風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

「文藝春秋 創刊100周年 新年特大号」

2022-12-29 | 読書

いつぞや、新聞に抜粋が掲載された
「平成の天皇皇后両陛下大いに語る」の記事が面白そうで
何年ぶりかで文藝春秋を購入してみた。
著者の保坂正康さんの昭和史書籍を何冊か興味深く読み
深く学ばせてもらっていた経緯もあったのだが
両陛下も保坂さんの書籍を読んでいたこと、
そればかりか、半藤一利さん、磯田道史さんらとともに
保坂さんも何度か皇居に呼んで語り合っていたこと、
昭和史、特に満州事変の歴史に興味を抱いておられたことなど、
驚きの話が満載だった。
「早く風呂に入れ」という家人からの言葉に生返事をしながら
この記事を一気読みしてしまった。

ところが、さすがに創刊100周年特別号。
他の記事も興味深く面白い記事ばかり。
そうか、ネットで話題になっていた「SMAPのいちばん長い日:という
鈴木おさむさんによるSMAP解散の裏話は本書の記事だったか。
松本清張の「日本の黒い霧」と「昭和史発掘」も
ちょうどNHKで帝銀事件を取り上げる番組の宣伝を見たので
我が家的にもタイムリーな記事だった。
林真理子新理事長による「私は日大をこう変える!」も
このタイトルを先に知っていたら
この記事を読むだけでも本書を買っていたかもしれない。
先日最終回を迎えたNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」についての
「鎌倉殿vs朝廷」や小栗旬さん、三谷幸喜さんによる裏話も
とても興味深いものだった。

そして本書の1番の目玉記事は「101人の輝ける日本人」という
明治、大正、昭和、平成を彩った人物の、身近な方々からの裏話。
昭和天皇から伊藤博文、宮沢賢治、坂本九、山口百恵、瀬戸内寂聴、
辻政信や麻原彰晃、江川卓に羽生結弦、ビートたけしまで。
よくもまぁこれだけの証言を集めたものだと感服した。
しかもちゃんとひとりひとりの人となりがわかる、
知らなかったエピソードばかり。
昭和天皇や井伏鱒二、力道山、王貞治の話は
知られざる素顔が垣間見える話だった。

ひとつひとつを1号あたりの目玉特集にしてもいいぐらい
キャッチーで深い記事が並んでいる。
それを1冊に詰め込んであることを考えると
これで1500円はとんでもなく安い。
買って呼んだ本の満足感は、本書が今年間違いなくNo.1。

amazonでご購入の場合は↓から。

 
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「ロシアパン 」 | トップ | 大祓、元旦祭 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

読書」カテゴリの最新記事