魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

雑木屋敷

2015年06月26日 | 日記・エッセイ・コラム

実家の庭に勝手に生えた桐が大きくなって、隣家から苦情が出たので、切りに帰った。
なるほど、冬、見た時には想像できないほど生い茂って、8mぐらいになっている。
「これは、まずい」

ホームセンターに、格安の電動チェーンソーを買いに行った。前に見た時には二千円代であったのに、さすがに円安のせいか、倍の六千円になっている。
他に無いから買ったが、翌日、同じ店で別の四千円の「目玉商品」の広告が出て、頭に来たが、後の祭り。

とにかく、そのチェーンソーで、小分けしながら、8mをやっつけ、他にも塀からはみ出している菩提樹の枝を幹ごと切り、例年になく大きく茂って満開になったザクロを切った。
ザクロは、このジジイが生まれた時に植えたと聞いていたので、バッサリやるのも忍びなく、内向きの枝は残しておいた。

無事切り終えたものの、大変な量だ。
ガソリンスタンドの、格安レンタカーで、軽トラを予約し、翌日、借りに行くと、
何と、マニュアル車だった。

マニュアル車など、もう、30年以上は運転していないと思うが、それしか無いから借りることにした。
手続きをしながら、
『えーっと、確か、左がクラッチで、ブレーキが真ん中で、アクセルが右・・???』
と、思い出すのがやっとだ。

結構新しい軽トラに乗り込み、セルを回すが掛からない。
スタンドの人に、聞くと、
「ああ、クラッチを踏まなければ掛かりません」
「何十年ぶりなので、何か、気をつけた方が良いことありますか?」
顔をしげしげ見ながら、
「うちの親父もそうですが、昔の車に慣れている人は、シフトをローに入れて駐める人がいますが、あれはしない方が良いと思います」
「ありがとうございます」
とは言ったものの、『それは入れた方が良いんじゃないの』と、思った。サイドが甘くなった時の予備ブレーキになるのに、近頃は、もっと良い仕組みが付いているのだろうか。

取りあえず、恐る恐る、クラッチを緩めると、動き出し、ホットする。
道に出て、トップまで入れ、シフトダウンして止まるまで、一通りの手順を試したら、完全に思い出した。
シフトをコネコネ切り替える、若い頃の感覚が甦って、妙に楽しい。

伐採した木を乗せようとしたら、菩提樹の木に巣を作っていたらしく、小型のスズメバチが10匹以上飛び回っている。
こいつは、又の機会にして、他のやつを運んだ、焼却センターまで二往復。運転が楽しくて、もっと走りたくなったが、他にもすることがあったので、早々に返しに行った。