転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



来日公演で盛り上がっている今、森岡 葉さまが、
焦 元溥『遊藝黒白』の中から、ポゴレリチに関する箇所を
日本語に訳して下さいました。
大変読み応えのある内容ですので、是非ご覧頂きたいと思います。

ポゴレリチ来日~台湾の音楽評論家、焦元溥氏のインタビュー~(May Each Day)

ある面では、ポゴレリチという人は非常に論理的な思考に長けていて、
知識も教養もあり、かつ、弁の立つ人だということを改めて感じました。
専門性の高い内容も敢えて収録されており、
ベートーヴェンからリスト、シロティに至る楽派の、彼なりの解釈は、
かつてこれほど突っ込んだかたちで活字にされたことはなかったと思います。

ほか、日本では紹介される機会のなかった、彼の祖父の思い出や、
ケジュラッゼ女史の出自、当時のソ連でのピアノ教育事情など、
当事者でなければ語り得ない話題が多く、貴重な記録となっています。
私が90年代初期から多大な関心を寄せている女流ピアニストの、
エリソ・ヴィルサラーゼの名に言及のあることが、
個人的には大変興味深く、また嬉しく思われました
(道楽と道楽のクロスロード、というか・爆)。

反面、いつものことですがこの時点で語った計画のいくつかは実現せず、
未だにポゴレリチ音楽祭やコンクールの再開も出来ていませんし、
レコーディング計画もどこかで頓挫していると考えざるを得ません。
彼にその意志のあったことが確認できたことは、良かったと思いますが、
……好意的に見れば、彼のこうした計画の数々は、
現在もなお進行中、ということなのでしょう(逃)。

そのほか、彼らしく大胆なことをいろいろと語っていますが、
ショパン・コンクールでの『事件』に関しても、
最初の夫人との結婚のいきさつについても、
少なくともポゴレリチ側の理解は、このようになっているらしいです(^_^;。
言うかそれ普通、とツッコみたい箇所が、いろいろと(逃逃)。

ともあれ、取り急ぎ、御案内までに。

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