風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

お盆

2021-08-16 | 生活の風景


デラシネのウチの家系は本家も分家もない。
昔からの決まったお盆のスタイルも。
迎え火や送り火もここんとこ焚かないし
もちろん茄子やきゅうりの馬や牛も置かない。
都合良い時に都合良い者たちが集まって
墓参りと仏壇を拝む。
あとはお昼を食べたり、お茶したり。
今年は人数も少いので例年よりさらに簡素化。
とはいえ豆蔵さんのお弁当を食べ
久しぶりに会う者同士の他愛無いおしゃべりが
もしかしたら一番意味のあることなのかも知れないなぁ。

仏壇の中の写真は親父。
仏壇横の写真は左から親父の両親(私の祖父母)、
8歳で病没した姪、
そして私の母方の祖父母。
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76年

2021-08-15 | 世界・平和
今日は終戦記念日。
戦争体験者は毎年確実に減りつつあるけど
直接体験者である親から話を聞いてきた我々世代は
(そしてまだ戦後を引きずっていた時代に育った我々世代は)
次の世代にその話をちゃんと引き継いでいるだろうかと
ふと思う。
我々世代の責任なんだけど、今の世相を見ていると
社会が歴史に学んでいるとは到底思えないのだ。
せめて今日は76年前に想いを馳せよう。
全ての戦争犠牲者に合掌。
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「しかたなかったと言うてはいかんのです」

2021-08-14 | 世界・平和

何もしなかった罪ということも、
 あるんじゃないだろうか」

なんであんなことができたんやろ」

私は仕方がなかったことにはできんとです」

人間の命に対して仕方ないはないのです。
 仕方なかったと言うてはいかんのです」

さまざまな真実がある。
昨夜のNHKドラマ。
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体育会系

2021-08-13 | 社会
かつて会社勤め時代に長らく人事や総務を担当していた。
(その後、法務や財務〜製造管理〜営業管理&企画)
毎年高卒の就職希望者や大卒の就活対応を担当。
県内の高校廻りもやったし、
会社訪問受付や説明会対応はもちろん
書類審査や入社試験、面接対応も行なった。
さまざまな学生と会っていろんな話を聞いたりしたり、
その人となりを知ろうと心がけてきた。
残念ながら採用に至らなかった学生には
その後の就活の進め方をアドバイスしたり、
説明会ではトリッキーなやり方をこっそり教えたり。

そんな仕事をしながら
自分の就職活動時のことをよく思い返したりもした。
当時の私のことは、人事担当の私なら間違いなく落とす(笑)
何もわかっちゃいなかった。
だから自分の考えをしっかり持って就活に臨む者は
すごいなと思えたし、
昔の自分みたいな学生には割と的確にアドバイスできた気がする。

採用担当をしていて腑に落ちたことはたくさんあるが
その中でも一番納得できたことは体育会系学生の評価だった。
自分の就活時、希望する会社(というか業界全体)には
よく大学で運動部だった者がたくさん採用されていた。
「どうせ頑丈で、何でもハイ!と言うこと聞くのが欲しいんだろう」
と、僻みまじりで斜に構えて見ていたのが自分だった。
しかし実際に自分が採用担当になると見方が違ってくる。

大学の運動部出身者は、高校までの運動部と違い
ある意味で大人扱いされてきている。
高校までは指導者からの指示によって鍛錬してきているが
大学の運動部では自分で考える力を持つ。
目標を定め、そこに行き着くまでのプロセスを考え、
自分に足りないところを自分で考えて鍛錬してきている。
それは仕事への取り組み方と同じなのだ。
自分で考えながら目標に向かっていける力こそ
どこの会社でも必要なスキルだろう。

そんなことも知らずに、半分投げやりに就活していた当時の自分。
自分のこれまでの人生に後悔はないけれど
もしも昔の自分に何かアドバイスするとしたら
60年の人生経験で学んできた考え方なんだろうなぁ。
たぶん聞く耳持ってないけどね(^^;
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古民家

2021-08-12 | 文化
アメリカから2年前に花巻へやってきた
3つの小学校のALT(外国語補助教員)の彼女は、
花巻市郊外の、15年空き家だった古民家を借りてリノベ中。
元々デザインやイラストの仕事をしていたらしく、まだまだ途中ながら
さすがのインテリアやディスプレイのアイデア。
今後が楽しみになりつつある。
敷地も広いから、BBQはもちろん庭でキャンプもできる。
素晴らしい(^^)
田舎の古民家、いいなぁ。










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暑い日

2021-08-11 | 生活の風景

マチココ納品の合間にコーヒーフロートを。
暑かったのはこの日がほぼ最後で
今週は雨の日が続く予報。
北国はお盆を過ぎると秋の気配が漂ってくる。
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Machicoco便り vol.87

2021-08-10 | マチココ

花巻まち散歩マガジンMachicoco27号は本日発売。
当初予定を変え、今回の特集は「菊池捍邸誌上内覧会」としました。
6月26日から7月18日まで、
毎週土日の8回にわたり開催された同内覧会。
今後の保存活動のためにも、
ご来場できなかった方々にも広く知っていただくためにも、
ざっくり内部をご紹介いたします。
内覧会当日は内部撮影ご遠慮いただきましたので
その代わりという意味もあります。
今後も保存・活用のためのイベントなども計画予定があるので
本誌でご興味持たれた方はその際ぜひお出かけください。

連載では、
チャレンジングドアはCOCO-ARUBAの姉妹。
カフェやデイサービスなど広く活動を始めた想いとは?
顔と手は富士大学硬式野球部の監督。
無名の高校生たちはいかにして4年間でプロ選手になっていくのか
選手育成にあたる監督の考えとは?
花巻まにあは、7月で地域おこし協力隊の任期が終わった
飛世かおりさんに、3年間の総括と花巻への想いを書いてもらいました。
そのほか10月までのインフォメーションは盛り沢山です。
乞うご期待。

花巻まち散歩マガジンMachicocoは
下記ご協賛店さま、販売店さまにて税込500円で販売中。
定期購読ご希望の方は
市内は両新聞店さま、市外の方はスターブリッジいわてさまへ
お申し込みください。


Joe's Lounge
花巻市大通り1-4-14 小友ビル1F
tel.0198-29-5655

Lit work place
花巻市大通り1-7-40
tel.0198-41-3049

大原ホンダ 
花巻市下小舟渡540-11 
tel.0198-23-2024

有限会社宮沢新聞店 
花巻市末広町2-17 
tel.0120-343-838

株式会社上町家守舎
花巻市上町6-2 マルカンビル1F 
tel.0198-29-5588

茶寮かだん 
花巻市花城町11-12 
tel.080-2823-1048

中舘内科クリニック
花巻市不動町2-1-4
tel.0198-41-1515

Barbershop switch
花巻市御田屋町1-60 
tel.080-3328-9777

株式会社三田商会
花巻市御田屋町1-33 
tel.0198-22-3030

株式会社風童社
花巻市桜町4-240-1  
tel.0120-249-166

株式会社星光舎
花巻市桜木町3-27-2
tel.0120-464-641

HAIR & MAKE EARTH 花巻店
花巻市桜台2-23-2 
tel.0198-21-3288

合資会社末廣 パティスリーアンジュ
花巻市星が丘1-1-18 
tel.0198-21-1488

株式会社中央コーポレーション
花巻市東宮野目第11-5
tel.0198-26-3033

高木丘クリニック
花巻市高木18-61-2 
tel.0198-22-0103

スターブリッジいわて株式会社
花巻市松園町1-6-1 
tel.0198-23-0771

花巻商工会議所(各支所でも販売中)
花巻市花城町10-27 
tel.0198-23-3381

だいわブルーベリー園
花巻市鍋倉字地森7 
tel.0198-24-4888

どんまいプロジェクト花巻
販売:ファームプラス
花巻市上根子字下田60-2
tel.0198-33-0594

社会福祉法人 大谷会
花巻市湯口字松原53-1 
tel.0198-25-2125

株式会社文化タクシー
花巻市双葉町6-2 
tel.0120-233-181

株式会社とうわ地域資源開発公社
販売:東和温泉
花巻市東和町安俵6区135 
tel.0198-42-4311

たく整骨院
花巻市上町12-12 
tel.0198-22-7763

医療法人廣正会寺内歯科医院
花巻市西大通り2-13-13 
tel.0198-41-1818

須田内科医院
花巻市円万寺字下中野46-4 
tel.0198-38-1121

白鳥の停車場
花巻市高松26-3[ 童話村内 ]
tel.0198-31-2040

道の駅はなまき西南
花巻市花巻市轟木7-203
tel.0198-29-5522

ワンデイシェフの大食堂
花巻市東和町土沢8 区115
こっぽら土澤内 
tel.0198-29-5700

花巻南温泉郷 湯の杜 ホテル志戸平
花巻市湯口志戸平27-1
tel.0198-25-2011

医療法人百帆会
耳鼻咽喉科・わたなべとしや診療室
盛岡市北飯岡1-2-67 
tel.019-656-4133

医療法人報恩会
とみつか脳神経外科クリニック
花巻市御田屋町1-41
tel.0198-23-2100

鉛温泉 藤三旅館
花巻市鉛字中平75-1 
tel.0198-25-2311

賢治の広場
花巻市上町3-4 岩田ビル 1F
tel. 0198-24-0818

サイクルショップ オーバー
花巻市石鳥谷町八幡7-29-7
tel.0198-45-6168

小山田泰彦司法書士
土地家屋調査士事務所
花巻市花城町12-6
tel.0198-22-4194

株式会社木村設計A・T
花巻市花城町3-3 3階
tel.0198-23-3818

カフェレストランきゃびん
花巻市矢沢4-62-27
tel.0198-31-3023

鏑八幡神社
東和町土沢5 区169 
tel.0198-42-4333

BOOKS&THEATER Café 風人堂
花巻市末広町2-13
ゲストハウスmeinn 1階

ブックス銀河
tel.0198-22-7760
fax.0198-77-2252
Email. books.ginga7760@clock.ocn.ne.jp

株式会社小瀬川新聞店花巻販売センター
花巻市大通り1-14-28
tel.0198-23-2254

株式会社青木家具製作所
花巻市中根子弐拾弐神明41-2
tel.0198-24-6750

お山カフェ アスチルベ
花巻市大迫町内川目1-17
tel.0198-48-5223

ジュンク堂盛岡店
https://www.moss-build.com/floor/junkudo

さわや書店各店
http://books-sawaya.co.jp/rn_tenpo/

東山堂各店
http://www.tosando.co.jp/shop.html
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8月9日

2021-08-09 | 世界・平和
ヒロシマに続き、今日は76年目のナガサキ。
「長崎の鐘」の永井博士について書かれた本を
読もうと思う。

そういえば、
先日読み返した本の一節が頭に残っている。
「安らかにお眠りください 過ちは繰り返しませぬから」
という広島平和公園内の石碑の言葉。
「過ち」とは何か?「繰り返しませぬから」は誰の言葉か?
そんな問いかけがその本にはあった。
それを私たち日本人、いや人類全体が考え続ける必要がある。
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戸籍

2021-08-08 | 生活の風景
今の戸籍はすべてコンピュータ管理に置き換わっているが
かつて私が勤めたことのあるOA機器会社では
マイクロフィルム管理だった頃の機械を販売していた。
官公庁担当営業だったので、
提案から入札を経て市町村導入の手伝いをしていた。
昭和24年までの「改正原戸籍(俗称ハラ戸籍)」の筆文字から
「士族」「平民」などの身分を消し、汚れを取り
1枚1枚確認しながら作業を進めてマイクロフィルムに撮る作業。
個人情報保護法などまだ施行されていない時代だったが
それでも隔離された部屋で、専門家の指導の元、
このために集まってもらったアルバイトの人たちが根を詰めていた。

単に人の名前や生年月日、生まれた場所などが記載された記録なのに
見ていくと人の歴史や息遣いを感じたものだ。
戦後すぐに改正される前の戸籍簿や除籍簿だから
江戸時代に生まれた人たちもたくさんいる。
中には九州や中国地方など、遠く離れた所に生まれた人たちもいる。
どんな人生を歩んできたのか、どんな経験をしてきたのか、
想像してみると、今こうやって見ている現実が不思議に思える。

そういうハラ戸籍や除籍簿があるのだと話したら
さっそく祖父の生まれ故郷である山口県に謄本を請求した親父。
父祖の故郷から遠く離れた岩手の地で生まれ育ち
ルーツを知りたかったのだろう。
自分の父親(私の祖父)が改名していること、
自分の祖父が婿養子だったことや曽祖父の名前などなど、
知らなかったことにひとつひとつ驚いていた。
あのころ親父は60代半ばごろ。
病気でもう長くないことを自覚し、今調べなければと思ったか。
まもなくあの頃の親父と同じぐらいの歳になる私。
近頃自分のルーツがちょっと気になっている。
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喫茶ぐがーん

2021-08-07 | 風屋日記
真っ黒く塗られた板壁に白い窓枠が映える。
同じく白く塗られた入り口ドアの扉の横には
郵便受けがわりにかけられている錆び付いたアルトサックス。
いつものように、事前に寄った本屋で買った
確かカミュの「シーシュポスの神話」の文庫本を片手に持ち
カウベルを鳴らしながらドアを開けた。
店内は薄暗く、端に置かれたピアノも目立たない。
白いレースカーテンがかかる窓際の席へ。
コーヒーを注文して本を開く。
前の席にひとりで座っていた知らない20代ぐらいの女性が
「高校生?いつも来てるよね」と静かに話しかけてきた。
「はい」とだけ答えてまた本に目を落とす。
話しかけてきた女性はそれっきり窓の外へ目を向ける。

そんな日が確かにあった。
場所は花巻の裏通り、双葉町にあった喫茶ぐがーん。
たまに夜、プロのフォークシンガーや
ジャズミュージシャンなどのライブを行なっていたが
残念ながら親に止められ、行ったことはない。
訪れるのはいつも学校帰りに立ち寄る本屋のあと。
静かな店内にはどんな音楽が流れていただろう。
ちょっと記憶にないが、
学校の喧騒からも、うるさい親の目からも離れた
ひとりきりの落ち着いた時間。

今考えると貴重な時間だった。
大学受験を含めた進路のことや勉強、
部活などで青春を謳歌している同級生たちへの負い目など
モヤモヤした気持ちも忘れ、本に向かえる至福の時間。
店内に立ち込めるタバコの煙とコーヒーの匂い、
少し開けた窓からカーテンを揺らしながら微かに吹いてくる風。
高校2年から3年にかけての頃の記憶。
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8月6日

2021-08-06 | 読書

6月から7月にかけて行った
菊池捍邸内覧会とゆかりの人々展に関わり
それまでよりもその生涯を詳しく知り、身近に感じた
戦前戦後の日本の記録写真を残した菊池俊吉さんについて
もっといろいろ知りたいとamazonで検索。
1952年初版発行で、1987年の復刻されたこの本を買った。
1852年と言えば広島への原爆投下からまだ7年。
俊吉さんの写真ばかりではないが
当時だからこそ本にすることができた写真ばかりだ。
ページをめくりながら、発する言葉を持たない。
この衝撃は、小学生の頃に読んだ、
全員が死亡した当時の県立広島二中の1年生ひとりひとり
朝から亡くなるまでを記録した本「碑」を読んで以来。
こういう記録こそ無くしてはいけない。

今日はあの日から76年目。

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youtuberが花巻をルポ

2021-08-05 | 散歩
素晴らしい撮影と編集。
ざっと重要ポイント押さえている。
これはそのまま花巻観光案内にもできるなぁ。

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「60年前の東京・日本」

2021-08-04 | 読書


60年前にアメリカからやってきた鉄ヲタカメラマンが
当時の日本全国で撮った写真を新書化。
鉄ヲタなので(笑)ほとんどの写真に電車や汽車が写っているが、
その周囲も含めて風景が実に懐かしい。
鉄道も、自分が学生時代(40年前)に住んでいた東京の雰囲気が
この頃すでにそこここにあって、
例えば色分けされていた当時の国電(山手線や中央線)や
エアコンがついていなくて窓全開で走ってる風景は目を引いた。
ビルや建物が低くて空が広い東京のまちなども。

1960年前後というと、写真はほぼモノクロだった時代。
たまにカラー写真があっても、もうセピア色になっているのに
この本に収められた写真は鮮やかでリアルだ。
そしてなんと、花巻電鉄も
今まで見たことがなかったシチュエーションで切り取られている。
貴重だなー。

と、しばし思い出にふけることができる2冊。

「秘蔵カラー写真で味わう 60年前の東京・日本」(正・続)
J・ウォーリー・ヒギンス:著 光文社新書
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大学野球

2021-08-03 | スポーツ

もしかしたらプロ野球より、高校野球より
大学野球が好きかもしれない。
高校までの、ある意味監督のイエスマン的野球とも
また社会人やプロ野球のような職業としての野球とも違い
ひとりひとりが自分の目標をしっかりと持ち
そこへのプロセスのアプローチ方法をそれぞれ考え、
それでいてどこか部活のノリが残る野球。
足も、パワーも、肩の強さなどは高校野球を凌駕し、
ストイックさと屈託のなさを併せ持つ選手たち。
試合も面白いが、試合前のシートノックを見るのも好きだ。
外野からのバックホームやバックサードの強肩、
内野手のボール捌きの速さと華麗さ。
キャッチャーのセカンド送球の球の強さ。

仕事で地元花巻にある富士大野球部を取材させてもらった。
まだ若い監督の言葉ひとつひとつが深い。
野球のみならず、仕事における人材育成や組織論にも通じる。
そして選手たちへの温かい眼差し。
地方のマイナーなリーグ所属ながら
毎年のようにプロで活躍する選手を送り出せているのも
そういう指導の賜物なのだなと納得した。
毎シーズン優勝争いをしている強豪だからとか
全国から選手をスカウトいてきていて
部員数が多く選手層が厚いからだとかいうイメージがあったけれど
しっかり一人一人の選手を見ながら育成している。
グランドで出会った選手たちも明るく挨拶をしてくれ、
明るい普通の大学生たちだ。

取材の最後の質問への安田監督の言葉が印象深い。
「監督の目的は育成ですか?勝つことですか?」
「育てることです。育てるために勝つことを目指します」
勝つために育成するのではない、育成するために勝つのだという。
注目度が低い地方のリーグの選手たちが
卒業後の目標にしている社会人やプロにアピールするには
全国の舞台へ行き、活躍しなければならない。
だから勝つ必要があるのだと。
面白い。
俄然富士大硬式野球部を応援する気になってきた。

詳細は次号マチココ(8/10発行)にて。
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「AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争」

2021-08-02 | 読書

著者は広島出身の東京大学の学生と担当教授。
最新のAI技術を使って、古いモノクロ写真をカラー化している。
粒子が荒く、輪郭もボケている白黒写真を見ると
どうしても「過去のできこと」として距離をおきがちだが、
こうやってカラー化するだけで身近に感じるから不思議。
写っている人たちが生き生きして見える。
戦闘の場面もリアルに感じる。

戦争のことを、我々経験していない世代の人間は
つい暗く重苦しい時代に思ってしまうが
今と同じく人々の暮らしがあり、笑顔もある。
家族が集い、子どもたちは遊んでいる。
その生き生きとした人々の上に爆弾が落ち、
機銃掃射が襲い、原子爆弾が炸裂した。
特に沖縄の市井の人々の暮らしが痛ましい。

こういう本を(広島出身で平和教育を受けてきたとはいえ)
21歳の若い人が企画し、出したというところに
大きな意味があるのではないか?
終戦から76年が経ち、経験者が少なくなっている今
こうやって語り継ぐことこそ現代に生きる我々の義務だろう。

「AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争」
庭田安珠・渡邉英徳:著 光文社新書
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