shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

B'z Live-Gym特集 ②「Live in なんば 2006 & Showcase 2007 -19- at Zepp Tokyo」

2020-05-05 | B'z
 B'zのライヴはアリーナやドーム、スタジアムといった大会場で行うアルバム・ツアーやプレジャー・ツアーと、ライヴハウスやホールのような小さな会場で行う Showcase に大別される。ド派手な仕掛けを駆使してエンターテインメントを徹底的に極めた前者を“初心者でも楽しめるお祭り” とすれば、特に演出も無しにガンガン演奏し歌いまくる後者は “ある意味密教的な雰囲気の中で行われるコアなファン向けのギグ” と言っていいかもしれない。どちらにもそれぞれの良さがあるのだが、そのアーティストの本質に触れたいのなら、距離が近くて生のド迫力を体感できる後者に限るだろう。
 そしてそんな彼らの貴重な小会場ギグの模様を収録した映像作品が2006年に大阪のなんばHatchで行われた「Live in なんば 2006」と2007年に Zepp Tokyo で行われた「Showcase 2007 -19- at Zepp Tokyo」の2枚で、「なんば」の方は単独のDVD作品として、「Zepp Tokyo」の方はベスト盤CD「B'z The Best ULTRA Treasure」のボーナスDVDとして既に持っていたのだが、2010年になってこの2枚をカップリングしてBlu-ray化した「Live in なんば 2006 & Showcase 2007 at Zepp Tokyo」がリリースされ、高画質でこのスーパー・ギグを楽しみたいと思った私は迷わずこれを購入。今ではB'zの映像作品で一二を争う超お気に入りだ。ということでB'zのBlu-ray特集第2弾は「Live in なんば 2006 & Showcase 2007 at Zepp Tokyo」でいこう。
 まずはディスク1の「Live in なんば 2006」だが、このギグに応募して見事にハズレた私にとっては観るたびに自分のくじ運の無さを嘆きたくなるほど凄いパフォーマンスの連続で、大会場では味わえない臨場感たっぷりのステージ映像がDVDよりも遥かにクリアーなBlu-rayのスーパーウルトラ高画質で観れるのだ。
 前半の見どころはいきなりオーディエンス総立ちで始まる「ALL-OUT ATTACK」から会場全体が揺れるほど大盛り上がりの「juice」、躍動感5割増しの隠れ名曲「ピエロ」、泥臭いブルース・フィーリングがたまらない「ネテモサメテモ」、そして稲葉さんのエモーショナルなヴォーカルに心揺さぶられる「ゆるぎないものひとつ」と続くあたりだろう。更に稲葉さんが和製ブライアン・ジョンソンと化す「Real Thing Shakes」、初期のモトリー・クルーを彷彿とさせるアグレッシヴな「DEVIL」もハードロック好きにはたまらない。
 後半は更に凄まじい展開で、ヘヴィーな「MONSTER」から一気に加速してB'zのアッパー・チューンの中でも屈指の大名曲「衝動」~「愛のバクダン」へと続く流れなんかもう鳥肌モノ。オーディエンスも手を伸ばせば届きそうな距離で渾身のステージを繰り広げる稲葉さんに大コーフンで、しかもこれに続くのが「LOVE PHANTOM」なのだからたまらない(≧▽≦) ゼップで言えば「Communication Breakdown」「Immigrant Song」「Rock And Roll」を立て続けにやるようなものだ(笑) 
 稲葉さん喉大丈夫かなぁと思わず心配になってくるが、これに続くのがこれまたヴァン・ヘイレンちっくなハードロック「ギリギリchop」... ホンマに凄いセトリである。そういえば「Monster's Garage」のボーナスDVD「OFF LIMITS」の冒頭で松本さんが “MONSTER⇒衝動⇒愛のバクダンはいいと思うんだよね。LOVE PHANTOMもまぁ良さそうだし。で、ギリチョやってSPLASH!やって終わる?” と言うと稲葉さんが “死ぬよ、俺。いいけど... やっても... 死亡(*_*)” と苦笑いしていたのをよく覚えているが、まさかそれを本当にやるとは思わなんだ。松本さんはドSで稲葉さんはドMなのか?(笑)
アンコールは稲葉さんの鬼気迫るヴォーカルが凄まじい「SPLASH!」、そしてこの神ライヴを締めくくるのにこれ以上ない名曲「RUN」で大団円を迎える。とにかく私のように “ロックなB'z” が大好きな人には最高の1枚だろう。
【B’z】B'z LIVE in なんば


 ディスク2の「Showcase 2007 -19- at Zepp Tokyo」も基本的にはなんばのライヴと同じ趣向で日本最強のハードロック・ユニットとしてのB'zを存分に楽しめる作品になっているが、こちらの方がマニアックな選曲で、大会場のプレジャー・ツアーでは滅多に取り上げないようなコアなセトリがファンとしては嬉しい。
 このBlu-rayは画質だけでなく音も抜群に良いので、ヴォリュームを上げるとリビングに居ながらライヴハウスの最前列のコーフンを味わえて大満足。ドームやスタジアムでの LIVE-GYM しか知らない人が見たらぶっ飛びそうな、ロック魂溢れるライヴがこの Showcase なのだ。
 私的な見どころは、冒頭の「SUPER LOVE SONG」から「FRICTION」というB'z流ガレージ・ロック2連発、「愛バク」⇒「ウルソ」というアッパー・チューンから意表を突く「ロンリー・スターズ」への流れ、斬新なアレンジにゾクゾクさせられる「コマチ・エンジェル」、ゴリゴリのギターが炸裂する「F・E・A・R」と、挙げていけばキリが無いが、どの曲であれZepp Tokyoでの躍動感溢れるステージがド迫力で楽しめるのだから言うことナシだ。
 超名曲なのにライヴでは滅多に取り上げられない「ARIGATO」がアンコールで聴けるのも◎。この曲って過小評価されているように思うのだが、“静”と“動”のコントラストといい、後半部の一気に畳み掛けるような展開といい、私に言わせればB'z版「天国への階段」と言っても過言ではないスケールの大きさを感じさせるナンバーだ。このZepp Tokyoのライヴでも圧倒的なグルーヴを感じさせる歌と演奏で、満足感がハンパない(^.^)  そしてラストは超懐かしい「おでかけしましょ」... 新型コロナで外出自粛中の身には実に皮肉なタイトルの曲だが(笑)、一日も早くパンデミックが収束してこの曲をライヴで聴けるようになりますようにと願ってしまう今日この頃だ。
【B’z】B'z SHOWCASE 2007 -19- at Zepp Tokyo