みつばやま小零庵だより

宇宙の塵、その影のような私ですが、生きている今、言葉にしたいことがあります。

細菌と人間

2016-02-01 14:06:23 | 健康・病気
指の先のちょっとした腫れと痛みが、こんな面倒なことになるとは・・ このくらいの症状は自然治癒するだろうとタカを括っていたが数日を経ても一向に改善の兆しがない。もしかしたら噂に聞く「ひょう疽」かも知れない、と思い、愛車で20分ほどの皮膚科を受診した。

やはりひょう疽だった。「指の先で大したことない、なんて思っていたら大変なことになるんだから、直ぐ来なくちゃダメだぞ!」と厳しく怒られた。患者を思えばこそ、のお叱りだった。抗生物質を4日分、続いて3日分処方され、服薬した。7日目は土曜日。朝で薬は飲み切った。痛みは軽くなった感じだったので、月曜日に受診しようと思った。ところが、である。午後から夕方になり、だんだん痛みと腫れがぶり返してきた。夜は服薬前より更にひどくなって、痛みと不安で眠れなかった。これでは月曜まで待てない。日曜日、電車に乗って救急センターへ行き、今までと同じ抗生物質を処方してもらった。

救急センターを利用したのは初体験だった。インフルエンザらしい子供たちと保護者が多かった。救急車で来て担架で入ってきた人が1名。一見すると丈夫そうな体格の良い男性で、30代後半か40代に見える。目を閉じて、意識があるのか否か分からない。苦痛の表情は全く無い。直ぐに診察室に担架ごと入っていった。暫くしてから医師が出てきて、付き添いの母親らしき人に慌ただしく説明するのが耳に入った。心筋梗塞で、緊急手術をする、と。人間の命の危うさを思わざるをえない。私の命も、だ。

救急センターで処方された薬を飲んで、痛みが少し治まり、昨夜は熟睡出来た。ところが、である。朝起きたら、指の先だけでなく付け根の方まで腫れている。こんな次第で、今日は再び、いつもの皮膚科へ行った。待合室で待っている間にも腫れが広がり、片手全体が腫れてきた。順番が来て診察室に入ったときの私は、半ば泣きべそ状態。そんな私に対して、いつも怒ることが多い担当医師も、さすがに優しく、「細菌感染というのは大変なんだよなぁ。今、体が一所懸命闘っているんだ。大丈夫だよ。」と励ましてくれたので、私も気を取り直すことが出来た。炎症に対応する薬と抗生物質で荒れた胃腸のための薬を追加処方してくれた。

昼食後に服薬して、今は午後。手の腫れはほんの少し落ち着いてきた感じだ。目に見えない極小の細菌に脅かされる人間。そのことに平常心を失いそうになるダメ人間の私。