風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

大学受験時の思い出

2023-02-25 | 文化
44年も前の私の大学受験の時、
国公立大学は共通一次試験の初年度だった。
前年までの国立一期校、二期校という区分が無くなり、
国立大学は1校しか受けられなくなった。
そのことにぼやきつつ、共通一次で初めて導入された
マークシート試験対応に追われる毎日だった。

社会科2科目、理科2科目を選ばなくてはいけない。
当然のことながら選択の前例がないので右往左往、疑心暗鬼。
まずは社会科の選択。
元々哲学や思想関係が好きだったので倫理社会を選ぶ。
サルトルやデカルト、ニーチェ、西田幾太郎、倉田百三など
結構文庫本で読んでいたので
それほど受験対策は必要なかったし実際に点も取れた。

もうひとつに迷う。
政治経済(今でいうところの現代社会かな?)は
ニュースや報道ドキュメンタリー、新聞を読んでいたので、
これまた受験勉強しなくても大体理解し得意でもあった。
世界史は好きだったが、学校の勉強は知識暗記型。
例えばゲルマン民族の大移動は4世紀から6世紀とは習うが
一体ゲルマン民族とはなんぞや、なぜ大移動したのかなど
根本的な部分が授業では触れられない。
詳しく調べてみると本当はとても面白い科目なのに、
暗記に追われてうんざりしていた。
しかし、倫社と政経という、ある意味反則技ってどうなんだろう。
なんとなく忖度が働いて世界史を選択してしまった。

次に理科。
基本的に不得意分野ではあるが
まずは比較的好きで、ある程度成績が良かった生物を選ぶ。
いまだにNHKの「ヒューマニエンス」が好きだったり
医学系の知識も多少持っているほどなので、この選択は順当。
問題はもう1科目だ。
元々気象や地球については興味もあって図鑑を持っていたので
地学も比較的好きだったし成績も良かったのだが、
生物、地学という選択は邪道と言われた。
どちらかひとつと化学か物理を選ぶべきだと。
化学は壊滅的にダメだったので、
物理なら公式を暗記すればなんとかなるかと消去法での選択。

結果、倫社と生物は多少格好がつくぐらいの点は取れたが、
やはり世界史と物理で撃沈。
得意の国語や、そこそこの英語はともかくとして
大誤算だったのが数学だった。
元より関数系は得意だったものの幾何系が苦手。
その通り、関数系の問題は満点だったが幾何系はゼロ点😅
悪いことに、この年の共通一次は数学の平均点が高かったのだ。
当然のことながらそれがダメ押しとなった。

共通一次受験時に出願していた第一志望の東京学芸大は
自己採点の結果、二次試験でも到底届かないことがわかり、
進路指導の先生の助言に従って弘前大に変更したものの
元来花巻より1mmでも北に行くつもりはない。
モチベーション低下も重なってそちらも落選となってしまった。

その時点では100%浪人するつもりだったのだが
進路指導の先生からの
「私立はとりあえずここを受けておけ」
というアドバイスで受けた私立に引っかかり入学となった。

この歳になって、若い頃に戻りたいとは全く思わないが、
あの時、政経や地学を選んでいたら、結果はどうだったんだろうと
40年以上たった今でもふと思ったりする。

世は受験シーズン。
志望大学入学を目指す受験生達には
悔いなく試験を終えられることを心から願っている。
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