キャッチャー・イン・ザ・ライ

2010-02-09 12:32:40 | Weblog

「CATCH THE CATCHER IN THE RYE」という

「ライ麦畑」の研究本を読んで、今さらながら思ったことがあるから書く。


まず、主人公のホールデン・コールフィールド君なのだが、

ちょっと子供っぽい喋り方(原文でもそんな感じ)とか、

少年・・・というイメージからちょっと小柄な感じを

想像しながら読んでたのだが、彼は実は身長189センチ。

6フィート2インチ半・・という記述があるみたいなのだが、

フィートでは全然、実感としてわからなかった。

・・・でかいのだ。

背は高いけどひょろっとした感じ。

(著者のサリンジャーもそうである。)

それで頭の半分・・・ってか片側に白髪が多い。


彼は「老成した大きな少年」なのだ。


、で、弟のアリーが死んだとき半狂乱になって窓ガラスを

素手で割って、そのときのキズのせいで拳を強く握ることが

出来ない。でかいけど存在としてはひ弱い。


・・なんかちょっとイメージしてたのと違う・・・

と思うのは俺だけだろうか。まあいいけど。


それと、ジョン・レノンを殺した憎っくきマーク・チャップマンが

「ライ麦」のファンで、レノンを殺してすぐ歩道であれを読み始めた、

って話は知ってたんだけど82年のインタヴューでチャップマンが

レノンを殺した理由について

”私の願いはみなさんに「ライ麦畑でつかまえて」を

読んでいただきたい、ということです”などと答えていて、

更に、裁判の判決の直前に”何か言いたいことは?”と聞かれて

「ライ麦畑」の一部分を朗読した・・・

ということまでは知らなかった。


馬鹿な奴。大きな声で言いたいのだけれど、

「独善的な正義感を他人に押し付けるのはやめろ」。

世界のトラブルのかなり多くはこれのせいだ。


もうひとつ、しょうもないことだけれど

小泉今日子が愛読書に「ライ麦畑」を

挙げたせいで、80年代に日本で突然ベストセラーになった・・という

話が載っていた。馬鹿らしい。

何故か俺はそのことを覚えているのだが、

・・・・・・・・・・・・・・・・くだらない国。


まあいいや。


あと、最後近くのシーンで

フィービーが乗ったメリー・ゴー・ラウンドは

1950年の火事(翌年じゃないか・・・)で消失していて、

再建されたものにはあの「ゴールデン・リング」がない・・・

という事実も知った。





ちょと切ない。




コメント
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