銚子・角巳之・三代目

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仁過ぎれば....。

2010年01月26日 | 日記・エッセイ・コラム

014 長官!敵は降伏しております。発砲をお止め下さい....。が、しかし連合艦隊司令長官・東郷平八郎は撃ち方止めの命令を下さない....。坂の上の雲の表現をお借りすれば、“これを勝利と言う曖昧な定義付けをしてよいものだろうか....、ロシア帝国の威信をかけて欧州からはるばる極東に遠征してきたバルチック艦隊が消滅してしまったのである....” 完全な勝利の瞬間。しかしながらその作戦を自らの精神を歪めるまでに心血を注いだ秋山参謀は正視できない。これまた前掲書によれば、その姿、子供の頃 母親から聞かされた地獄絵図そのままである....。あるものは腕をもがれ、あるものは背中を割られ.....。もう耐えられない...。秋山参謀はさらに詰め寄る....。長官!武士の情けであります。何卒発砲をお止め下さい.....。これまた前掲書....東郷長官曰く、(鹿児島弁で)本当に降伏すっとなら、敵は白旗を掲げ、艦を完全に停止せにゃならん。じゃっどん、敵はまだ前進しちょるじゃなかか?.....。国際法に基づく正式な処置。秋山参謀はすでに情に流され法に基づく判断が出来ない。もし敵への憐憫の情が先走り、敵のだまし討ちを食らったとすれば、自らが危険に晒される....。さて、本日ある高校の先生と話をしていたときに出てきた話。坂の上の雲、本年末まで待ちきれないね~。から始まって上記の話。ちょうど儒教などでいう仁・義・礼・智・信...の話の発展。伊達政宗の言葉、義に過ぎれば固くなり、仁に過ぎれば弱くなる....から。奥州制覇の野望を胸に、肉親をも殺さざるを得ない状況のなかで、一国の主として非情な決断をしなければならなかった正宗の言葉...。天才といわれた秋山参謀も、その場において、仁に過ぎて弱くなったのだ...と。仁・義....(詳細省略)も人間が生きるに大切なこと。なれど、リーダーたるもの、その場の感情に惑わされず、時に非情と言われようとも....と。歴女と言われる、歴史好きの女性も加わり、マニアックな会話が続いていたのでありました.....。でも、カモメはカモメ、孔雀や鳩やましてや女にはなれない...と言ったら、何それ....と。名曲の一節なのに.....。話が前後しました。すいません。