東北の方々にとって東京の玄関口は上野駅...。この玄関口という響き、私が感じる上野という
街にピッタリのような気がします。学生時代は神田駿河台から御茶ノ水駅を越え秋葉原方面
と歩き、電気街を抜けた先に見えるのが上野公園...。ああ東京に来たんだな~と思ったものです。
上野の中心は寛永寺。寛永寺は徳川家の菩提寺にして江戸の護りを固める非常に重要なところ。
江戸城から見て鬼門の方角に、天海大僧正によって建てられたそうです。そしてそのお手本は
比叡山延暦寺とのこと。共に元号が寺院名(寛永・延暦)そして護るべきものの存在...。
京都御所から見て鬼門の方角に建つのが延暦寺。寛永寺の山号が東叡山であるのは、東の比叡山
という意味だそうです。比叡山の麓にある琵琶湖を模したものが不忍池...。上野は寛永寺の門前
町として栄え、ここから千代田のお城(江戸城)への道中...、鬼平が出て来そうであります。
幕末・戊辰で彰義隊はこの地に立て籠もる。それを撃つのが長州の大村益次郎...。死してなお、
今も靖国神社から上野のお山を凝視しております。西郷さんの銅像もこの地に。歴史の交差点
のような場所であり、まさにお江戸の玄関口...。ああ、また東京に来たんだな~と。