宝塚で言うなら昨日が前ラク、今日が大ラク。
トップの退団公演千秋楽は、その場に居合わせるために
ファンも一般人も(ダフ屋も)いつもとは全く気合いが違う。
会場前で完徹しようが、席がなくて3時間立ち見になろうが、
「観られる」と「観られない」とでは天地以上の差。
だから皆、きょうの、このたった一回のために体を張るのだ。
泣いても笑っても、これ限り。もう、明日は、無い。
今、広島市民球場は、まさにその、サヨナラ大ラクを迎えている。
今朝、姑の病院に行くために、城南通りを歩いていたら
(とてもローカルな話題です。すみません)、
合同庁舎から空鞘橋を渡るまでの間に、私は、
市民球場から伸びる人々の列を、三本、見た。
市民球場の一塁側・三塁側・外野側のゲートから始まって、
いずれも球場外周を半周以上する長さになっていた。
病院の帰り、試合開始ちょっと前に原爆ドーム前まで戻ってきたら、
並んでいた、自由席の人たちはほとんど入場し終わっていたが、
市街地の、あちらにこちらにも、まだまだ赤い人たちが歩いていて、
中国新聞がさかんに号外を配っていた。
で、私は、ちょっと思ったのだが。
大阪の「くいだおれ」じゃないが、
終わると聞いてそんなに惜しむ人たちが多いのであれば、
常日頃から、もっと支援しようと思えば出来た筈なんだよな、と。
イザとなったらこんなに大勢の市民やカープファンが行動するのだ。
幸い、カープそのものは終わるわけではないので、今度は、
引き続き、みんなで新球場へ出かけるようでなくてはなぁ、
……と、思ったことだった。
追記:きょうの試合は観客数30609人だったそうだ。
狭い市民球場としては、ぎりぎりまで目一杯入った超満員状態だった。
朝から赤い人たちでごった返し、大混雑した市街地は、
午後2時に試合が始まる頃には、今度はどこもかしこも静まり返った。
今の広島市で、カープ以外の、ほかの誰が何をしたとしても、
こんなことは起こりようもない。
繰り返して言うが、首長も地元財界も、
このことは、もっと重大に受け止めないと駄目だ。
思い出多い市民球場の最後を、快勝で飾ったカープは素晴らしかった。
同時に、ヤクルトファンの温かい声援ぶりを偶然にもテレビで観て、
私は、広島の人間として、大変嬉しく思った。
ありがとうございました!
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