古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

政府の犯罪ではないか?

2011-06-11 | 経済と世相
「政府の犯罪ではないか?」、8日の中日朝刊「特報」を見ていて思った。

【「事故から約3ヶ月、住民の被爆を回避する措置がとられていない。それどころか、原発の状況に合わせて、住民の年間被爆許容量の基準を引き上げた」

国も東電も・・・「ただちに健康に影響はない」の説明を繰り返してきた。被爆には短期間に大量に浴びた場合の「急性障害」と数ヶ月から数十年後に症状が出る「晩発性障害」がある。

矢ケ崎名誉教授(琉球大)は「晩発性は被ばく線量が高くても低くても出る。晩発性の危険を承知していながら、あえてその危険を説明しないのは詐欺師の手法だ」

そうした“詐欺的説明”の中には、半減期が短い放射性物質の危険を伝えない点も含まれる。

「半減期が短いヨウ素はセシウムより危険が少ないという人がいるが、これも内部被爆のことが分かっていない。半減期が短いほど強い放射線を集中して放出している」。

国民を被爆の危険にさらす“発表遅れ”も枚挙にいとまがない。

放射性物質の拡散予測システム「SPEEDI」の予測図を「パニックを招く」と国民に隠し続けた。文科省が猛毒の放射性物質ストロンチウム90を福島県の土壌から検出したことを発表したのは、採取後から1ヶ月後だった。ストロンチウムは骨に沈着しやすく、白血病の原因になる。

福島県二本松市が市独自の内部被爆調査の実施を決めた。

国は住民の内部被爆調査を「治療対策にすぐ結びつくものではない。必要ないと判断した」(厚労省)。実態調査さえせず、「安全」を信じろという・・・「本来は国の力を結集し、内部被爆調査など実施すべきだが、そうならない以上、自ら全精力を傾けるしかない」と市はいう。

同市を含む県中央部「中通り」地域では、高濃度のセシウムが検出されている。緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム「SPEEDI」の予測図を見ればここに放射能が降り注いだことは明らかだ。しかし、政府は当初、予測図を隠し続けた。】

住民が原発事故で避難する際に、どの方向に避難したらよいかは、風向きを考えなくてはならない。風下に逃げても全く意味がない。そのデータを示す「SPEEDI」をかくすというのは、まさに政府の犯罪行為である。

どういう狙いで隠したのか?どう対策すべきか分からない官僚たちが、自分たちの無能を隠すためにデータを隠し、「ただちに健康に影響はない」といい続けた。住民の被爆障害は殆どすべて晩発性であり、「ただちに健康に影響はない」のは当然で、5年~10年経ってからの障害が問題なのだ。

官僚が隠したいとしても、政治家はデータを公表して住民を避難させるべきだった。何故官僚のいうままにしたか?不勉強で、どうしたらよいか分からないから官僚の知恵を借りるしかなかった。官僚主導でなく、政治家主導を唱えたのは民主党である。

最新の画像もっと見る