転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



以前も書いたが、うちの舅は掃除魔である。
彼にとっては、床のチリを除くこと・家の中のホコリを除去することが、
人生における最優先事項のひとつである(としか傍目には見えんぞ(^_^;)。
彼はまた、大工仕事にも長けていて、ちょっとした不具合も放置せずにすぐ直す。
要するにこの人は、住まいを整えることに関しての感覚が研ぎ澄まされており、
そのための技術もきちんと持ち合わせている、という訳だ。

その彼が最近、ハマってしまったのが、「ドア・クローザー」。
ドア・クローザーというのは、ドア内側の上部に取付ける横長の自閉装置のことだ。
彼はこれを玄関のドアに自分で取り付けて以来、
その閉まり具合に魅せられたようで
今日の午後、更にいくつかドア・クローザーを買ってきた。
「1階が済んだら、2階のお前らの部屋にも付けてやる」
と彼はひとりで決めた。
げっっ。
いつも私の居る居間まがいの場所はまだしも、
主人の書斎は地震直後みたいだし、娘の部屋なんか魔窟だぞ?

それで、きょうの午後、舅が台所のドアと格闘している間に、
私は慌てて2階に上がり、こちらはこちらで大掃除を決行した。
まったく、改めて彼らの部屋を眺めてみると、
主人と娘が父子であることは否定しようもなかったが、
舅と主人が本当に父子なのかどうかは、私は心から疑わしいと感じた。

が、天は私に味方したのか(爆)、なんと数時間後、舅が先に力尽きた。
「きょうは、このくらいにしといたろか」
と舅は、吉本ばりの台詞を吐き、結局2階には来ないまま、仕事をやめた。
そして、彼は煙草をふかしながら、テレビをつけた。
ちょうど画面には、なんの皮肉か、無惨なほど散らかった部屋が映っていた。
舅がこんな家に行ったら、その場で憤死するに違いない。
それはどうやら、十何人かの子沢山の家庭の日常を記録した、
ドキュメンタリーのようだった。

舅「大変じゃのう」
私「凄い騒ぎでしょうね~~」
舅「じゃが、まあ、上の子らが大きけりゃ、手伝いもするじゃろうの」
私「ちょっとしたお母さんがわりくらいのことは、出来るかもしれませんね」

私のイメージとしては、例えば一番上のお姉ちゃんならば、
食事の支度とか、子守などができるかもしれない、という感じだった。
が、舅の考えていることは、全然違った。

舅「子供も大きぃなりゃ、掃除くらい出来るじゃろうからのう」

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