wikipediaから
肥後六花で有名な「肥後菊」も今頃が見ごろであろうか。
漱石の俳句に 去ん候これは名もなき菊づくり がある。
どういうスチレーションでこの句が出来たのか知らないが、いかにも謡曲好きの漱石の句である。
「去ん候」とは、「かしこまって肯定の返答をするときに用いる」とされる言葉だが、半藤一利氏は「大した者ではありませんと卑下している」と解説している。
重賢公の時代ある医者が父親が見事に仕立てた菊の花を献上した。公は喜んでこれを受けられたが、「菊を仕立てるには大変手が懸るときくが、こんなに立派に仕立てるには、相当手が懸ったことだろう」と言われ、「そんなことばかりしていると、医者の腕は下手だろう」と言われたという。面目を失ったことは間違いない。