私の故郷、石巻市の女川原発が再稼働されました。
私の実家は女川原発の30キロ圏内にあります。
女川原発は東北大震災で危機一髪だったのに、それに福島原発事故の経験の反省もせず、能登半島では珠洲原発がもし建設されていたら福島に次ぐ大事故になっていた、建設中止で命びろいをしたという、つい最近の経験も顧みず、なんということか。
命を軽んじている。
話はとんでしまうが、学生の頃、所属していた研究会が泊り込みで女川原発建設の調査に入ったことがある。
漁業を営む漁師の家にいって、現場の声を聞いた。
安全神話と、原発建設で下りるお金ほしさに迷っていた。
当時から、あらゆる新聞がお金に動かされて「安全神話」を流していたとき、ただ一人「危険だ。建設反対」を訴えていたのは、赤旗だけだった。
長い目で見れば、真実の世論は必ず広がってゆく。
国会で原発問題ではピカイチがんばっていた藤野やすふみさんの議席奪還がかなわなかったことが、悔しくてならない。
さて、言いたかったことはそこではない。
漁師のお宅を訪問するため、合宿所から汗だくになって峠を越えていった。
ついた先の漁師のおじさんが「さ、飲め」とビールを勧めてくれた。
私が初めてビールを飲んだときだったのです。
のどを通るあの冷たさと爽やかさ、感激するほどおいしかった。
あれからビールを飲む機会は山ほどあったが、「あの時はもっとおいしかった」といつも思う。
ビールを勧めてくれたおじさんはもう他界しているだろうけれど、原発再稼働をどう見ることだろうか。
宮城の皆さんの「再稼働反対」の頑張りに励まされます。