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まだ良心が残ってた

2015年05月27日 09時29分43秒 | つれづれなるままに
ひと月前に始まった隣の看板事件。その後大きく変化してきました。結論は「撤去」なのです。

相手は不動産屋、この地区で一定の構造物を作るにつけての法的規制は当然知ってるはず。知っててこれだけの物を作ったのだろう。おそらく住民が文句をいったところで「こちらの権利」位にあしらわれると考え、僕は涙をこらえて諦めてました。
ところがかみさんはどうしても我慢できなかったらしい。ここで書いておくが、うちのかみさんは社会的不満があっても口にするような女性じゃなかったのです。「解らんから考えない」タイプだったのです。今回ばかりは豹変したかと思うほど過激でした。僕が政治的な不満をいつも聞かせてきたこと、戦争に向かう今の安倍君に不満がつのってること、沖縄の問題にも何がしかの問題を感じてること、近所の友人と都内まで「反集団的自衛権」の集まりに参加したりと、だんだんと思いを声に、行動にするようになってきました。その流れが今回の豹変になったのだろう。
「もんく言いたい」というから、「後で言わなきゃよかった なんてみじめな思いをすることになるぞ。それでもよかったら気が済むまで」とだけアドバイスした。
彼女 まず市に「なんとかならないのか」とかけあった。早速市の「街景観保全委員会」とかいう人が見に来た。市としてもそれなりに規制、指導はしてるらしい。話してくれた要点は ①この大きさの構造物だと作る前に申請、許可の手続きが必要だが、この看板は申請がでてない。手続きするように指導する。 ②市の条例にてらした場合、申請があれば許可する大きさです。

案の定だった。それにしてもこんな住宅地でもこんなデカイ看板が許可されるというのは行政は弱過ぎるよな。手続きを忘れてたとはいえ、それ以上を要求する権利がないとわかった。
「それでも」とかみさんは納得できなかったもよう。悲愴感ただよわせて「直接電話してみる」と言い出した。止めても止まりそうにないので横から見てた。変なショックを受けなきゃいいがなと心配しながら。もうひとつ「店員とはしゃべるな。社長と話がしたい」と告げることをアドバイスした。

ここから僕が予想できなかった動きになっていったのです。
かみさんは専務と話ができたようで。早速その専務がうちに飛んできた。ここでも一つ作戦をさづけた。「君が言いたい不満を全部言いなさい。僕はなにも言わす、怖い顔して横で聞いてるだけにするから。」と。この作戦は効果あったかも。「申し訳ない。すぐ社で検討させます。」と言って帰っていった。この専務自分の部下がこんな仕事をしてしまった事実を全く知らなかったようだ。
「えっ、こんな優しい、物解りのいい不動産屋かい?」 ぼくの方が狐につままれたような思い。
翌日この地区、この物件担当の主査がタオルを持って挨拶に来た。「アパートのオーナーさんの許可をもらって看板をたてることにしました。建てるように指示しましたが、こんな物がこんな場所に建ったとはしりませんでした。たしかにこれはひどいですね。早速社で検討します。少なくとも移動はさせます。」と言って帰った。
それから10日ほど、連絡が来ないので昨日その主査に電話した。「連絡を忘れてました。今月末か来月初めに撤去することと決めました。移動もしません。」だって。

僕が得た教訓
 ・まだまだ「良心」が残ってるぞ。日本社会捨てたものじゃないぞ。
 ・暴力的営業なんてもうできないんだな。きちんとしたビジネスでないとやってけないんだ。
 ・諦めるな。やってみろ。お前の常識なんてひとつの思いに過ぎんのだ。

かみさんの勇気に教えられました。
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泣き寝入りしなかったね (kanou37)
2015-05-27 18:39:34
この記事はいろいろなことを教えてくれる。僕はこれは奥さんが、つまり女性が出て行ったこともよかったのではと、ふと、感じた。男同士だと、向こうもムキになり、折り合いがつかなくなることもあり得る。これほどのニュースは世間のレベルでもあまりない。奥さんをあらためて見つめている岳さんの姿を想像してしまう。愉快だし、明るい。合格です。
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全て同感 ()
2015-05-27 19:53:10
kanou37君 こんなこともあるんだね。
女の力だけじゃなく、オレが横で「やくざ」風に控えてたのが力だったんじゃないか。TOTALでこっち側の作戦勝ちでしょう。
先方もひどい会社だぜ! 作れと指示しておいて何ができてるか責任者がみてなかったんだから。
でも「良心」があってよかった。
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