西部劇と懐かしのカントリー&ウェスタン日記

現代とはかけ離れたOld Countryの世界ですがずっと続けていきます。興味のある方は時々のぞいてみて下さい。

エディ・ディーン ハンク・ウィリアムスを歌う

2010年05月15日 | ハンク・ウィリアムスを歌う
Eddie Dean (1)
米国盤 Design Records SDLP-89 Eddie Dean Sings A Tribute To Hank Williams

(1)Hey, Good Loolin' (2)One Has My Name, The Other Has My Heart (3)Baby, We're Really In Love (4)Teardrops In My Heart (5)Jesus Remembered Me (6)The Bride With The Faded Bouquet (7)Boogie Woogie Cowboy (8)Cold, Cold Heart (9)Tell Me (10)There'll Be No Teardrops Tonight (今夜は涙なんか見せないぞ) (11)From The Crib To The Cross (12)Half As Much (半分くらいは)


エディ・ディーン(1907~1999年 テキサス州出身)といっても日本ではカウボーイ ソングに興味を持っている人達以外にはほとんど馴染みがないカントリー&カウボーイ歌手だったと思います。カントリーミュージック ファンとしてただ一つだけでも知っているといいかな-ということがあります・・・・・それは、オールドカントリー曲になりますが ” I Dreamed Of A Hillbilly Heaven (夢に見たヒルビリー天国)”という曲を作って歌った歌手だということです。

エディはアメリカではもともと Singing Cowboy ()として名前の通っていた人なので いわゆるアメリカでいう B-Western (西部劇) の主演スターとして1930年代から活躍、同時に歌手としても有名になった・・・・・というわけです。エディについては次回載せることにして 今日は「 Eddie Dean Sings Hank Williams 」というレコードについてです。
エディ自身はハンク・ウィリアムス(1923~1953年 アラバマ州出身)よりも先輩歌手です・・・・・二人に交流があったかどうかは判りませんが、1970(昭和45)年に Design Records という廉価専門のマイナーレーベルから何故かこのようなレコードが出されています。ジャケットにはエディの姿はなくて何だか Cowboy Song のレコード然とした仕様で、しかもハンクとは無関係の曲も混じっているところがミソで きちっと企画されたものではなくて単に寄せ集めて「 sings Hank Williams 」としただけ・・・・・という印象です。 それでも名前の通った二人を結びつけられると何となく気になるもので、私は1980年代になってから知って中古で買いました・・・・とても安いものでした。

内容の方はというと・・・・・*印の曲がハンクに関係ある曲です
*(1)Hey, Good Lookin' はエレキギター、ピアノ、フィドル、ハモンドオルガンの伴奏で軽快に歌っています。
(2)One Has My Name, The Other Has My Heart はハンクとは無関係な曲ですが エディ作曲のカントリー曲として ”夢に見たヒルビリー天国 ” と共に有名なもので、同世代のジミー・ウェイクー等も歌っていたカントリーバラッドです。
*(3)Baby, We're Really In Love はフィドル、ホンキートンクピアノで軽快に歌う。ハンクの曲の中ではあまり採りあげられる方ではないと思います。(4)Teardrops In My Heart これもカントリーバラッドの古典曲として有名で語りが入るもの・・・・・レックス・アレンも歌っていたように思います
*(5)Jesus Remembered Me はハンクのものはマンドリンを入れて妻のオードリー・ウィリアムスと軽快なマウンテンスタイルでの夫唱婦随で 不思議な魅力を持った曲でしたが、ここでのエディはハモンドオルガンの伴奏でスローテンポでセイクレッド然とした雰囲気に仕立てて歌っています。
(6)The Bride With The Faded Bouquet ハモンドオルガン伴奏下のスローバラッドで 途中で語りを入れてロマンチックに歌う。
(7)Boogie Woogie Cowboy は ” Home On The Range(峠の我が家)” のメロディを利用して賑やかなブギースタイルに換えて不思議な雰囲気で歌っていますが なかなか魅力的。ハンクとは無関係。
*(8)Cold, Cold Heart は有名なハンクの曲・・・・・エレキギター、ハモンドオルガン、フィドルの伴奏で朗々と歌っています。(9)Tell Me ピアノ、フィドルの伴奏でゆっくりめのロカバラッド風。
*(10)There'll Be No Teardrops Tonight はハンクの曲・・・・”明日は君の結婚式、でも今夜は涙なんか見せないぞ・・・” という失恋の唄。エディはフィドル、ピアノ、エレキギター伴奏でオーソドックスに歌っています、曲がいいので誰が歌っても映えると思います。(11)From The Crib To The Cross はハモンドオルガンで歌うセイクレッドソングで このアルバムの中では一番の佳曲、でもハンクとは無関係・・・・・エディの歌声は「懐かしの~」でいえばカウボーイ・コーパスのような正統派の線の太い声なので素敵だ。
*(12)Half As Much はハンクが歌っていた曲・・・・・”僕が君を愛している半分位だけでも君が僕のことを気にかけてくれたらなあ~”・・・という片想いの唄。エディはフィドル、オルガンの伴奏で丁寧に正統的に歌っています。

アルバムの半分だけがハンク・ウィリアムスに関連のものでした・・・・・アメリカのレコードには時々このような ”看板に偽りあり”・・・・みたいなのがありますが、まあ廉価盤でもあるし 御愛嬌とみれば許せます。 全体にエディ・ディーンの歌はハンク自身の歌に聴かれるようなエロキューションを効かせたり、裏声を入れたり-の癖のある歌い方ではなくて 素直に朗々と歌う正統派なので 曲によっては面白味に欠けるところもありますが、エディなりに個性を出しています。 私達がハンク・ウィリアムスの歌い方が頭に残っているからなんでしょうけど ハンクの曲はコード進行が単純なのでどうしても歌い方に癖があったり、バックの演奏に特徴があったりする方が映えるように思います。
このレコードは恐らくCDにはなりにくいと思います。
(2010=平成22年4月17日の 記事再録)/b>

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« カウボーイ ソング 30 [ ... | トップ | つれづれに »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ハンク・ウィリアムスを歌う」カテゴリの最新記事