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先進7カ国(G7)のうち英国、ドイツ、フランス、イタリアが加わるほか、米国も条件付きながら支持に!

2016-01-02 | 時事通信

アジア投資銀、米も支持=ルール順守で「手打ち」-
100カ国迫る勢い〔深層探訪〕


時事通信 1月2日(土)8時25分配信



ホワイトハウスで会談し、握手する中国の習近平国家主席(左)とオバマ米大統領=9月25日(EPA=時事)

 中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)が設立された。先進7カ国(G7)のうち英国、ドイツ、フランス、イタリアの4カ国が加わるほか、米国も条件付きながら最終的に支持に回った。加盟国は100カ国に迫る勢いで、G7内で対応が割れ世界を揺さぶった新たな国際機関の設立構想は「習近平国家主席の外交上の勝利」(米議会諮問機関)を強く印象付けるものとなった。

 ◇首脳会談が転機に
 「習主席はオバマ米大統領からAIIB支持を取り付けた」。複数の関係筋によると、AIIB初代総裁に就く金立群氏(元中国財政次官)は外国の要人と会った際、9月にワシントンで行われた首脳会談の成果を誇らしげに披露した。
 習主席は、世界銀行やアジア開発銀行(ADB)など既存の国際金融機関を念頭に、国際ルールを順守すると表明。大統領はそれならば支持すると応じ、反対派の急先鋒(せんぽう)とされた米国と条件付きで「手打ち」した形になったという。
 米側は、実際の組織運営で既存ルールに従うのかを慎重に見極めたい意向だが、米国を突き崩した中国側の満足度は大きい。AIIB筋は「ついに米国が支持に転じた」と興奮気味に話した。
 ◇既存機関と協調
 一方、AIIBをめぐる米中協調が固まったことで、中国は最大出資国でありながら、国際ルールを無視した「独断専行」型運営が難しくなった。米中心の戦後金融秩序に対抗して新機関の創設に踏み切ったはずだったが、「結局は現行秩序内に押しとどめられた」(国際金融筋)との見方もある。
 AIIBは2016年半ばごろ最初の融資を承認する計画。既に世銀、ADBとは協調融資に向けた協議を進めており、このほど中国の加盟が決まった欧州復興開発銀行(EBRD)も、AIIBとの協力関係構築を急ぎたい意向だ。
 既存機関には、これまで蓄積してきた開発融資のノウハウや案件候補のリストがある。産声を上げたばかりのAIIBは、職員数が十分な規模に達するまで一定の時間がかかるとみられ、当面は融資案件を探す作業もままならない状況だ。
 ◇G20の焦点にも
 AIIB設立により、中国が進めるシルクロード経済圏「一帯一路」の構築計画は加速が見込まれる。中国や近隣国での鉄道、港湾、送電・通信網などの整備が世界経済の押し上げに貢献すると期待する声は多く、中国が議長国を務める16年9月の20カ国・地域(G20)首脳会議では、AIIBと一帯一路が焦点になる可能性がある。
 創設メンバーの申請をしたのは57カ国。他に30カ国が加盟待ちで、日米主導のADB(67カ国・地域)を上回る規模となる見通しだ。1月の設立総会で業務を始めるAIIBは、国際的に認められる存在になることを最優先にするとみられる。(北京時事)