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占いという もう一つの眼

タンタン

2021年08月17日 | 日記・エッセイ・コラム

米国が撤退表明すると、アッと言う間に、アフガニスタンがタリバンの手に落ちた。
アフガニスタンは、英国、ソ連、米国と、時の大国がすべて敗退した国になった。
しかし、これは、ベトナムとは状況が異なる。
アフガニスタンは、中央アジアの「○○タン」に連なる遊牧民の地で、近代国家が考える、一つの政権が支配する国家ではなく、ベトナムのように西欧の植民地として価値のある定住農業の豊かな国でもない。大国の覇権争いの場でしかなかった。。

「○○タン」は「○○の地」の意味で、国と言うより漠然とした「島」縄張りだが、ヤクザのように支配体系が固まっていない、暴走族のようなものだから、誰かを押さえれば全面支配できるというものではない。しかも、基本的に定住ではないから、都市を押さえても集団は分散する。大国が一勢力の後押しをして、近代国家の形式を整えても、バックアップが無くなれば、たちまち消える、まさに砂上の楼閣だ。中東から中央アジアと言われる遊牧民の地には、現れては消えた国の遺跡がゴロゴロある。

元々アメリカは、ベトナムのように、何らかの政治的意図をもって侵攻したわけではなく、911の怒りにまかせて殴り込んだだけだから、居座る必要はなかったのだが、民主主義を守るという名文上、簡単に捨てられなかっただけだ。
アメリカの撤退は賢明な「損切り」だろう。結局、こうして一夜にして消えてしまう政権に、莫大な人と金をつぎ込んでいたことが証明されたのだ。見た目の割に荒っぽい、バイデンの真骨頂と言える。
(双子座のアメリカにとって精神の水瓶座に土星がいることは、悟りを意味する)

大国が遊牧民を制圧するには、中国流しかないのかも知れない。中国はモンゴルもウイグルも国内に囲い込み、民族の生計を解体し、奴隷化することで、民族のアイデンティティを消し去ろうとしている。つまり、民族を抹殺している。一方で、雲南、チベットは、文化の核心の骨抜で家畜化して飼い慣らそうとしている。
いずれも、中華文明の根源的差別の実践だ。三国志演義の中で諸葛孔明の七縦七擒は架空の話だろうが、南蛮に対する中国人の優越意識をくすぐる好例だ。
中国は古代の伝説的領土を核心利益と称して侵略の大義としている。一体、中国共産党とは何者なのだ。雲南、チベット、ウイグル、モンゴル、南シナ海、東シナ海、どこまで手を広げるつもりなのだろう。

恐竜時代に哺乳類の胎動
アフガンを捨て、アメリカが、いよいよ本気で中国に振り向いた。しかし、日本は逆に、アフガン、ベトナムを心に深く留めるべきだろう。アメリカが戦うのは日本のためではない。かと言って、中国のアメリカ崩しのプロパガンダにも乗るべきではない。もし、アメリカと運命を共にするつもりなら、アメリカの51番目の州にして貰うしかない。
ここは、アメリカを支持しながらも、先頭を切っての中国批判は避けておこう。

むしろ、今こそチャンスと捉え、中堅国が連携しやすい部分で、日本の独自路線を展開する時だ。
この点、CPTTPにアメリカが参加していないことは幸いだ。大国やその属国を排除し、EUなども含む経済ブロックを想定して、経済規模より、規格やルールの統一を重視するなど、大国に支配されない領域を確保していく。将来的には逆に大国を取り込み、新型の国際連合に発展させることも可能だ。国際連合が生まれた経緯は安全保障のはずだが、法を無視する傲慢な大国が発言権を持つ限り、存在意義は失われている。
大国を排除した広域経済ルールが確立すれば、大国が牛耳る既存の組織をも吸収することができるはずだ。
当然名前も、PacificをWorldに変えて、CPTWP。
それも長いし解りにくいから、WPでいい。
United NationsがWorld Partnershipに変われば皆happyになるから、「○○タン」から名前をとって、幸せの地=「ハッピータン」がふさわしい???


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