津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■生田又助覺書(2)

2024-04-13 06:11:40 | ご挨拶

   右之通御供廻り二而五時(8時)早速 御登城被成候 御玄関二而毎之通御刀は山田嘉左衛門并村山傳右衛門共二四人惣構懸二参り
   居申候前五半時(9時)前御役人参り知せ申候ハ殿中騒動候 口論二而も有之候弥と申候二付脇方之御供中も一同二御玄関前江立寄
   居申候内所々之口々締切二相成り只今下城之者は無之哉一人も通間敷由御徒目附御玄関ゟ御門迄通シ左候得共登城之分ハ通シ候様二
   と有之 追々御出仕之御衆多有之候処無程御門二も締申候而出入堅仕せ申間敷候 右之内書付を以テ此分ハ通シ入候様二而御門ゟ御役
   人相渡候様子二相見候 御三家様方ハ大御門ゟ御入其外御老中様方若御年寄衆重キお役人方ハ小門ゟ其已下之御役人方ハ御自身迄御
   入御家来ハ一人も通シ不申候 右之程強候内御年若越中様御手疵被負候旨之事申候得共軽成事知レ申候 何も見知候者にハ尋候へとも
   松平越中守様之よし又は此方様之御席ニ而は無之由軽ニ承候と松平兵部大輔様御留守居知せ申候ニ付此節ハ御同席方之御供中何連も
   少シ息を突流シ申候 所々之沙汰ニ而不分明候 井上周碩・宇田川元覚抔も御門未タ締り不申内御玄関前江参り候共口々締り急ニ難入
   込暫ハ御玄関前江扣居申候 然處ニ水戸様御登城ニ付彼方様之御城使江村山傳右衛門承り候処軽ニは不相知候 いつ連軽キ御事之由氣
   遣仕間敷由申聞候 扨ハ弥此方様ニ而御座候と無是非何とそと存居候内内田玄徳・太田友巴・土田門嘉・吉田長佐番所口ゟ罷出御手
   疵餘程之御儀ニ候御召替之御袷に而も御小袖ニ而も急ニ取寄候様ニ申候ニ付傳左衛門儀御役人方江申達御徒目附同道ニ而中舊御門外
   御挟箱可有之所江取ニ参り候 御坊主四人江御相手之事尋申候得とも相知不申由申聞候 然處御目附中山五郎左衛門様右張番所口ゟ御
   出細川越中守殿之家来と御呼候ニ付又助参候得は供頭ニ而候哉と御尋其
通と答候得は御側之者も有之候ハゝ両人上り候様にと被仰聞
   候ニ付忠右衛門・又助両人之刀ハ御城使江持せ五郎左衛門殿江付候而上り申候 張番所ニ而被仰聞は脇差を相渡候様ニと御申付いか
   様之御様筋ニ付脇差御受取候やと相尋候得は 越中守殿御解放之為御通し被成候間左様ニ相心得候様御定法ニ候間刀■渡候様帰候時
   分御渡可申成名を申聞候様付札ニ致置候由御申ニ付左候ハゝ畏り候と而脇差相渡候 銘々名を申達候 扇子も渡し候様被仰聞其通被致
   候 其上ニ而右之所ゟ表御玄関掛板之上十間程御出候而左之板之上ニ御座着申渡候

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