まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第21番「中山寺」~近畿三十六不動めぐり・25(西国三十三所めぐり3巡目・1も兼ねて?)

2018年11月14日 | 近畿三十六不動
近畿三十六不動で次に訪ねるのは中山寺である。中山寺といえば西国三十三所めぐりの第24番札所としてこれまで2巡目も参詣している。西国三十三所と近畿三十六不動を兼ねているのは他に醍醐寺があるが、こちらはまだ西国2巡目にも訪ねていない。

今回中山寺を訪ねるに当たって、西国の「3巡目」もフライングして済ませるかどうしようか迷ったが、今回一緒に訪問してしまうことにする。こうしたことはこれからも出てくるかもしれない。

11月4日、穏やかな気候の中、阪急宝塚線の中山観音駅で下車する。電車からはきれいに着飾った子ども、そしてその手を引くスーツや着物姿の親も結構下車する。11月の寺社をいえば七五三のお参りである。その中でも中山寺は安産、子授けの御利益があるとして関西の中でも有名なところである。

駅からすぐの山門に着くと、山門で記念撮影をしようという家族連れであふれている。これまで中山寺を訪ねた中ではもっとも多い印象である。その合間にちらほらと札所めぐりの人やハイキング姿の人が交じる程度だ。ハイキングの人というのが今回のポイントで、今回私が中山寺にプラスアルファするところである。

境内の参道を行く。七五三詣での横断幕も出ている。今回近畿三十六不動めぐりとして来ているが、やはり十一面観音を本尊とする本堂もきちんとお参りする。西国先達の輪袈裟を取り出してのお勤めだ。そうする間にも子ども連れに囲まれる感じである。

本堂の横に護摩堂があり、不動明王をはじめとする五大明王像が祀られている。近畿三十六不動のお参りのポイントはこちらで、本堂左手の多宝塔と同様に、七五三詣での記念撮影用の日付プレートが出ている。もっともこちらの場合は、護摩堂だけでなく後方に立つ最近再建された五重塔をバックにした絵柄になりそうだ。その前の祈祷殿にも家族連れであふれている。中山寺に参るといつも感じるアウェイ感である。そんな中で、護摩堂の斜め前に立って(記念撮影のじゃまにならないように)不動尊めぐりのお勤めを行う。

近畿三十六不動の第21番札所であるが、前の20番は東山の智積院、次の22番は竹田の不動院といずれも京都の寺院である。私はくじ引きとサイコロで出た目に従って回るのでそれほど意識しないのだが、京都から兵庫に飛んでまた京都に戻るのも、札所番号順に巡る人にとっては不自然だろう。これは大原の三千院の時にも触れたが、1979年に選定、結成された近畿三十六不動めぐりも、2009年に二つの札所寺院が変更された。その一つが岩倉の実相院から大原の三千院、そしてもう一つが東福寺の塔頭寺院である同聚院から中山寺である。どういう経緯で中山寺になったのかはわからないが、過去に近畿三十六不動めぐりをした人のブログなどを見るとあまり好意的に受け取っていない向きもあるようだ(もっともこの方は護摩堂ではなく、山門横の塔頭寺院で不動明王を祀る総持院を訪ねたようだが)。

納経所に向かう。こちらで近畿三十六不動と西国三十三所の両方の朱印をいただく。まず西国先達の巻物型の納経帳を出す。フライングでの「3巡目」ということで、納経帳には重ね印が入る。そして2巡目の時にはまだ期間前だった西国開創1300年の記念印も今回押してもらう。合わせて、「3巡目」で集めようと思っていた「西国観音曼荼羅」の八角形の朱印用紙を差し出すと、それと引き換えに「こちらなら乾いていますので」と書き置きのものが出てきた。それについては是非があるかもしれないが、別にいいかとそのまま受け取る。おそらくこれを求める参詣者が増えているので、時間短縮もあるのだろう。この「西国観音曼荼羅」、用紙と貼付台紙を受け取った総持寺のものと合わせてこれで2枚目。西国の2巡目はまだ5ヶ所残っており、こちらもお参りして早く「3巡目」に入りたいものである。

そして近畿三十六不動のバインダー式の朱印を求めると、専用の台紙にこちらはその場で筆を執って墨書してくれる。近畿三十六不動の朱印はこれまで書き置きのものが多かっただけに意外だった。あまりメジャーでないからかもしれない。

この後は閻魔堂や五百羅漢堂、さらに本堂の上にある大師堂、五重塔に向かう。大師堂には西国三十三所のお砂踏みがあり、各札所の本尊やご利益を描いた掛軸がかかる。

さてこれで中山寺を終えて、普通なら近畿三十六不動の次の札所を決めるくじ引きとサイコロなのだが、実はこの日はここで忘れてしまった・・・いや、後回しにした。これから、今まで訪ねたことがなかった奥の院に向かう。そこまでを1セットとする。

境内から奥の院までは18丁、2キロほどの道のりである。七五三詣でとはまた違った様子の中山寺を見ることになるかな・・・。
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