津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

群読能劇「草枕賛歌」

2013-10-16 12:43:38 | 熊本

 肥後金春流中村家の当主・中村勝氏が構成された「群読能劇--草枕賛歌」が、夏目漱石生誕150年を記念してのプレイベントとして公演される。わずか40名ばかりが入れる小さなギャラリーでの初演である。

群読能劇とは聞きなれない言葉だがこれは中村氏の造語であろう。 「群読」とは提唱した木下順二氏の言葉を借りれば、”複数の読み手による朗読”(「古典を訳す」福音館書店)と定義する。群読能劇とあるから能とクロスオーバーしたものなのであろう。
主題を夏目漱石の「草枕」とされたことは、小説「草枕」がまさに能仕立てによって構成されているという、熊本における能の継承者としての氏の卓見によるものである。「草枕と道成寺」「能と草枕考」「夏目漱石謡曲俳句」など、漱石と能・謡曲とのかかわりについての熱い思いを吐露されている。

まずは小手調べの初演であるが、次の手は多くの人に見ていただけるような舞台への進出であり、あわよくば東京へも駆け上ろうという氏の熱気である。
 

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