魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

三人姉妹

2012年01月18日 | 兄弟関係

ご近所づきあいの三人。十年以上の付き合いだが、50才を過ぎて知り合った同世代60代の他人同士。

長子と中間児と末っ子だが、年齢はちょうど逆になる。末っ子が二才上の年長、中間児が一つ下。長女が最年少。
長女は弟、中間児は兄と弟、末っ子は女ばかりの四女。
同世代だから、ほとんど遠慮の無い付き合いをしている。

話を切り出すのはいつも末っ子だ。思いついたことや、その日あったことをランダムに話し始めるが、たいていは長女に向かって話している。長女は話しにコメントする形で受け答えしている。

末っ子はアレコレ話ながら、「どう思う?」とか、「そうやろ」とか、常に意見を求める。それに即答するのは長女だから、結局、末っ子と長女の会話になり、中間児は常に形勢の良い方の話に便乗して
「そうやで、あんた知らんかったん?」と、話を広げる。

ある日、末っ子が例のごとく「どう思う」と言うと、長女が「それはアカンわ」と否定して、道理を話していると、
横で聞いていた中間児が「えー、あんたそんなことしたん!はずかしいなあ」と、話に入って来たが、末っ子の方は長女の話を聞いている。
話が終わったと見て、また中間児が、たたみかけて末っ子を馬鹿にし始めた。

末っ子は、もうその話はしたくないので、他の話をしようとするが、中間児は、何とか末っ子に馬鹿を認めさせて、面白がりたい。
また、同じようにさっきの話を蒸し返して「本当に、あきれるわ」と二度ほど繰り返した。

「ウッさいなあー」と、末っ子がブチギレた。(三人とも60代)
こんなに怒ったのを見たことがなかったので、長女は驚いて、この後のことを考える。
『どうするんだろう?』と心配していると、一瞬、間があって、
「この前のレストラン美味しかったか?」と、ブチギレた末っ子が中間児に聞く。
「ああ、たいしたことないけど、まあ値段なりやな」と、中間児も普通に答えて、何事もなかったように話を続けている。

長女はあっけにとられてしまった。しつこく馬鹿にする中間児も、ブチギレる末っ子も、相手に全く気を遣うと言うこともなく、出たとこ勝負の状況次第で会話が成り立っている。自分ならまず、相手がブチギレるまで馬鹿にしたりしないし、たとえ腹が立っても、いきなり叫んだりしない。その上、そのまま平気で、次の話などできなくなる。

この話を、その長女から聞いて、いかにもありそうな話で喜んだ。

成り行き、状況で考える弟妹型は、それぞれが精一杯自己主張して、相手の反応で次の動きを決める。多少まずいことやトラブルは想定内だから、懲りると言うことがない。

これに比べ、元来、相手のいない一人っ子で始まった長子は、何をするにも、まず状況を見て考え、想定をして、ことが起こりそうになる前にやり直す。逆に、相手の存在を考えていないから、空気を読まずに暴走することもある。すると、弟妹型から「KY」と馬鹿にされる。


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