西部劇と懐かしのカントリー&ウェスタン日記

現代とはかけ離れたOld Countryの世界ですがずっと続けていきます。興味のある方は時々のぞいてみて下さい。

懐かしのカントリー&ウェスタン 21 [ ジミー・ディーン(1) ]

2010年06月23日 | つれづれに
Jimmy Dean (1) 米国盤Harmony HL-7268 HYMNS BY JIMMY DEAN  
(1)Near The Cross (2)Just As I Am (3)The Farmer And The Lord (4)Leaning On The Everlastig Arms (5)The Lily Of The Valley (6)How Long Has It Been? (7)I Am Thine, Oh Lord (8)Praise Him! Praise Him! (9)Abide With Me (10)Softly And Tenderly
      

Jimmy Dean が先日2010(=平成22)年6月13日に81才で亡くなったことを知って以前の記事(2007=平成19年12月1日のもの)をすこし補足しながらそのまま再アップしました。

日本ではあまりなじみがないジミー・ディーン(1928年~現在 テキサス州出身)ですが、今の時代に生きている伝説といえる数少ないカントリー歌手ではないでしょうか。1940年代末から歌っている人で、1950~1960年代という早期からカントリー・ミュージックのテレビショーの世界で活躍してカントリー&ウェスタン音楽を都会に広める役割を果たしていた・・・という点で大いに功績のあった人です。特に1960年代にNew Yorkをホームグランドにした自身の”The Jimmy Dean Show”ではゲストにカントリーのスター歌手を招いて都会の人達にカントリー&ウェスタンへの関心を呼び起こす力になったことは大いに評価されてもいいと思います。
「僕はとにかく小さい時からよく働いたんだよ、家がとても貧しかったからね。皆が僕のことを笑うんだよ、ボロを着ていて汚い格好していたからね。家に帰ると笑われて惨めな思いをしたことを母親によく言っては落ち込んでいたものさ。だからその頃から将来は何か一つに秀でた人間になろう・・・・って思ったよ」と、後年インタビューされた時答えています。
貧しくても音楽的には豊かで、母親がピアノを教えてくれたことをとても誇りに思っているそうです。初期のFour Starレコード時代はフィドル、スティールギターを入れたカントリーでしたが、後のColumbiaレコードに移ってからはモダンで都会的センスで万人受けするスタイルになっています。「Just Bumming Around」のほか語り物の「Big Bad John」等ヒット曲は沢山ありますが、モダンなもの(Jazzyな面もある)が多くてアメリカでの人気のわりに日本ではパッとしなかったようです。本来歌がとても上手い人なので”Carolina Moon”のような隠れたバラッド、ワルツやこのLP「ヒムを歌う」に聴かれるSacred Song等を聴くとハッとするような魅力を持っています。このレコードはアメリカでは好まれたのかとても息の長い存在だったようです。特に今の季節に合って、(2)Just As I Am、(4)Leaning On The Everlasting Arms、(7)I Am Thine, Oh Lord、(8)Praise Him! Praise Him!、(9)Abide With Me、(10)Softly And Tenderlyなどではジミーは最高の歌唱力を発揮していて、ハモンドオルガンやピアノを伴奏にコーラスを伴ってしんみりと歌っています。これほどのアルバムにはそうは出会うことはないと僕自身は思っています。

その功績を考えるとCOUNTRY MUSIC HALL OF FAMEに選ばれてもよさそうなんですが・・・・往年のブルーグラスグループ ”Don Reno & Red Smiley ”で活躍したバック・ライアンというフィドル奏者(カントリースタイルのバイオリン)がかつてジミー・ディーンの”Jimmy Dean Show”時代のバンドにいたことがあって、このショウには多くの有名カントリー歌手がゲスト出演して実に楽しかったよ・・・・・と回顧して語っていた記事を読んだ覚えがあります(ひょっとして日本のCountry & Western 誌だったかな??)。
 かつての米コロンビア・カントリーの大物スターの一人でしたが、先に述べたようなModern Soundのせいか日本発売のレコードはきわめて少なくて、日米での人気のギャップが激しかったカントリー歌手だったのではないでしょうか・・・・・またCountry Musicの伝説の灯が一つ消えました。

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1 コメント

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まさに、なつかしのカントリーです。 (湘南の今井です)
2010-06-24 11:32:20
Jimmy DeanのBig Bad Johnは私にとって、とっても懐かしい曲です。
私が少年時代の頃には、何時も朝からFEN(極東放送)が流れていました。
私の一回り上の叔父(母の兄弟の一番下)が洋楽好きで毎朝起きるとジャズ、カントリー、クラシックが流れているのは日常で、私が、洋楽ファンになっていくのはごく自然の流れでした。中学生になると自分のラジオを持ちFENを聞くのは当たり前のことで、その頃放送されていた番組は時間がある限り聞きました。日曜の11時05分(だったと思います)からやっていた番組の「カントリー・コーナー」はジョー・メイフィスとマール・トラビスの演奏するブラスト・オフのオープニング・テーマにしびれました。
(以前、私の番組で掛けたところ、私より年上の方から感激のFAXを番組ON AIR中に頂いたことがありました)
夜になるとBAND STAND USAと言う番組だったと思いますが、23時台だったと思いますが、その中で、初めて中学生の時にJIMMY DEANのBig Bad Johnを聞きました。
当時としては、これがカントリーと思うように聞こえました。
映画のバック・トゥ・ザ・フューチャーのように、当時チャック・ベリー全盛期にバン・ヘイレンを聞いて驚く様なもの、今の、ハンク秋山さんや私達、またジョニーさんなどが、いきなりエレキがガンガン鳴るカントリー・ロックを始めて聞いたようなものでしょうか?
まだまだ日本には、古いカントリーを歌う歌手しかしない時代と言うか、当時は日劇で始まったウエスタン・カーニバルがありましたが、ロカビリーが中心でウエスタンと言う名は、カントリーと言うか、アメリカからきた音楽と表現した方が良いものだったと思います。少しずつジャズ喫茶などが出来始めましたが、当時は全てロカビリーが中心の時代!そんな頃に聞いていたカントリーミュージックの中でも異色で衝撃的でした。
そんな1920年代生まれの歌手達が、随分姿を消しました。
晩年はほとんど歌の世界に現れることなく、ニュースで知るだけの人が多くなりました。
チョット寂しいですね! 長くなりました。
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