予定通り5時に鳴った時計のアラームに
まるでキズの瘡蓋のように睡眠からひっぺがされた。
畳の寝室の東側の窓の障子はぼんやり明るくて、
雲が厚くたれ込めているのがそれでわかる。
晴れた日には、寝ていられないほど眩しい朝日が差し込む窓だ。
雨の音がする。
平屋の家だから、雨が降るたびに音が聞こえるけれど、
今朝は久しぶりで一定のリズムではっきりと聞こえる雨音。
薄く差し込む弱い朝日に目を細めながら
しばらくの間、夢に出てきた昔の彼女「Y」を思い出しながら
気持ちのいい雨音に耳を澄ました。
前日に続き、はっきりとした夢だった。
私は人を殺していた。
殺す場面は覚えていないが
隠してあった倉庫から遺体が発見された場面は覚えている。
警察からの追求を予想し、身を隠すために家を出た私は、
数日してから覚悟を決めて家に帰った。
雨のバス停。
彼女が傘を差して待っていてくれていた。
雨に煙るバス停と白いワンピースを着た彼女が
やけに印象に残っている。
初めて会った頃に着ていた服だ。
「さて」と布団から身を起こしていつもの支度を始める。
隣に寝ていた家内も、その音で目を覚まし
「雨?」とつぶやいている。
そしてまたいつもの日常が始まる。
昨日メールもらったせいかな。
彼女が夢に登場したのは。
まるでキズの瘡蓋のように睡眠からひっぺがされた。
畳の寝室の東側の窓の障子はぼんやり明るくて、
雲が厚くたれ込めているのがそれでわかる。
晴れた日には、寝ていられないほど眩しい朝日が差し込む窓だ。
雨の音がする。
平屋の家だから、雨が降るたびに音が聞こえるけれど、
今朝は久しぶりで一定のリズムではっきりと聞こえる雨音。
薄く差し込む弱い朝日に目を細めながら
しばらくの間、夢に出てきた昔の彼女「Y」を思い出しながら
気持ちのいい雨音に耳を澄ました。
前日に続き、はっきりとした夢だった。
私は人を殺していた。
殺す場面は覚えていないが
隠してあった倉庫から遺体が発見された場面は覚えている。
警察からの追求を予想し、身を隠すために家を出た私は、
数日してから覚悟を決めて家に帰った。
雨のバス停。
彼女が傘を差して待っていてくれていた。
雨に煙るバス停と白いワンピースを着た彼女が
やけに印象に残っている。
初めて会った頃に着ていた服だ。
「さて」と布団から身を起こしていつもの支度を始める。
隣に寝ていた家内も、その音で目を覚まし
「雨?」とつぶやいている。
そしてまたいつもの日常が始まる。
昨日メールもらったせいかな。
彼女が夢に登場したのは。