗派の寺院です。参拝後すぐ東にある揚輝荘に入る。松坂屋初代社長の伊東次郎左衛門の別邸、平成19年、名古屋市に寄贈され、現在南北に分かれた約3000坪の敷地に残る建造物と庭園が保存公開されている。北園は無料、南園の聴松閣は有料です。無料の北園のみのぞいてから外に出る。

 参詣道を歩いて地下鉄の覚王山駅に出る。大通りを東へ、末森通りを本山まで歩きました。ここまで5㎞です。名大に向かう路を少し歩くと桃巖寺。この辺りは住宅のシニアクラブ・ウオーキングで歩いたことがあります。

曹洞宗の寺院で、開基は天文年間。末森城主織田信行が父・信秀の菩提を弔って建立、寺院の寺名・桃巖は信秀の法名に因む。ここは、名古屋大仏のあることで知られています。像の前には大仏の掌も置かれています。

その後、一旦名大通りに戻ればよかったのですが、裏口から「ゴールの星ヶ丘にはこの方向でよいだろう」と歩き出したら、上り下りの多い道をあっちこっちと歩かされて「道を違えたかな?」と心配になりましたが、なんとか地図を手に歩く集団に合流できました。東山動植物園の前に出て、園内に入るコースでしたが、案内の地図を見せれば無料入場でしたが、地図を落としてしまったので、「もう動物園はカット」と園の西側の歩道を星ヶ丘駅まで歩きました。

ゴールは予想通り13時30分。受付で落とした地図を再度もらいました。かなり疲れていましたので、日課の水泳は省略し帰宅、家の近くの白木蓮が満開でした。風は寒いがもう春です。



19日の駅ちか

2017-03-20 | 旅行
<19日の駅ちかウオーキングの報告です。
午前9時半、地下鉄鶴舞線の原駅に着きました。ウオーキングの受付は超満員、1000人を超える参加者でしょう。高齢者が増え、健康寿命を延ばすべく手ごろな運動としてウオーキングの人気が高くなっているのですね。今日は、原駅から日進市を横断しリニモの長久手古戦場駅まで11.4kmを歩きます。健脚者向けのコースです。
1番出口を出て右へ。名古屋環状自動車道に沿って散歩道が整備されています。2kmほど歩いて、牧野が池緑地に入ってきます。緑地の最初に竹の小道。竹の並木道、この辺りは竹が多いのか、「筍堀禁止」の札がたっていた。
牧野が池緑地は約150ha、都会のオアシスとして親しまれる公園、池を背景に「森林浴を楽しみながら散策してください」と案内の地図にある。

緑地を抜け県道に出る。5km地点が岩崎台の信号。案内標識に「しばらくまっすぐに」とあるので、2km県道に沿って歩くと岩崎の信号になる。左、北に曲がると、岩崎城址公園だ。
階段の小道をえっちらおっちら上がると山頂に徳川慶喜書の「忠義の碑」があった。

岩崎城は、戦国時代の平山場で織田信秀(信長の父)の支城でした。天正12年の小牧・長久手の戦いの際、豊臣方の池田恒興隊の岡崎中入れを狙った動きを阻止して城代丹羽氏重以下300余名が討死した。関ヶ原の戦い後、丹羽氏は万石の大名に展封され、城は廃城となった。山頂の慶喜の碑はこの小牧の戦いの丹羽氏の働きを顕彰するもので、その旨の文章がきさいされているのだが、写真の写りが悪く読み取れない。
家康の天下どりは、関ケ原よりも小牧長久手の勝利のおかげと説く歴史家も多い。
城は昭和62年(1987)展望塔として5重構造の天守閣(模擬天守)を築城。「岩崎城址公園」として整備されたという。

昭和62年と言えば、竹下内閣が各自治体に1億円を配布したバブルの頃だ。その1億円をつかったのかな?など思った。歴史記念館に入ると1Fに騎馬姿の銅像があった。討死した丹羽氏重。当時16歳だったそうだ。

日進市の歴史、文化遺産の展示があり、市の花あいさいの写真も展示されていた。
天守閣の最上階に上がって展望を見ようとしたが、転落防止の金網に覆われていて展望が良いとは言い難い。

お城の見学は終えて、県道に降りる。
北へ歩くと、愛知学院大学、名古屋外国語大学などの看板が見える。ひところ郊外に広い場所を得て大学のキャンパスを創る動きが流行したので、その折これらの大学も作られたのであろう。しかし昨今は逆に市内に土地を求めてキャンパスを作る流行だ。
時代の変化を思った。歩き続けて10㎞地点、口論議運動公園が右手に広がる。ここのプールで時々水泳大会があり、小生も3年前の2月出場した。私の最後の水泳大会だった。
間もなくリニモ(東部丘陵線)が見えてきた。
ゴールの長久手古戦場駅横の公園に着いた。記念品はリニモの絵入りバッジ。13時30分、4時間も歩いたことになる。1およそ12㎞だから時速3㎞。80歳を超えて歩く速度が遅くなった。1時間に3kmしか歩けない。駅の横にイーオンの新しい店ができていたので、一寸のぞきたいとおもったものの疲れ果てていて、のぞく元気はなく、すぐリニモに乗車、藤が丘で地下鉄乗り換え家に2時半帰りました。










12日の女子マラソン

2017-03-14 | マラソン
 12日の女子マラソン当日は義姉の一周忌の法事で武豊町の兄の家に出掛けました。9時頃大府駅について西口を出ると、弟の車が前に着きました。妹も北海道に住む末弟もいました。「おはよう」と車に乗り込み、「ラジオで女子マラソンやってるだろう」。弟「そうだったな、CBCかな?」。小生、「違う東海ラジオだ」。で、カーラジオをつけてれた。
妹「何時からやってるの?」、「9時10分だ」。時計を見ると9時12分である。
なごやドームの横からスタートしたところだった。「今日は風もないし、気温は10度くらいに上がるから絶好のマラソン日和だ。タイムはいいタイムになりそう」。
家のTVで予約録画してればよかった!生憎忘れてしまった。コースは、ドーム横から環状線に出て、今池・桜山に向かうところだ。「風はないし、気温は10度くらいに上がるから絶好のマラソン日和だ」アナウンサーも言っている。コースは、ドーム横から環状線に出て、南に今池・桜山に向っているようだ。5kmを16分30秒ぐらい。予想通りキルワ(バーレーン)先頭で、スズキ浜松の安藤、清田が食い下がっている。
15km過ぎで清田が遅れ始めた。
兄弟4人が兄の家に着いたのは10時。マラソン実況はそこまでにして家に上がる。昨年3月死去した義姉だが、もう1年が経った。ほんとに早い1年だ。
10時半、御坊様が来て法事が始まった。
 いつも思うのだが、ありがたいお経なのだろうが、全然意味が分からないので閉口する。
でも、今日は「親鸞聖人」と「教行信証」の二つの言葉は聞き取れた。「南無阿弥陀仏」と合せて3語だけは意味が分かった。小一時間で休憩になり、その後また読経。今度は台本が配られ導師に合唱するのだが、今どこを読んでいるのかわからなくなる。でも、11時45分には終わる。「もうマラソンハゴールしてるな」
昼食を近くのレストランでごちそうになり、2時半ごろお暇する。大府駅で3時27分の快速に乗り4時名城公園駅に着いた。もうマラソンは終わっている。

 帰宅後、中日新聞のメールでマラソンの結果を見る。
優勝はキルワが3年連続(2時間21分17秒)。今、女子マラソンで世界で最も安定したランナーだろう。
驚いたのは安藤由香が初マラソで国内最高記録を出したことだ。2時間21分36秒。
小生の地元の豊川高校出身なので、応援していたからとてもうれしい。
日本人女子が2時間20分を切ったこともある(野口、高橋、渋井)が、すべて海外(ベルリン)。国内では最高の記録を初マラソンの選手が出したのだ。「忍者走り」と称する腕を下げた独特の腕振で走りぬいた。3位の清田も立派!15㎞過ぎで遅れ始めたからダメかな?と思ったが最後まで頑張った。2時間23分47秒。2度目のマラソンでこの記録は立派だった。
 高橋尚子に続くマラソンランナーが生まれました。
瀬古利彦さんのコメント「世界陸上の優勝、メダル見えてきた」。


駅ちかウオーキング

2017-03-12 | 旅行
11日は、目覚めると素晴らしい青空だった。「今日は久しぶりにウオーキングに行こう」と思いたちました。空気は冷えて寒そうですが、日中は暖かくなりそうです。今日の駅ちかウオーキングは、ナゴヤドーム前矢田駅から高丘町駅までの6.7kmを歩く予定です。
立ち寄る場所はすべて行ったことがある場所ですが、距離も手ごろだからウオーキングしてみよう。
 9時半家を出てドーム前のイオンで弁当を調達して2番出口の受付で10時で地図を貰いスタートしました。明日の名古屋マラソンの受付がカルポート東で始まっていて1番出口が混雑していて、ウオーキングの受付は2番出口でした。西へ矢田5丁目で北に折れ矢田4丁目の金虎酒造(地元の酒造メーカー)まで歩きました。
酒蔵を見て試飲を楽しむ。いつも試飲させてもらっているから、今日は1本買っていくか、と醸造酒「本丸御殿」を買い求めバッグに収めました。工場を出て今度は南に戻ります。すぐ山田天満宮です。紅梅が綺麗でした。

東大曽根まで歩いて2kmです。森下駅前を通過、片山八幡神社(徳川家氏神)まで歩くと徳川町です。東へ歩くと徳川園。

徳川園も美術館も何度か訪れていますので、今日はカット、庭で弁当を広げて賞味した後、次に行くことにしました。南に歩くと,建中寺です。初代尾張藩主義直公の菩提を弔って1651年創建、代々の尾張藩主の菩提寺になっています。ここも紅梅が綺麗でした。

東へ平田町まで歩き、北へ。「文化のみち二葉館」に入りました」。入場料は平日の半額50円でした。
「文化のみち二葉館」は、「日本の女優第1号」と言われる川上貞奴が大正時代に住んで いた和洋折衷の建物を、名古屋市が移築復元 したもので、2005年2月8日にオープン しました。「文化のみち」を紹介し案内するとともに、川上貞奴関連の資料や郷土ゆかり の 作家・城山三郎の展示があります。今日は2Fをじっくり見ました。彼のペンネームは、千種区城山町に3年住んだことからきているとか。作品の本が並んでいたので、暫く座り込んで目を通しました。
ゴールの高丘駅まではここから1㎞程でした。12時45分ゴール。標準タイムは1時間40分とのことでしたが、ゆっくり歩いたので2時間45分かかりました。後は地下鉄。帰宅は13時15分でした。
家の近くの白木蓮が膨らんでいました。春もマジかですね。


『文明は<見えない世界>が作る』

2017-03-10 | 読書

『文明は<見えない世界>が作る』という表題に惹かれて、岩波新書(松井孝典著2017年1月)を図書館で借りてきました。
まず書名の意味。
 文明は<見えない世界>の解明を通じてつくられる。
例えばスマホです。21世紀を象徴する道具の一つスマホはその中に<見えない世界>の断片がいっぱい詰め込まれている。その一つがアインシュタインが特殊相対性理論によって明らかにした「伸び縮みする時空」。どんな系から見ても光速は不変を原則にすると、時間空間は伸び縮みするという理論によりスマホのGPSは正しく位置情報を受けることができる。また、E=mc2という理論によって、星はなぜ輝くか、原子力発電は何故可能かが解明されました。
しかし、「時空は伸び縮みする」、「質量とエネルギーは等価である」と言ったことは、我々が日常の生活で実感することは不可能です。いわば<見えない世界>です。自然を<見える世界>とするなら、<見える世界>の奥にある<みえない世界>を発見することが文明の発展でした。そして今<見えない世界>の解明が驚くほどの勢いで拡大している。
<見える世界>の奥にある<みえない世界>を見つけるには、外界を脳の中に投影して内部モデルを作るという能力が必用です。ここで筆者は、宇宙創成から現在に至る進化で、そういう能力獲得の歴史を振り返ります。
エンリコ・フェルミ(1901~1954)はイタリヤの物理学者。世界初の原子炉の設計と建設を指揮したのは、フェルミと彼の友人、ハンガリー人科学者レオ・ジラードである。以下は、フェルミの有名な問いです。少し長くなるが引用すると、
 「宇宙は広く、無数の星がある。そしてその星の中には太陽と似たものが沢山ある。私たちが住む銀河系には1011個の星があり、宇宙の中には少なくとも1010個の銀河が存在する。それらの星の多くはその周りを回る惑星を持っており、惑星の中には。炭素、窒素、酸素、水素の簡単な化合物でできた大気と水を持つものがかなりあるだろう。
 中心の星から惑星の表面にエネルギーが注がれれば、たくさんの有機化合物が合成され、これらの化合物が互いに反応しあい複雑な相互作用を起こして、ついには自己増殖系すなわち原子生命体が生み出される。この単純な生物は増殖し、自然選択により進化し複雑化しついには思考する生物が出現する。すると科学と技術が生まれ、文明化が起こる。間もなく彼らはその惑星の全環境を支配する棟になる。やがて彼らは、新世界征服の野望を抱き、まず近くの惑星に到達し、さらに他の惑星に足を伸ばしその中で適当な環境のものを選んで移住する。ついには全銀河系を旅する。このように非常な高度を持った人々が、この美しい地球を見逃すはずがない。「もしこれらがすべて現実に起きているとしたら、」彼らは既にこの地球に来ているに違いない。いったい彼らはどこにいるだろう」ユーモアにあふれたジラードが見事な返事をした。
「彼らは私たちの間にいますよ。もっとも彼らは自分たちのことをハンガリー人と呼んでいます」。
 文明とは、「地球システムのなかに人間圏をつくって生きる生き方」と定義できます。このような生き方を始めたのは、ホモ・サピエンスだけです。
 700万年くらい前に最初の人類サヘトラントロプス・チャデンシスが分化しました。以来人類は、さまざまな種が、誕生と絶滅を繰り返してきました。その中で生物圏から別れ、地球システムの中に新しい構成要素である人間圏をつくって生き始めたのは、ホモ・サピエンスだけです。人間圏というのは、農耕牧畜という生き方を、地球システム論的に分析した結果筆者が到達した概念です。ネアンデルタール人までのホモ属と、ホモ・サピエンスとは、生物学的には同じかもしれませんが、地球システム論的には全く異なる存在です。なぜか・それは片や生物圏の種の一つとして生き、片や人間圏をつくって生きているからです。
 この違いは、ホモ・サピエンスとネアンデルタール人の比較をしてみればわかる。二点です。一つは、ホモ・サピエンスにおける「おばあさん」の存在です。動物のメスは生殖可能年齢を過ぎると死にます。ネアンデルタール人までの人類も同様です。しかし、ホモ・サピエンスのメスはずっと長く生き延びる。「おばあさん」の誕生により人類は、人口増加という問題に遭遇し、生きる知恵を子孫に伝えるようになった。
 もう一つは言語です。言語能力が発達し脳の構造も変化しました。側頭葉や頭頂葉の面積が宏がり大脳皮質のネトワーク構造が変化したのです。その結果、目や耳などを通じて、外界情報を脳の内部に取り込み、脳の中に外界を投影した内部モデルを作ることができるようになる。それに基づいて思考、判断、行動する。理性の誕生です。
 外界を脳の中に投影して内部モデルを作るという能力のおかげで人類は<見えない世界>を<見える世界>にフィードバックし人間圏の拡大を確かなものにしていったのです。
 しかし昨今、<見えない世界>の拡張に<見える社会>が追いつかなくなり、フィードバックに限界が現れ始めた。<見えない社会>が無限であり、<見る社会>が有限ですから。ある意味当然です。
 分かり易い具体例を一つ上げれば、金融システムです。金本位制というリアルな世界にリンクしていた貨幣が、金の重しがとれ、電子的に瞬時に移動できるようになった。ホモ・サピエンスにとってただでさえコントr-ルできない欲望は、コントロール不能です。
 21世紀、拡大を続ける人間圏はよいよ「地球ステムを越えて無限に大きくはならない」という現実にぶつかります。更にインターネットの普及により、人間圏の構成要素が変化し始めました。従来の国や会社という構成要素に代わり個々の人間が構成要素として名乗りを挙げるようになった。21世紀が、文明論的に大変動の時期であることが理解できます。
この本、宇宙科学者の文明論です。


RE:円安亡国

2017-03-06 | 読書
[円安亡国]の記事に読者から質問が寄せられました。
ご質問は「帝国循環」の意味?と、円安は日本経済にプラスか?の二つです。
「帝国循環」の意味から始めます。ここでいう『帝国』は基軸通貨を発行する権限を持つ国です。「基軸通貨」とは貿易の決済に使用できる通貨です。
即ち、「帝国循環」とは、基軸通貨を発行する国が、通貨の循環過程で、基軸通貨が発行国に還る仕組みが出来ていて、その循環過程を利用して発行国が利益を上げられるようになっていることです。
 現在の国際経済で、基軸通貨は米ドルで、帝国、即ち基軸通貨発行権を有するのは米国です。
なぜ米ドルは基軸通貨なのか。第2次大戦後のブレトンウッヅ協定では、米ドルは金本位制をとり、その他の国の通貨は米ドルとの間で固定相場制をとることで、米ドルを基軸通貨にしたのです。ところが、1971年のニクソンショックで、米国はドルの金交換を停止しました。それまでは米ドルは金との兌換券として価値を保障されていました。金兌換停止でドルは価値を保守するシステムはなくなり印刷した紙切れに過ぎなくなりました。そこで、米政府は、産油国に原油取引は米ドルで決済することにさせたのです。つまり、ニクソンショック以前の米ドルは金本位制でしたが、ニクソンショック以後は原油本位制にしたのです。それによって米ドルは基軸通貨の地位を保ったのです。ところが、このシステムに挑戦したのが、イラクのフセイン大統領です。米国はイラク戦争を起こしてフセインを打倒し、米ドルの基軸通貨の位置を守りました。
では、米ドルが基軸通貨であることを利用して、どのように利益を上げているのか?
国際収支で黒字を稼いでいる国に稼いだカネで米国債を買わせるのです。これで得た資金を外国に投資して資本収支を稼ぐのです。貿易収支の悪化でドル安になっても、外国の購入した米国債の価格低下のリスクは、購入した国が負担します。
ところがそうして稼いだ米国の富は、米国の国民大衆には分配されないので、米国内の貧富格差は大きくなり、トランプ大統領は、海外企業に「米国雇用への貢献」を要求しています。今回のトランプ大統領の誕生も、米国国内の貧富格差の拡大が原因します。

次に円安は日本経済にどう影響するか。アベノミキウスで考えてみましょう。
異次元の金融緩和で、はっきりしたのは円安です。円安の結果何が起こったか。輸出企業の収益向上です。円安で、円評価の売り上げが拡大し、海外に有する資産の評価金額が増加したからです。株価は上昇しましたが、賃金は上がっていません。
 また、アベノミクスで目的とした2%の物価上昇は起こりませんでした。金融を緩和すれば物価が上がり、物価が上がる前にカネを使おうとすればデフレは脱却できるという目論見でした。しかし、貨幣価値の安定を使命とする中央銀行が物価の上昇を測るというのは異常です。日銀が通貨を増発しても、その通貨が市中で使われず日銀の民間金融機関の日銀当座預金額が積みあがるだけでした。
 円安になれば海外から輸入するものの価格が上昇するから物価が上がる筈なのに、賃金が上がらない庶民にとっては幸運にも上がらなかった。原油価格が低迷していたからです。
 通過を増やせば物価は上がるという説は必ずしも正しくないということを実験したのがアベノミクスであったと私は考えます。
 しかし、原油価格が上昇に転ずれば、円安のデメリットはもろに出てきます。円安で海外に売れるものが増加し、国内生産が増えれば、円安のメリットがあるのですが、企業は円高対策で海外生産体制を構築しています。だから、単純に海外生産を減らして国内生産を増やすわけにいかない。企業収益が増えても直ちに賃金を増やすわけではない。円安で株価が上がっても日本経済の景気が良くなるとは言えないのです。

円安亡国

2017-03-02 | 読書
トランプ大統領の最近の発言が気になっている。「日本は為替安に誘導し、日本の対米輸出を増やして米国人の雇用を奪っている」。これに対して豊田社長の反論も気になる。「トヨタは米国に投資し米国での生産台数を増やして米国の雇用に貢献している。トヨタは日本のブランドだが、トヨタ車は米国の車でもある」。
日本の製品に限らないが、米国に輸出される製品は米国人に安価で性能も良く、米国人の消費生活を豊かにしているのでは?そうだとすると、米ドル高は米国人を豊かにしている?
一体円安ドル高は、日本人を豊かにしているのか、米国人を豊かにしているのか?為替の問題を整理して勉強する必要があると考えていたところ、書店で文春新書の「円安亡国」(山田順著、2015年7月)を見つけた。
 著者は、「光文社ペーパーバック編集長を経て、フリーランス。著書に「出版大崩壊」、「税務署が隠したい増税の正体」(いずれも文春新書)あある。
この本で一番興味深かったのは、「帝国循環」という言葉です。
 世界史を見れば、覇権国家は常に従属国家群から富を奪うことで成立してきた。これを「帝国循環」と呼び、世界経済はいまもこのシステムで回っている。
 ただし、現代の帝国循環は、通貨制度が固定相場制から変動相場制に変わったなかで、資本(つまりドル)が世界中を駆け回ることで成立している。通貨発行権は国家主権の基盤である。しかし、ドルを基軸通貨とする変動相場制とグローバル経済の進展は各国からそれをほぼ奪ってしまった。
 ニクソンショック後の日米関係を見れば、1985年のプラザ合意も、1990年代後半からの金融ビッグバンも、すべて帝国循環をどうするかという日米の話し合いだった。帝国循環のためには、覇権国のシステムと従属国のシステムを同じにする必要がある。資本移動を自由にさせ、自由貿易を促進させ、貿易ルールを同じにさせる必要がある。グローバリゼーシヨンがかつて「アメリカナイゼーシヨン」とされたのは、これを意味する。
 これまでアメリカは、BIS規制、時価会計、三角合併、時価総額経営などの新しいルールを日本に要求してきた。これに対し日本は、その要求をどこまで飲むかという交渉を繰り返してきた。
 残念ながら、日本が新しいルールを作ったことは一度もない。覇権国は常にルールメーカーであり、従属国家群はそのルールの中でプレーするプレーヤーに過ぎない。
 現在、アメリカは世界最大の対外純債務国で、日本は世界最大の対外純債権国である。普通に考えれば、債務国のアメリカより債権国の日本の方が豊かでなければおかしい。しかし実際には、アメリカは」世界の富をほぼ独占し、日本よりはるかに豊かである。なぜそれが可能か?帝国循環である。
 アメリカは、毎年年度の資金循環統計を発表している。また毎月月次国際資本統計を発表している。これらを見ると、アメリカには絶えず外国からの資金が流入している。常に外国人はアメリカ債券(アメリカ国債)を買い越している。その買い手の筆頭は日本や中国である。
 アメリカは、世界最大の対外純債務国で、貿易収支も経常収支も常に大幅な赤字です。2013年の経常収支は、日本は610億ドルの黒字、アメリカは4510億ドルの赤字。アメリカの経常収支は1980年以降黒字化したことは一度もない。
 ところが、所得収支を見ると、アメリカは世界最大の黒字国です。常にアメリカに資金が流れ込み、それをアメリカが世界中に投資しているからです。アメリカは国債などによって低金利の資金を大量に調達し、それを対外直接投資に回して利ざやを稼ぎ、またその投資は世界の株式など金融市場にも投入されて所得収支を稼いでいる。
 2015年4月15日、アメリカ財務省は2月の国際収支統計で、日本がアメリカ国債保有額で中国を抜いてトップになったと報じた。(日本が12244億ドル、中国は12237億ドル))
 アベノミクスが始まって以来、日本は米国債を買い増し続けている。
 2013年7月で11354億ドルだったから、1年半で900億ドルもアメリカ国債を買いました。2014年は消費税増税で約6兆円を国民は日本政府に差出したが、この額は米国債買い増し額に匹敵しない・
 日本政府は為替介入をするとき、その理由を「輸出産業を支えるため」としてきたが、しかし、円売りドル買いは最終的に米国債を買っているのだから、輸出企業救済以上にアメリカ救済措置である。なぜなら、日本政府は為替介入するときは必ず米国財務省の許可を得て実施しているからである(米国に為替誘導を非難されるいわれはない。)
 この本を読んでわかった結論。
米国は帝国循環で充分所得を稼いできたが、稼いだ所得が米国内でどのように配分されたかを見ると、当然ながら投資家にのみ渡っていて、低所得の白人層には渡らない。その不満がトランプ大統領を産んだ。これを解決するには米国内のシステムで、国内の所得配分を正さねばならないのに、外国企業に雇用への貢献を要求しているのだ。