カワセミ側溝から

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

一勝九敗

2009-08-03 | 読書
一勝九敗/柳井正著(新潮文庫)

 著者は今や世界的な資産家になった、と紹介すると興味を引くのだろうか。ひょっとすると個人資産では日本一かもしれないのだから、もっとも最近事業で成功した人といってもいいだろう。しかもその事業が先端技術を必要とするような分野ではなく、すでに飽和状態・斜陽傾向と思われていた服飾業界から生まれたということに、大変に興味深いものがある。
 読んでみるとすぐに分かることだが、ゴーストライターが書いてないというのであれば、この人はそれなりに本を読んでいるというがよく分かる。文章にキレがあって分かりやすい。しかし頭でっかちではなく、考えながら実行するという躍動感がある。書名の「一勝九敗」も、行動しながら数々の失敗を重ねて撤退するということの繰り返しから、実地に物事を学んでいった実情を表しているものだと思われる。ほとんど失敗ばかりの中で、ユニクロというブランドが着実に、そして急成長して世界企業にのし上ってゆくのである。実にダイナミックで面白い。
 そうして掴んでいった企業論理を惜しみなく披露しているわけだが、これが簡単にまねできるかというと、そうでないという自信があるからこそこのような芸当ができるのだと思われる。実にシンプルな言葉で語られる内容も、今となってはほとんどの業界で既に古くからいわれていたような堅実な方法ばかりなのである。しかし、それを迷わず実行していく若い精神性が、柳井の持つカリスマ性といっていいものなのかもしれない。
 たとえば、実力があると期待できれば、若い人にも迷わずに大きな仕事を任せる。そんなことは誰だって(経営者のほとんどは)考えていることであろうが、実際に実行している企業はどれくらいあるだろうか。つまり、彼の言っていることは、たとえその立場や影の苦労を割り引いたとしても、実に正直に単純にシンプルに実行に移してきたという実際に尽きるのではないか。
 現在そのユニクロであっても、業界内では苦戦しているといわれている。しかし、成功しているときだけその話を聞きたがる人が群がり、その神話を得意げに語って経営談義をするような事を繰り返していては、柳井がやってきた経営実践は理解できないのではないか。今の苦境であってもユニクロのためになっているのではないか。この本を読む限り、僕にはそれが信じられる気がする。たとえ九敗したとしても、一勝のために全力を尽くす。そういう風土あればこそ、成長の原動力は失われないのだと思う。
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サブカルっぽい

2009-08-03 | 雑記
林茂樹/KOZ-O
 これって磁器なんだそうです。
 ちょっと不気味な印象を受けるけれど、なんとも不思議な魅力があります。らしくないという感じが、しみじみ面白いですね。
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マットレスドミノ

2009-08-03 | 雑記
Mattress Dominoes World Record Attempt - HD


 これ、ギネスに申請中なのだとか。
 まあ記録がどうというより、楽しそうな職場ですね。普段の人間関係は知らないけれど、これをやろうという人がいて、一緒になってやれる程度にはいい環境なんじゃないかと思ったのでした。
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