転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



忙しくて書く機会を逸していたのだが、15日に、
『松竹大歌舞伎 市川亀治郎改め四代目市川猿之助 九代目市川中車
襲名披露 公文協 西コース』@福山リーデンローズ 昼の部、を観に行った。
演しものは、『小栗栖の長兵衛』『口上』『義経千本桜(川連法眼館)』。

歌舞伎俳優としての中車(香川照之)を観るのは初めてだったが、
新歌舞伎を手がけるというのはピッタリの選択だったと感じた。
芝居運びが巧く、演技力が活かされていて、舞台姿も大きかった。
大酒飲みの狼藉者という役どころで、少しも「綺麗」ではないのだが、
現在の中車の最も魅力的な部分が最大限に発揮された役だったのでは、
という気がした。
右近・笑三郎・春猿ら、支える周囲の快演・怪演ぶりも素晴らしかった(笑)。

『義経千本桜』は、新しい猿之助の若さにただただ感じ入った。
台詞も芝居そのものも身のこなしも、すべてに漲るような若さと力があった。
早抜け・欄干渡り・早変わりなど、猿之助の俊敏な動きで見せられると、
盛り上がり方も際立っていて、これこそ澤瀉屋の四の切なのだなと思った。

狐忠信も若く、親狐を思う気持ちは子狐としていじらしく映った。
菊五郎あたりの狐だと、『孝行したいときに親は無し』に見えるが、
猿之助の狐は、とても早くに親を奪われたという設定に見え、
鼓から離れようとしない哀切さもひとしお、と感じられた。

襲名の祝幕は、福山雅治から贈られたもので、
猿之助が所有していた三代の隈取りからデザインされたものだそうだ。
かねて話題になっていたが、実物を観ることができて良かった。

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この日、一緒だった友人が新幹線の中で私の左側に座っていて、
更に観劇も、下手側の壁に沿った側面の席だったために、
私はかなりの時間、自分の左側に顔を向け続けて過ごすハメになり、
翌日から左首・左肩に筋肉痛が起きて、困った(^_^;)。
起きていながら寝違えたような状態になり、このあと四日ほど難儀した。
そもそもがかなり疲労していたのだが、それに左肩の痛さが加わり、
最初の二日など左腕を使うだけでもいちいち響いて、
「五十肩?それとも、もしや狭心症とか心筋梗塞の前触れってこういうの?」
と不安になったくらいだった
(腕の上げ下げに伴って痛むならば、整形外科の領域であることはほぼ確実、
と自分でも一応わかっては、いたのだが(^_^;))。
何であれ先週は、病院好き(爆)な私が受診する暇もないほど忙しかったが、
有り難いことに単純な筋肉痛だったようで、
肩痛は徐々に回復し、昨日からはほぼ痛みがなくなった。
助かった(^_^;)。

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