まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

『最長片道切符の旅』をめぐる机上旅行~第13日その2(吉祥寺~品川)

2020年05月12日 | 机上旅行

1978年に宮脇俊三が行った『最長片道切符の旅』を42年後に机上旅行するというシリーズ。ブログに書く材料が減る中で、これにかこつけて四方山を綴ろうという思惑もある。

さて、机上旅行では第13日の途中だが、『最長片道』では宮脇氏は自宅近くを回ることもあり、短時間で切り上げている。このため、『最長片道』の第14日と、机上旅行の第13日後半が重なる。ここまで、まつなるが宮脇氏を若干リードする展開。

このブログは東京在住当時に始めたもので、初期は当然その視線の記事が多いのだが、改めて見てみると、東京の西部というのはそれほど訪ねていないなというのが自分でもわかる。住んでいたのが最寄り駅は葛飾亀有だが住所は足立区という、ガチで東側だったし、職場は新橋で帰り際は「新橋ガード下のサラリーマン」だったし、休日に近くに行くといえば上野や浅草で落語を聴いて・・。逆に新宿や渋谷はほとんど行かなかった。

その中でプロ野球は在京球団の恩恵を受けた。オリックス・バファローズの試合も、交流戦があったり当時は東京ドームでの主催試合もあり、結構観戦できた。東京応援団の、その筋では「伝統芸能」と称されることもある9回表に登場の「背番号50」さんの扇子芸を見たのも良い思い出である。

そのプロ野球といえば、2020年の開幕について、6月19日を一つの案とする話も出て、また東日本、西日本のチームを東京、大阪に集結させて試合をこなすというプランもあった。しかし11日の会議では、オールスター戦の中止は決まったが公式戦開幕の結論は出なかった。確かに、移動にともなうリスクを下げようというのはわかるが、感染確認者が多く、人の密集が懸念される東京と大阪に集めるのもリスクが懸念される。大阪に集まったらオリックスが有利でしょ?という次元の話ではない。

・・・もう、今季については中途半端にやるくらいなら、いっそのこと1シーズン完全中止でよいのではと思っている。この状況下での「正義の自粛警察」の連中に言わせれば、プロ野球なんて所詮は不要不急に分類される職業で、「新しい生活様式」に当てはめれば、即刻解散、廃業すべき対象なのでしょう(笑笑)

前置き早々脱線したが、話を机上旅行に戻す。武蔵野線の西側区間を走る。そういえば当時住んでいた亀有から所沢の西武ドームに向かうのに、わざわざこの線を大回りして、確か新秋津だったかで西武線に乗り換えたこともあったかな。

宮脇氏の『最長片道』の第14日だが、この日も始動が遅かった。日曜日ということがあったのかもしれないが、プランニングの段階では、寝坊を考えて自宅の出発時刻を5時45分、7時、8時いうパターンか作っていた。しかし目覚めたのは9時、また子どもと遊んだりしてたものだから10時にも出られず、その後第5案の11時すぎに出たが、吉祥寺からの列車に間に合わず、結果的に第6案の行程となった。

その武蔵野線から京浜東北線に乗り換える。現在は埼京線も走るが、『最長片道』当時は京浜東北線だけだったので南浦和乗り換えで、大宮に着く。久しぶりに鉄道博物館にも行きたいが、ここはあくまで先に進む机上旅行なので、駅ナカで昼食だけ軽くすませて高崎線に乗る。ここもグリーン車に乗っていいだろう。高崎の1駅手前の倉賀野で乗り換えて八高線に向かう。かつて東京近郊区間の大回り乗車をした時にも通ったルートである。宮脇氏も、この日でもっとも運転間隔が空く区間として八高線を軸にプランニングをしたようだ。

倉賀野から高麗川までは非電化区間。JR東日本型の気動車が走る。埼玉県に戻り、中西部の区間を走る。この辺りも淡々と走る。

この後、再び電化区間となる高麗川、青梅線との乗り換えの拝島と進み、立川に出る。宮脇氏はこの先登戸まで進み、帰宅している。南武線は夜でもいいが、その先の鶴見線には明るいときに乗りたいとしている。

一方私はといえば・・時刻表上はまだ16時なので、鶴見線も行けるかなと思う。立川では少し急いで乗り換えて、そのまま南武線で南下する。この路線も東京の貨物線の一端を担っている。

列車は川崎行きだが、その1駅手前の尻手で下車する。路線図では尻手から川崎へカーブを描いているが、もう1本、そのまま伸びる線もある。現在では支線扱いだが、浜川崎に向かう路線である。

『最長片道』では、前回の登戸終了からこの日まで中10日空いている。宮脇氏が風邪で寝込んでしまったのである。風邪ならば仕方ないところだが、結果論だけを見れば、ここで中10日空けてしまったことが、後々切符の通用期間に泣かされることになったと言ってもいいだろう。

せっかくなので浜川崎に向かい、ここから鶴見線に乗る。言うまでもなく、工場群の中を走る路線である。宮脇氏は『最長片道』ではそっけなく触れている箇所だが、後に鉄道旅行作家に転じると、首都圏の中でも手軽にローカル線風情を味わうことができる路線の上位として、鶴見線を挙げている。

2020年の机上旅行では、ちょうど夕方からの時間帯に鶴見線にかかっている。『最長片道』の時点でも沿線の工場勤務の利用客が多かったはずだが、訪ねた日が11月の祝日だった。そのため列車に乗る人も少なかったそうだが、机上旅行では夕方のラッシュに巻き込まれている。鶴見線も終点の扇町をはじめ、途中からの支線である海芝浦や大川も、ある種面白い路線や駅で、夕方の一時にそうした路線で帰宅ラッシュに揉まれるのもありかと思う。寄り道せずに鶴見に着いたのが18時過ぎということから計算すると、この先少しは進んでおきたい。そこで乗ったのは京浜東北線で、東京の南の玄関口である品川で下車。この日は周辺のホテル1泊である。まだ宵のうちなので、隣の高輪ゲートウェイ駅を見に行ってもいい。

宮脇氏は午前中に品川まで来ることができて、その後もぐるぐる回って新幹線に乗る。首都圏外周の旅もまだまだ続く・・・。

 

※『最長片道』のルート(第14日、第15日)

(第14日 宮脇氏自宅から)・・・吉祥寺11:53-(中央本線)-12:11西国分寺12:52-(武蔵野線)-13:24南浦和-(京浜東北線)-大宮13:52-(高崎線)-15:25倉賀野15:50-(八高線)-18:08拝島18:09-(青梅線)-18:19立川19:22-(南武線)-19:48登戸・・・(ここから帰宅)

(第15日 宮脇氏自宅から)・・・登戸8:45-(南武線)-9:13尻手9:19-(南武線)-浜川崎-(鶴見線)-鶴見-(京浜東北線)-品川・・・(以下続き)

 

※もし行くならのルート(第13日続き)

吉祥寺10:24-(中央線快速 新宿から通し乗車)-10:39西国分寺10:55-(武蔵野線)-11:24南浦和11:36-(京浜東北線)-11:48大宮12:11-(高崎線)-13:36倉賀野14:01-(八高線)-15:25高麗川15:30-(八高線)-15:58拝島16:04-(青梅線)-16:15立川16:20-(南武線)-17:14尻手17:23-(南武線)-17:30浜川崎17:49-(鶴見線)-18:02鶴見18:12-(京浜東北線)-18:29品川

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