まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第15回九州八十八ヶ所百八霊場めぐり~第49番「剣山寺」(野球中止で伊集院へ)

2024年05月24日 | 九州八十八ヶ所百八霊場

5月12日、鹿児島で迎える朝である。窓の外を見ると曇りだが、この日の鹿児島の天気予報。降水確率100%である。この日、鹿児島で行われるホークス対バファローズ戦に合わせて九州八十八ヶ所百八霊場めぐりを組んだのだが、前夜の時点で残念だが試合中止になるのは明らかな状況だった。

当初、12日の午前中で鹿児島市内の第45番・大歓寺、そして市内のスポットを回った後、平和リース球場に向かうことにしていた。ところが野球中止で午後が空いたのでどう埋めようか。札所めぐりを先に進めようかと目を付けたのが第49番・剣山寺。交通案内だと、鹿児島線の伊集院から枕崎行きのバスで15分ほどのところにある。ただこのバスの本数も少なく、現地で2~3時間待ちとなってしまう。ただ唯一、伊集院駅9時49分発のバスで最寄りの城の下に10時04分着、城の下10時38分発のバスで伊集院駅に10時53分に戻るのが現実的なようだ。バス停からの歩きも含めると寺の滞在時間はわずかだが・・。

ということで、先に剣山寺に行き、鹿児島に戻って大歓寺、そして市内見物。夕方に鹿児島中央駅近くで軽く一献として新幹線に乗る・・というプランにする。伊集院からのバスの時間に合わせての動きだと、鹿児島中央の出発は8時56分発の串木野行きということでゆっくりできる。

鹿児島の朝といえば・・というわけではないが、南日本放送の「さつま狂句」である。5月のお題は「連休」ということで・・。

せっかくなので地下の大浴場での朝風呂とした後、朝食会場に向かう。バイキング形式で、ご飯には鹿児島の郷土料理「鶏飯」もある。鶏飯とは、ご飯の上に鶏肉、錦糸卵、干しシイタケ、漬物(正式にはパパイヤの味噌漬け)などを乗せ、鶏ガラスープをかけた一品である。鹿児島といっても奄美の料理で、当時支配していた薩摩本土の威圧的な役人の気持ちをやわらげようというおもてなし料理だったそうだ。

鹿児島中央駅に向かう。ちょうどここで雨が降って来た。もう降るなら降るであきらめもついている。ネット予約していたチケットは鹿児島のコンビニで発券するつもりでいたが、前日発券しなくてよかった。雨天中止の場合、未発券だとそのままネットで返金されるが、発券していればその店舗に翌日以降出向く必要があったからだ。

8時56分発の串木野行きに乗る。鹿児島線に入ったことで、九州一周も西半分に移ったことを実感する。

伊集院着。2015年に橋上駅舎に建て替えられている。

自由通路には関ヶ原の戦いの合戦図の一部(島津義弘の退却戦)、そして「ドリフターズ」の文字が見える。「ドリフターズ」といえば私の世代だといかりや長介、志村けん・・を連想するのだが、この「ドリフターズ」は漫画・アニメ作品で、島津豊久を主人公にした歴史ファンタジーものだという。

駅前に建つ騎馬像は島津義弘。島津氏の居城といえば鹿児島の内城、そして江戸時代の薩摩藩となってからは鶴丸城に移ったが、元々は現在の日置市の伊作城を拠点としていた。

9時49分の枕崎行きのバスに乗る。伊集院から加世田を経て枕崎まで走っていた鹿児島交通枕崎線(南薩線)の廃止後の路線バスである。伊集院駅を出るといきなりちょっとした峠越え。

雨の中、城の下バス停に到着。帰りのバスを考えると滞在時間は約30分。寺へはバス停から少し先まで歩き、若干の上り道である。目印は小正醸造の蒸留蔵。

剣山寺に到着。山門はなく、弘法大師像が出迎える。本堂もプレハブ造りである。玄関のインターフォンを鳴らすと寺の方で出てきて、中の照明をつけてくれる。

本尊は不動明王。建物がプレハブなのは火災で焼失したためとのこと。

朱印をいただく。またお接待ということでペットボトルのお茶をいただいた。境内には他にも仏像などがあるようだったが、時間が限られているし、また雨ということでそのままバス停に戻る。伊集院駅方面の乗り場には屋根がかかっていたが、膝から下はびしょびしょである。

伊集院駅に戻り、そのまま鹿児島中央行きの列車に乗る。鹿児島方面に向かうため車内は立ち客も多かった・・・。

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