昨夜は、読響定期でソリストがポゴレリチ、ラフマニノフの2番。
1999年の北米ツアーの評を読んで以来待ち続けた、
ポゴレリチのラフマニノフ2番をついに聴くことが叶った。
ひとつひとつ、記憶の中の風景に灯火を点して行くような演奏だった。
特に、第二楽章を聴きながら、私は、
今までのいろいろなことを、全部、思い出した。
ポゴレリチを聴くようになってから、これまでの、様々なことを。
どれひとつ欠けても、今日(こんにち)は無かったと
……これほど陰影深く、しかも強く肯定的な音を聴くことになるとは
私は思ってもいなかった。
アンコールは再度、第二楽章が演奏された。
これがまた、楽章としてより一曲として演奏された趣があり、
私はポゴレリチの新たな独白を聴いた思いがした。
……いつも思うのだが、個人的には友人どころか知人でもない、
東欧のオジさんのピアノの音から
私はどうしてこうも多くのものを与えられてしまうのか、本当に、謎だ……。
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