津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

五里霧中

2013-10-14 23:10:58 | 徒然

 今日は全く何をする気力もなく、かといってのんびりするでもなく、ただただ時間を浪費してしまった。
観葉植物に水をやり、まだ出されていないごみを出しに行ったり、使えるのか使えないのかわからない筆記用具の仕分けをしたり・・・・

三時ころから本でも読むかと思い立って、いろいろ手に取るがどれもしっくりこない。
准陰生(中野好夫)の「完本一月一話」、高梨健吉の「幕末明治英語物語」、加藤徹の「漢文の素養」、成瀬櫻桃子の「久保田万太郎の俳句」、「徒然草」、「方丈記」などぱらぱらとめくっては、数ページを読んでとっかえひっかえ・・・・数時間を過ごした。
夕食で中断した後、気に成る四文字熟語があったなーと思いながら、その熟語を忘れてしまった事に気づいた。
またそれらの本をひっくり返して探す作業に入ったのだが、とても思い出せない。ベッドの中でページをめくりながら、漱石の俳句についての本を読んだことを思いだした。高浜虚子の「回想子規・漱石」と半藤一利の「漱石俳句を愉しむ」である。ガバと起き上がって後者のページをめくった。
そしてようやく発見。漱石の俳句 馬に二人霧を出でたり鈴の音 という句の解説である。 
「駆け落ちでもしたのであろうか。馬に乗って身を隠すように霧の中に入ったというのに、その霧の中から出てしまい、居所を知らせるように鈴の音さえしている」というのである。

半藤氏は「五里霧中の駄句」と、相変わらずの口の悪さで解説をしているのだが、五里霧とは「後漢書」にある言葉で、五里四方の霧の中にあっては方向が判らない、転じて「訳が分からなく困惑する」ことだと・・・・
五里霧中とは五里霧の中に在るわけで「ごり・むちゅう」ではなく「ごりむ・ちゅう」なのだそうだ。

一つ頭がよくなったし、この時間に成ってようやく気力を取り戻した気がする。
しかし、さっき読んだ本の事さえ忘れてしまう自分にいささか危険性を感じてもいる。 

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戦国大名の「外交」

2013-10-14 17:32:56 | 書籍・読書

 

戦国大名の「外交」 (講談社選書メチエ)
 
講談社
内容紹介
大名たちの熱いネゴシエーションと時代を動かした“取次”=外交官の実態
合戦だけが戦いではない!
武田、北条、今川、織田、島津……戦争と安全保障の舞台裏!

戦国大名たちは合戦だけをしていたわけではない。和睦や軍事同盟、領土交渉という「外交」を、活発に行って戦国時代を生き抜かんとしていた。武田信玄・今川義元・北条氏康による名高い「甲駿相三国同盟」の成立の舞台裏をはじめ、文書と交渉者「取次」が飛び交う、外交の現場を生々しく描き出す。
最新の戦国期研究の成果がここにある!


目次
序章 戦国大名という「地域国家」
第一章 外交の作法
第二章 外交による国境再編
第三章 外交書状の作られ方
第四章 取次という外交官
第五章 外交の使者
第六章 外交の交渉ルート
第七章 独断で動く取次
第八章 取次に与えられた恩賞
終章 戦国大名外交の行く末
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