中野さなえ活動日誌

花には太陽を こどもらには平和を

H保育園で発達相談・こどもの発達に危機感

2007年05月15日 21時22分59秒 | 活動日誌
         (いい子で付き合ってくれて「ありがと」)

 今日は参議院選挙を控え、ぎりぎりの日程での発達診断と相談、H保育園に行きました。新入園児をどうしても見ておかなくてはならなくて、でも、もう一日の予定を、申し訳ないけれどカットしていただきました。選挙に勝つために。

 「国会にいったらもう来ていただけないのですか」
 「もう来れないようにがんばります」

 さて、今日は0・1歳児20人の診断、相談でした。

 労働が厳しくなっていて、長時間保育でも迎えにこれない両親が多くなっています。おじいちゃん、おばあちゃんのお迎えが目立ちます。
 また、迎えにこれても朝は早く夕方遅くなので、パートの先生の時間帯、担任と直接話ができないなど、困難が増えています。

 それに伴って、生活の基本が崩れてきています。朝食はプリンやゼリー、せいぜいパンをかじる程度、就寝が遅くなって保育園ではぐったり。
 
 正木建雄氏が指摘している子どもの体力の減退を、私はすでに赤ちゃんから実感しています。
 全体にきゃしゃで、背筋、腹筋の育ちの弱さが目立ち、肩肉や臀筋が脆弱、背筋を伸ばしてお座りできる子が少ない。体を折って、背中を丸めて座る子のほうが多いくらい。肩が前方に飛び出して、肩甲骨の固定が弱い。腕で体を支える力が弱い。咀嚼や嚥下、手の巧緻性、言葉の発達にも大きく影響してきます。

 H保育園に限ったことではなく、これはどの園でも感じることです。


(庭の桜が実をつけました。山桜です。)

 直立は人間の進化の出発点、直立することで手が使えるようになり、手の労働を通じて発達を遂げてきました。また、人間は昼働いて夜は休むように体ができています。長年の進化の過程で、一番長生きでき、子孫も残せ、大脳の発達も保障する昼行性のリズムを、遺伝子に組み込んできたのです。

 気の遠くなるような何月をかけた到達点を、短期間で変化させようとすれば必ずひずみが起きます。直立する力、2足歩行、雑食、言葉の使用、集団性、この人間の特徴、言い換えれば「人間らしさ」が奪われてきていますね。

 原点にひずみがきているのですから、私は大変深刻に受け止めています。大げさに言えば、このままでは人類が大変、との思いすらしています。

 地球の生命維持装置の破壊が進んでいるのと同時に、人間の発達も破壊されつつあることを私は警告したいと思います。

 だから、当たり前の生活が送れ、普通に子どもが育てられるように、私は好きな現場から離れても国会に行かなければと、今日も決意を新たにしました。

 ご両親や先生の努力で前進面が一杯あって「現場はがんばっているぞ!」、それを報告せずに、深刻な話で終わってしまいすみません。

 がんばっている20歳のお母さんがいました。私が20歳の時にはとてもできなかったと思う。感心しました。がんばれ、ヤンママ!
コメント (2)
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