転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



私は目下、神社の渉外係であり電話番である。
常駐の宮司さんが居ない、村の神社で、
長年、うちの父がやっていた役目を、今は私が引き継いだのだ。
社頭祈願である安産祈願や初参り、厄祓い、方位除け、等、
また、外祭である地鎮祭や起工式、竣工祭、家祓い、等々は、
一年じゅういつでもお申し込みやお問合せがある。
外祭は、住所を聞いて、よその地域の氏子さんに該当するようなら、
神社関係者名簿をひもといて、氏神さまの神社をご紹介するようにしている。
この世界に入って知ったが、神社にも「縄張り」があるんですね(^_^;。

今は、新年安全祈願祭の申し込みが毎日、入って来るようになった。
七五三もそうだが、こういう季節モノの受付は一定期間に集中するので、
御予約日時が重ならないよう調整をするのが大事な仕事だ。
父がやっていた頃は、特に晩年は管理能力がなくなり、
電話を受けても、テキトーに会社名と日付だけをメモっていて、
仕事始めの日など、オーバーブッキング的なことが多発し、
当日、祈願に来られた会社の方々を、予約であるにも関わらず
延々とお待たせしてしまうことがよくあったそうだが、
4年前に私がその仕事を引き継いでからは、1社30分枠できっちり予定を組み、
破魔矢・おふだ・お守の必要数と、連絡先電話番号・担当者名なども一緒に、
エクセルで一覧表にして社務所に貼り出すようにしたので、
素晴らしくスムーズになったと、神社や総代会から大変に評判が良い。
更に、外祭で神職不在になる前後1時間は社頭祈願を入れない、とか
神社駐車場に降りて車両安全祈願のある会社に関しては、
30分枠でなく50分枠にする、等々、年々、私の要領も良くなった。
ふんっっ、どんなもんだい!!

しかし、この、神社の電話係という生活が始まってから、
私はついに、ピアノを弾くのを全面的にやめることになった。
初めの頃はあまり意識していなかったのだが、
ピアノを弾いていると、電話の呼び出し音を聞き逃す可能性がある、
と、徐々に気にかかるようになって来たのだ。
神社社務所の電話は、私が自宅や会社にいるときは、
私のスマホに転送されて来るようにセットしてあるので、
自室でピアノを練習しているとき、
「あれ?今、電話、鳴らなかった?」
とついついスマホを確認したくなってしまい、
とうとう、とてもじゃないが5分と集中できなくなった。
空耳もあるが、本当に鳴っていることも結構あり、あなどれない(汗)。
それで、もう、ピアノは弾かないことにした。
音楽を聴くだけなら、両手が空いていてすぐ電話を取れるので、
ピアノよりマシではあるが、それでも昼間は耳が半分電話のほうを向いている。
読書や編み物、パソコン仕事など、音の出ない作業は集中できる。
ラジオの語学講座は朝早いので、電話とカブることはほぼ無く、大丈夫だ。

取れなくてもいいじゃないか、着歴も残るんだし折り返せば、
などと、ユルいことは言っていられないのだ。田舎では、
「どーなっとるんか!!電話にも出やせん!!」
「○日○時頃、なんべんか電話したんじゃけど、出てんないけえ」
等々すぐ悪評が立つし、実際すでにいくらか言われたこともある。
高齢者は特に、メールやSMSどころか、留守録だって使いたがらない。
またそもそも、神社受付でも一応、営業なんで、
応答できないとビジネスチャンスを逃す、ってものですよ(逃)。
会社の電話だって、3コール以内に取る、と習うではないか。
儲け仕事とは違いますよと宮司さんには諭されそうだが(汗)。
会社等で勤務中のときなど、出られなくてもさすがに致し方ないと、
私本人でも思うことのできる場面はいくつかあるが、
自宅で趣味のピアノを弾いているというのは、純粋に余暇に過ぎないし、
それで電話が取れないことが度重なるというのは、やはり失点だと感じる。

夜9時を過ぎれば、さすがに電話は無視できるようになる。
常識的に言って、応答できなくてもおかしくない時間帯になるからだ。
それで、夕食後、夜が更けてくると音楽を聴いて楽しむことは可能になる。
しかしピアノは、現状、夜間に練習できる防音設備がないので、難しい。
365日、消音演奏しか出来ないのでは、さすがにやる気も失せる(^_^;。
そういう訳で、ピアノを再開するのは、
神社の仕事から、いや、少なくとも電話番から、
手を引かせて貰ってからにしようと、今は思っている。
一日も早い隠居生活をと、夢見る今日このごろである(^_^;。
ああもう、隠居したら実家をリフォームして
グランドピアノを買って置くんだよ(--#)!
言うだけはタダやから、なんぼでも言うてやる!!

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