8月15日、お盆の京セラドーム大阪である。この日行われたバファローズ対イーグルス戦を、人生2度目のフィールドシート・大商大シートにて観戦。さて試合内容は?
まずはバファローズの先発・背番号96の高島が登板。このところ、バファローズはルーキーや育成からの支配下登録選手に90番台をつける傾向があり、昨年活躍した東、宇田川は10番台に「出世」。今季は私の勤務先企業出身の「優勝」古田島の97番や、この高島の96番といったドラフト組、また育成から新たに支配下登録され1軍登板も果たした93番・佐藤、95番・才木らが続く。
その高島は初回、先頭の小深田を打ち取り、続く村林は四球としたものの辰己、阿部と退けて無失点。
そして初回のバファローズ。イーグルス先発の岸から先頭の大里がヒットで出塁。その後二死から4番・森が右中間へのタイムリー二塁打を放ち1点先制。このイーグルスとの前の2試合で1得点、その前のマリーンズ3連戦で2得点だけだった打線だが、久しぶりのタイムリーである。
3回裏、バファローズは一死から大里、来田の四球でチャンスを作るが、池田、森が凡退して追加点ならず。続く4回表、イーグルスは二死から鈴木が大里のエラーで出塁するが浅村が凡退。
1対0のまま、5回裏のハリセンタイム。さすが大商大シートで、チアパフォーマーのBsGravityのメンバーも近い。それはそうと、すぐ後ろのエリアからは歌の節目ごとに「○○○~!!」というおっちゃん連中、いやヲタどものコールが起こるのだが、正直気色悪い。
ヲタ連中はさておき、初回の森の先制タイムリー、そして高島が5回まで無失点ということで試合展開としては上々。さてさて後半は・・。
6回表、二死から辰己が四球で出塁。マウンドにコーチが向かったが、続く阿部がヒットでつなぐ。
このチャンスに鈴木がさすがの勝負強さを見せ、左中間への当たりを放つ。これで辰己、阿部が生還し、鈴木も三塁に到達。2対1でイーグルスが逆転した。あらあら・・・これにはさすが今季観戦全敗のジンクスが頭をよぎる。それでもこの日は次の浅村が不調でさらなる得点とはならなかった。
そして直後の6回裏、問題となるプレーというか判定が起こる・・。
この回、先頭の来田がヒットで出塁。続く池田がバントするも失敗で、ランナーが入れ替わったところで森を迎える。
ここで森がセンターへの大きな当たり。同点打か!と思った打球だったが、私の座席からだとセンターの辰己が直接捕球したか、フェンスに当たってから捕球したかよくわからなかったが、気が付けば一塁走者の池田が一・二塁間に挟まれ、二塁でタッチアウト。同点どころか、一気に3アウトとなりイーグルスナインがベンチに戻っていた。どうなっているのやら。
審判団が何やら協議する中、バファローズの中嶋監督がリクエスト要求の物言いではなく、グラウンドに出て審判団と言い争いになっている。何がどうなったのやら。イーグルスのラッキー7ということで球団歌が流れるところだが、グラウンドの様子にレフト側応援団もトーンダウンの様子である。
その後も中嶋監督、水本、田口コーチ等がグラウンドに居続ける。
試合後にはいろいろなネット記事が出て、ようやくこの場面の様子がわかった。森のセンターへの打球だが、この打球を判定したのは二塁ではなく三塁塁審という(そういう状況だったそうだ)。三塁塁審は打球がフェンスに一度当たってからセンター辰己が捕球したとしてフェアと判定した。
打った森は長打を確信して二塁を目指したが、一塁走者の池田は直接捕球のアウトと判断して、一・二塁間から一塁に戻ろうとした。この時二塁に向かおうとした森が池田を追い越す形になり(森は池田に進塁するよう叫んだそうだが)、森はアウト。そしてフェアの判定でインプレー中、一・二塁間にいた池田は挟まれる形になり、二塁を目指したがタッチアウト。記録は森のシングルヒットだが、送球の間に2つのアウトとなり、一気にチャンスがつぶれた。
この打球を判定したのは三塁塁審だが、中嶋監督はそれに納得がいかなかった模様である。打者、走者とも三塁塁審の判定なんか見えんやろと・・。まあ、仮にセンター辰己が直接捕球したとの判定だったとして、一塁に返球された時点で一塁走者の池田もアウト。結局どちらになっても併殺でチェンジ・・。こういう状況だから物言い(リクエスト)とはいかないし・・(セーフのジャッジに対してアウトではないか?と物言いをつけるのも変だ)。
まあ、審判の技量についてはさまざまな意見があるところだが、この時私個人としては、この期に及んで珍しく長々と抗議するほどの場面だったのかな?という思いでこの場面を観ていた。優勝争いの一戦でもないし、抗議するならもっと他にそういう場面があったのでは?とも思っていたが・・・。
抗議の後の7回表、山田が登板。高島は6回で3安打3四球2失点。ルーキーの先発として好投した。後を受けた山田は危なげなく三者凡退。先ほどの抗議で、イーグルスのラッキー7のムードがしぼんだかな?
7回裏、バファローズのラッキー7。イーグルスも岸から藤平に交代し、あっさりと三者凡退とする。そして8回表はバファローズ3人目の吉田が好投を見せる。
8回裏、イーグルスは3人目の鈴木。現在のイーグルスの勝ちパターンの投手である。一死から若月が四球で出塁し、代走に廣岡が起用される。その後二死二塁となったところで、来田の当たりはセンターへ。これが三塁打となり、2対2の同点に追いつく。若手の活躍に大きな声援が起こる。
9回表は抑えのマチャドが登板。二死から浅村に同点の走者となる四球を与えるが、その浅村、何を思ったか盗塁を仕掛ける。え?浅村って盗塁するタイプだったっけ・・。結果は余裕でのアウト。ここは打席の小郷にエンドランか何かのサインを出していたのが上手くいかなかったのだろう。
同点の9回裏、イーグルスのマウンドは渡辺。ここで先頭の森が二塁打で出塁。続くセデーニョのところでバント要員として山足が代打で起用されるが、守備を優先して申告敬遠。続く西川でどうするかというところだったが、結局敬遠ではない四球で無死満塁となる。
ここで迎えるのはこれまで無安打の紅林。とっておきの「紅球必打」である。何せ無死満塁、どう転んでも点は入るだろう・・。
2ストライクから紅林の当たりはライト線へ。文句なしのサヨナラ打!3対2! チームの連敗が止まった、そして私の京セラドーム大阪での観戦連敗も止まった!!
バファローズナインが内野で歓喜の輪となる中、イーグルスのライトを守っていた小郷はしばらく打球を手に立ち止まっていた。バファローズナインがはけるのを待っていたようにも、「今の打球、ファウルじゃないの?」と無言の抗議をしているようにも見えた・・。
やれやれ、これで今季の現地観戦は京セラドーム大阪で初白星。通算で2勝6敗1中止1見送り・・・。
お立ち台は同点打の来田、そしてサヨナラ打の紅林。紅林も1軍生活が長いので中堅どころと言えるが、年齢的にはまだまだ若手。これから中軸を担ってほしい野手陣。他にもこの試合に出場した大里、池田といったところとも競争してほしいものだ。
・・そのヒーローインタビューの前に、この夜で今季の関西遠征が最後となるイーグルスナインがグラウンドに登場した。レフト側はもちろん、ライト側、一塁側からも大きな拍手が起こる。まだ8月お盆時期だが、対戦カードによっては早くも「今季最終戦」となるのか・・。バファローズ、イーグルスともクライマックスシリーズ進出が厳しい状況だが、熱戦を見せてくれた。うーん、いつの日か仙台、東北の球場でこのカードを観戦したいのだが・・・。