風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

無分別

2023-08-24 | 社会

昨年のこの時期(お盆時期)にも放送された
NHK BSPの「10人のお坊さん」という番組が先週再放送され
改めてじっくりとお話に耳を傾けた。
その中で特に心に残った話は「無分別」の話。

「分別がある」という表現は
「大人として常識ある行動や言葉」という意味として捉えられ
主に「良いこと」「良い意味」と判断されているが
あるお坊さんは「『分別』とは分けて差別することに通じる」と。
なるほど、差別、区別することが「大人の常識ある行動や言葉」とは
それはそれで(皮肉を込めて)良い得て妙だ😁

このお坊さんは「『無分別』こそ大事」と言う。
「仏様は金持ちも貧乏人も犯罪者も、分け隔てなく救う」と。
(確か浄土真宗のお坊さんの話だったと思う)
国籍も、人種も、民族も、出自も、性や性自認も、そして宗教すらも
分け隔てなく・・・というのが「無分別」というのならば
「大人としての常識」ってなんなのだろうね。
「分別」「無分別」の概念が180度変わる話だった。

お坊さんの話は、さりげない話でも
その後の人生の見方すら変わってしまうことがある。
ほんのひと言で救われることもある。
お寺は葬儀や法事をするだけの場所じゃない。
お坊さんには道を示してほしいし、
我々もまっすぐにその話を聞きたいと思う。
コメント
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