まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

大阪地下鉄全線一日乗りつぶし・3

2013年07月03日 | 鉄道企画もの

Dscn1299大阪地下鉄の開業80周年を勝手に記念しての一日地下鉄乗車。八尾南を出てから3時間半、谷町線と長堀鶴見緑地線を乗り終えて、「一路線一乗車」「終点からの折り返しや途中駅での乗り換え不可」という変則一筆書きでJRの平野駅へ。

ここから千日前線の南巽まで歩きである。平野からは内環状線に沿って1キロあまりの距離ではあるが、12時近くなって気温もかなり高い。帽子をかぶってやり過ごすが、そうすると今度は帽子の中で熱がこもるような気がして余計暑く感じる。帽子を脱いだりかぶったりでの歩きである。

Dscn1300南巽駅が近いなということでふと脇道のほうを見ると由緒ありげな鳥居と社殿が目に入った。そちらに向かって歩く。ここは巽神社。応神天皇を祀り、古くは平安時代の文書には(巽神社という呼び方ではなかったが)それらしき記載が見られるという歴史がある。現在の巽神社というのは町の名前から取ったそうだが、そのもともとは「大坂の辰巳(南東)」というところから取ったのかもしれない。「都のたつみしかぞ住む」という、こことは全然関係のない場所を詠んだ百人一首を思い起こす。このあたりも下町風情にあふれており、神社も由緒はあるが人を寄せ付けない威厳があるわけではなく、町並みに溶け込んでいる。

Dscn1302ここは茅の輪くぐりで参拝するという。私もさまざまな思いを込めて茅の輪くぐりをして参拝する。その中でもまずは無事に、このアホな試みを終了させることだが・・・。

そのためにはあまり悠長に時間も取れないだろうということで、南巽駅上の牛丼で昼食を済ませ、地下ホームへ。12時11分発の野田阪神行きである。

Dscn1304千日前線は13.1キロ、難波、千日前のネオンサインをイメージしたピンク(公式には紅梅色ということになっている)のシンボルカラー。とはいうもののメインとなる鶴橋からなんばまでは近鉄と完全に並走、その先桜川までは阪神なんば線があるなど、なかなか苦戦しているイメージがある。

Dscn1305現在は南巽が終点だが、これがもう少し伸びてJRなり近鉄なりの路線に接続すると展開も変わるのではないだろうか。この辺り、他社との乗り入れを積極的に行っている東京メトロと大阪市営地下鉄の違いかな。ただ今後大阪市営地下鉄の民営化などということになれば、状況が変わるかもしれない。

・・・とまあ、そういうことを考えるうちに今里に着くとどっと乗車があった。ちょうど学校終わりの時間ということもあるだろうか学生の姿も多い。次の鶴橋でも乗車があり、乗車口から押し込まれてきたお婆さんが私の前に来たので思わず席を譲る。

Dscn1307今里~なんば間というのは近鉄と並走しているといっても、地下鉄の他路線からの乗り換えもあって結構乗車率はいい。ただ桜川を過ぎるとまた乗客も減り、淡々と走る。野田阪神に到着。

広いコンコースを持つ野田阪神だが、使われているホームは1本だけ。隣のホームは照明もなく入口も封鎖されている。巨大な予算で造ったのはいいが結局利用率が悪くて持て余すことになった施設である。確かに阪神線、JR東西線と接続していてロケーションは悪くないのだが、どこかマイナー感のある駅である。

Dscn1318やはり野田といえば阪神ということか。高架下にテナントも入って賑わう野田から阪神で梅田に移動。この日は甲子園でも試合があるということで、黄色い連中の姿も多く見かける。一緒にいると息が詰まってしまうのでさっさと改札を出て、地上に上がる。

Dscn1319大阪ステーションシティにグランフロント大阪も誕生してますます巨大化する梅田界隈であるが、その走りというのは西梅田地区ではないだろうか。ヒルトンのビル群を一瞬仰ぎ見る。ここからは西梅田、四つ橋線11.8キロの移動である。

Dscn1320周囲がこれだけ再開発されているというのに、地下鉄のこの入口の「西梅田駅」の書体はレトロなままである。わざと残しているのか、それとも取り残されたのか。階段に腰かけて酒をくらっている親父、階段を降りたところはビッグイシューの売り場。いくら梅田地区の再開発でおしゃれな雰囲気といっても、こうした一角というのは残るもの。いや、残らないと不自然だろう。

Dscn1323四つ橋線のシンボルカラーは青。赤の御堂筋線が大阪の南北の大動脈とすれば、それに対する静脈のイメージ(別に循環しているわけではないが)、そして住之江という湾岸地区を目指す路線ということである。同じ梅田~なんばを移動するのでも雰囲気が全然違う。私も所用で土曜日に乗る機会が多いが、平日はビジネス利用もあるが土日は比較的空いている。13時09分発の住之江公園行きに乗車。

Dscn1324大国町に到着。ホームの向かい側に御堂筋線の乗り場がある。大阪の地下鉄も碁盤の目のように路線が広がるが、同じホームでの乗り換えが可能なのはここだけ。動脈と静脈なら、肺にあたるのがこの大国町である。撮影のため一瞬だけ車外に出るが、すぐにまた同じ列車に乗り込み、住之江公園に向かう。

谷町線、長堀鶴見緑地線、千日前線、そして四つ橋線。スタートから5時間半でまだ4路線。残る路線をどうさばくかというこのアホな試み、ここから先はしばらく外の景色を楽しむ路線となる・・・・。

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