俺が子供の頃に
「偉い」ひと、と言ったら
ガンジーとか・・・・シュバイツアー博士とか
そういう、”社会に道徳的な貢献をしたひと”だった。
その後、きっちりと就職したわけでもなく大人になり、
フリーターからなし崩し的に社会に出てみたら、そこでの
「偉いひと」は単に、”ある会社の中で、企業利益と自己保身に奔走して
社会的地位を得たひと”か、もしくは
”一流大学を出て官庁に勤めて出世したひと”
のことだった。
俺の見てきた中では、
そういう”社会的に偉い”ひとって、
人間的には全然「偉く」ないことのほうが多い。
「偉そうに」するのは上手い。馬鹿みたいにしか見えないが。
大体、「自己保身で頭が一杯で、そればっかり上手いひと」なんてのが
「偉い」わけないだろ?
”社会的地位がどん底・・ってくらい低いから、
「偉い」のは俺だ”と言いたいわけではない。
誰も「偉く」なんかないのだ。
唯一・・・・自分の暮らしさえ放っておいて、
「災害救援隊」みたいなものを組んで、
重機さえ持ち込んで、被災地に頻繁に出掛けては
汗を流している、そんな人たちのことこそ、
「偉い」と言うべきだろう。
ところで、俺には子供がいないから(欲しくもない)、
いまひとつよくわからないかも・・なのだけれど、
「我が身可愛さ」というのと
「我が子可愛さ」というのは、ほぼ同義のようだ。
自己保身派が「世襲」を好むのは、
そういうことでしかないのよね。