まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

神仏霊場巡拝の道めぐり~海南にて一献

2024年08月24日 | 神仏霊場巡拝の道

8月16日、大阪帰省から和歌山に足を延ばしての神仏霊場巡拝の道めぐり。まずは和歌山7番・藤白神社に参拝し、この日の宿泊地である海南駅前に向かう。

その前に、藤白坂の手前にある有間皇子の史跡に向かう。有間皇子は飛鳥時代、孝徳天皇の皇子である。あの大化の改新後の孝徳天皇と中大兄皇子(後の天智天皇)との政争に巻き込まれる中で謀反を企てたとして、味方とされる人物の密告により捕らえられ、護送中にここ藤白坂で絞首刑に処せられたという。いわゆる辞世の歌とされるのが、有名な「家にあれば 笥に盛る飯を 草枕 旅にしあれば 椎の葉に盛る」である。一見すると「草枕」や「旅にしあれば」という単語に旅情を感じさせるのだが、事実は途中で殺されることが確実な「護送の旅」で、椎の葉にご飯が盛られること自体が屈辱という無念の歌である。

大化の改新後、この孝徳天皇と中大兄皇子との政争のほか、天智天皇没後の壬申の乱、さらには天武天皇没後の皇位継承の争いなど混沌とした時代が続く・・。

さて駅に向かうとして、そのまま坂道を下り、JRの線路下をくぐって降り立ったのはENEOSの製油所。そして道を進むうち、中野BC株式会社の前を通る。中野BCは日本酒「長久」(超久)のほか、梅酒なども製造する酒蔵である。事前予約で酒蔵の見学もできるようだ。

国道42号線の交差点に出る。野鉄観光、野鉄タクシー、野鉄運転代行・・と並ぶ看板がある。野鉄とはかつてこの地を走っていた野上電鉄のことで、鉄道はとうの昔に廃止されたが、その子会社として現在も細々と営業している。

海南駅に向かう途中、このポスターを見かける。あの二階俊博氏・・は次の総選挙には出馬しない意向で、後継として三男の伸康氏が立候補予定である。まあそれは二階氏の願望として好きにすればよいことだが、二階氏は和歌山でも御坊から南の3区ではなかったか。

これは公職選挙法改正による区割り変更のためだ。従来、海南市の地域は旧和歌山2区だったのが、2区と3区が統合されたことで、3区の二階氏が海南市にも登場することになった。和歌山の小選挙区といえば参議院から世耕弘成氏が鞍替えするのではとか言われているが、結局いずれも政治とカネで追われた同士・・。

さて、宿泊地である「ホテルルートインGrand海南駅前」に到着。2024年6月に開業したばかりのホテルである。今回、海南・御坊を訪ねるにあたり宿泊をどうしようか考えたが、海南駅前のルートインということで早速予約していた。チェックインの時間を過ぎており、そのまま部屋に入る。ちょうど駅前ロータリーから先ほど訪ねた藤白神社方面を望むことができる。

まずは光明石人工温泉に入る。まだ早い時間ということで浴槽を独り占めする。その後は部屋にて涼みがてら、夕方の関西ローカル番組を見る。

さて、和歌山、海南に来た。ここまで来れば黒潮の幸で一献・・と行きたいところだが、和歌山市街ならともかく、海南はその点では残念だった。先ほど駅に戻って来た時、駅前を一回りしたが「これ」という店がなかった。中には居酒屋もあったが、18日の日曜日まで盆休みの貼り紙もあった。

そして今回、海南駅構内のコンビニであれこれ買い求めた後、ルートイン内の食事処での一献とした。向かったのは1階のレストラン「なごみ」。セルフでビール、サワー類の飲み放題があるのがポイント。これまでルートインホテルに泊まった経験がある中、夕食も館内というのはなかなかないことだ。

飲み放題を注文すると、セルフコーナーでジョッキを取り出す。そしてサーバーからいただく生ビール。この辺り、ビアガーデン感覚である。まずは塩気たっぷりの枝豆。またスマホにQRコードを読み取り、注文はその画面から行うのでお互い気兼ねない。

配膳にはロボットが活躍。もっとも、ロボットが来たかと思えば店員さんが直接持って来たりと、運用基準はあいまいかな。

この後はビール、サワー(何も入れないプレーンサワーも可)を軸に楽しむ。レストラン内のテレビを観たり、スマホ、さらには文庫本も持ち込んだので時間を持て余すこともない。しっかり飲んだし、ビジネスホテル内の夕食も悪くないなと思う。

締めは「上田カリー」をつかったカリーうどん。上田カリーとはホテルルートインが開発したカレーで、「レトロ&モダンをテーマに、とことんルーにこだわった」という一品である。この上田とは、ホテルルートイン発祥の長野県上田市にちなんだ命名。上田カリーは何にでもよく合うとのことだが、今回カリーうどん、そしてご飯も追加してジャンキーにいただく。旨味ある。

さてこの後はもう一度光明石人工温泉につかり、部屋でゆったりする。実家帰りとは違った快適さでのんびり過ごすことに・・・。

コメント