西部劇と懐かしのカントリー&ウェスタン日記

現代とはかけ離れたOld Countryの世界ですがずっと続けていきます。興味のある方は時々のぞいてみて下さい。

西部劇 ー16- (リバティ・バランスを射った男) その1

2009年04月25日 | つれづれに
リバティ・バランスを射った男 (The Man Who Shot Liberty Valance)  1962(昭和37)年製作   同年日本公開 

4月25日(土)夜久し振りに西部劇を見る。いま思うと、この映画はジョン・ウェインが颯爽としてカッコよかった最後くらいの作品といえるんでしょう。中学1年生になろうとする春休みに知り合いの大学生のお兄さんに連れて行ってもらって見たもの(今の人達は不思議に思うかも知れませんが その時代は学校許可映画以外は大人と一緒でないと自由に映画に行けなかったですよ)。     その頃はほとんどの新作映画がカラーだったのにこの映画が白黒だったことと、悪漢のリバティ・バランスがものすごい迫力で、これを演じた俳優リー・マーヴィンをいっぺんで覚えてしまったのが想い出です。まだ子供だったので映画を監督や俳優で観るとかはなくて、西部劇だから観るといった単純な時代です。でも、子供ながらになかなかいい西部劇だった・・・・・というのはしっかり記憶に残って、後年ビデオやレーザーディスクで見直した時もその感情は変わりませんでした。

<ストーリー>
西部の町シンボーンの駅に上院議員ランス夫妻(ジェームズ・スチュアート、ヴェラ・マイルズ)が降り立つ、亡くなったトム・ドニファン(ジョン・ウェイン)という男の葬儀に出るために・・・・・・しかし今ではドニファンがどんな男だったのか町で知る者はほとんどいないのだった。  そして話は鉄道が来て拓ける以前の昔のシンボーンの町に遡る・・・・・西部の町に ”法と秩序を-” と意気込んで東部からやって来た若き青年弁護士ランス・ストッダード( James Stewart )が途中で駅馬車強盗に遭い、無法者リバティ・バランス( Lee Marvin )一味に襲われて重傷を負う・・・・・トム( John Wayne )に助けられてトムの恋人ハリー( Vera Miles )の家で介抱されることになった。理想を述べ立てるランスに対して「西部では自分の身はこれ(拳銃)で守らなきゃだめだ、銃を持て」と諭すトムだった・・・が 恋人のハリーは理想を抱くそんな青年法律家ランスに徐々に惹かれていく。

青年弁護士ランスに対するリバティ一味の嫌がらせは続き その都度トムに救われる状態だったが、ある出来事をきっかけにリバティ・バランスと銃での決闘をするはめになったランス・・・・・今まで銃など持ったこともないランスが名うての拳銃使いリバティ・バランスと対決を・・・・・と心配でたまらないハリー。 皆は町を去るように勧めたが ランスは「 どんな法律も暴力には無力だ 」・・・・・と無力感を感じて 意を決して決闘に臨む。 しかし決闘で倒れたのは以外にもリバティ・バランスの方だった、( 実はトムが影からランスが射つのと同時に射ったのだ )名うての無法者を倒したことで一躍ヒーローに祭り上げられたランスは 折りからの州昇格運動でも町の代表に選出される、そしてハリーの愛情も得て中央政界へと進出してゆく。 もう西部の町も銃が支配するような世界ではなくなってゆくのだ・・・・・・そんな時代の中で恋人ハリーを失ない やがて忘れられてゆくトム・ドニファン・・・・・・・・そして回顧談が終わり最初のシーンにもどる。

有名なランス上院議員夫妻が ある男の葬儀に出るために来た訳の真実の話を聴いた新聞記者が言う・・・・・「 真実はそうかも知れません、でもここは西部です。伝説の方を採ります 」・・・・と取材のメモを破る。 こうして古い西部の男トム・ドニファンは忘れ去られる男になっていきます・・・・・・・

物語のあらすじは以上のようなんですが、脇役陣が豊富でリバティ・バランスの子分の一人にリー・ヴァン・クリーフ、臆病者の保安官役にアンディ・デヴァイン、トムの忠実な従僕に黒人俳優のウッディ・ストロードなどが出ていてストーリーに色を添えていました( もちろん私が見た当時はそんな知識はありませんでしたが )。

リバテイ・バランスを倒して後、町の州昇格運動あたりの場面になると映画がやや中だるみになる感じがありますが、それでもジョン・フォード監督の晩年の作品としては何とも味わい深いものになっていて、私はフォード西部劇では「荒野の決闘」、「駅馬車」、( 西部劇ではないですが )「怒りの葡萄」に次いで好きな作品です。

写真はちょっと前のビデオ版「 リバティ・バランスを射った男 」・・・・・・私が西部劇らしい西部劇と感じるのはこの映画のような作品です    (その2)に続く

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