まれに・・だが
片方の耳の聴力が著しく低下することがあって、今日と昨日はそんな状態で過ごしていた。
いや、大したことはありゃせんがね(←おじいちゃん喋り)。歳のせい?・・・そんなんじゃないよ。
それで、いろいろ気付いたのだが、
普段、我々はとても立体的な音像の中で、あたりまえのように、それを利用しながら生きている。
例えば、自分の声の反響を無意識に聞いて、今居る場所の広さを(視覚とは別に)再確認してたりする。
・・・今はすごく広い野原にいる、とか、けっこう狭い部屋だよな・・・とか、
音で視覚情報を補強している。
雪が降りしきる中にいて、いつも何か不思議な気がするのは「音がない」からだと思う。
雨降りだったら随分大きな音がするよね。
そういうこと(聴覚による補強作業)って、誰もがいつも、無意識でやっている。
コウモリが暗闇の中で超音波をたよりに(自分の声の反響)自在に飛んだり、虫をキャッチしたりするのを
すげえなぁ・・・と前々から思っていたのだけれど、
あれだって拡大解釈して考えてみたら 我々が普段、無意識でやってることの延長線上にある。
そしてそして。
俺なんかそういえば(ってこともないが)音楽をやっているのだ。
だから(ってこともないが)言うまでもなく、聴覚はとても大事だ。
ミュージシャンとかでよく、長年轟音に晒され続けたせいで難聴を患ってしまい、
引退せざるを得ない・・・っていうような人が過去に何人もいたが、
そういうのって本当に無念であろう、と心情をお察しする。
俺は
この、「片耳がほとんど聞こえない」状態で、とあるバンドの、ライヴ前のリハーサルをやったことがあるのだが、
全然「わや」で、びっくりした。
自分の音も聞こえないし、周りのメンバーの出す音も聞こえない。
聞こえないのは片方だけで、もう片方はちゃんと聞こえてるんだぜ?
それなのに、そんなんだった。
多分、立体的に聞こえないと、ちゃんと把握できなくてカオスみたいに聞こえてしまうのだと思う。
両耳が機能してると、「ステレオ」で聞こえるから、どんな音も立体的なのだ。
「ステレオ効果」って、すごくすごく便利。
それで思い出したんだけど、ちゃんとした録音スタジオで、バンドの音源を録るときは、ミックスダウンのとき、
それぞれの音を、立体的に、「場所決め」する。
例えば、歌は真ん中の前のほう、とか(そうしない場合ももちろんある)、
ベースは左よりの、奥のほう・・・・とか。ギターは右上ね、思いっきり前に出して!とか。
冗談抜きで、本当に仮想3Dで、「立体」で音を振り分けるのだ。
あれも、「ステレオ効果」があってこそ可能なことで、
今の俺はミックスダウンに参加しないほうが良さそうだ(今のところ、その必要もないのだが)。
つくづく
「普段の状態」って、つまり健康で、それって いかに有り難いことか・・・・・と痛感する。
しかし参ったなあ、耳。
他人と話してても何言ってるかわからないから・・・・つい、
イライラしちまうんだよね。俺にしては珍しく。
早く治れ治れ。
追記
今日は友達の誕生日なのだった。
ああ、いつも夏やったよな、君の誕生日。
前にも言うたけど、君が17歳になる、って言う年の「今日」のこと、
何だか変に覚えてるねん。
・・・・・・・・・・強烈に鮮烈だった夏。
あんな日が、
また戻って来るか知らん?