みつばやま小零庵だより

宇宙の塵、その影のような私ですが、生きている今、言葉にしたいことがあります。

雪の日に読む

2009-02-27 17:07:38 | 八郷の自然と風景

Dscn0413 隣の麦畑も向うの森も雪を被った。雪だから真白と言いたいが、ほの暗い感じがするのは水分が多いからか。こんな日は本を読みたくなる。

宮尾登美子著「松風の家(上)」を読んだ。幕末から明治の裏千家をモデルとし、その波乱が描かれている。千利休の血脈を継ぐ家系は、栄光であり桎梏でもある。

Dscn0415_2 歴史と未来を背負う裏千家の桎梏は、個性を潰すに見えて、その実、激しい個性を生み出してきたようだ。

茶道の稽古で習う「型」も実に細かくがんじがらめだが、人がその型に従うとき、却ってその人の個性が際立って来るように思われる。