風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

花巻の喫茶店

2016-07-21 | 文化
かつて(かれこれ3〜40年前)花巻は喫茶店の街だった。
商店街を50mも歩けば必ずと言っていいほど
少なくとも1軒の喫茶店があった。
高校時代〜大学時代の帰省時〜卒業して地元に帰ってから
デートも、友達と会うのも、ひとりでの読書も
時と場合により店を使い分けてよく通った。
いまも若干まだ残っている店も合わせて
どんな店があったのか、記憶を辿って記録してみようか。
とはいえ個人の行動範囲や記憶は限られている。
高校時代、校舎があった本館〜繁華街の上町周辺については
入ったことがなくても記憶に残る店を。
その他の場所は何度か行った店を書き留めておこう。



高校の校舎の近くに当時からあった「四季」は今もある。
ここは仲が良かった同級生の家の隣だったので
高校の頃も何度か行っていた。
今も時々ランチに行ったりしているが
昔から変わらない店内にホッとする。

花巻温泉から市街地への道路を下ると四日町〜一日市。
1年の時だけ通った高校の旧校舎がある桜雲台から坂を下りたところに
漫画喫茶「エース」(?)がかつてあった。
花巻北コミュニティセンターのすぐ隣。
就職してから営業時代に何度かランチしにひとりで行った。

元の温泉道路に戻り、一日市方面に少し行くと「フォークトーク」。
昔はさかんにライブなどもやっていたという店。
今も看板はあるのだが、営業しているのだろうか。
入ったことはない。

新道交差点を過ぎた掘割の通りに入ると
左には大学時代によく通ったライムライト(後の木琴)。
ここではボブマーレイ、ジミークリフやサードワールドなどの
ジャマイカのレゲエを教えられた。
全国からもラスタマンたちが集まる店だった。

その斜め向かいには
大学時代〜社会人になってからもよく行った「絵夢」。
たぶん市内の喫茶店では一番回数通った店。
何の用事がなくても毎日のように通って
何杯もコーヒーをお代わりしながらお姉さんとダベったものだった。
ここではJAZZをいろいろ教わった。
普通の喫茶なのにスイングジャーナル「全国のJAZZ喫茶」に載った店。

坂を登りきったところには「まどか」。
つい数年前まで営業していたと思うのだが、今はどうかな?
神輿関係者が集まる店だった。

吹張町の十文字の角には「みまつ」。
ウチの親父やお袋がよく行っていた店。

その十字路から市役所方面に曲がった道路は
かつては本当に狭い道路だったが
その道すがらにあったのは「TOMO」。
同級生たちと何度か行った。
ココアが美味しかった記憶がある。

この通りをもう少し進み、市役所前に出ると
今もある「ぶらん」。
母ちゃんにプロポーズしたのはココだった。
ワタシはもう何年も入ったことはないが、市職員のランチ場所。

吹張町の交差点に戻ろう。
商店街を少し下ると手芸店内に「むーたん」があった。
高校で1学年先輩たちが集まっていた店。

その向かいには今もある「共楽」。
料亭「共楽」さんの隣にある喫茶部門で
中学時代の同級生が夫婦で切り盛りしているらしい。
ここも何年も入ったことがないけれど
ランチなどの味は折り紙付き。
近々行ってみよう。

吹張町を下りきり、
上町の入り口、当時の花巻デパート隣には「ルーブル」。
大人の雰囲気で、椅子の背もたれが高かったため
座ってると他のお客さんの姿が見えない淫靡(笑)な空間。

花巻デパート1階奥にも小さな喫茶店があった。
コーヒーが他の店の半額120円で、
若くキレイなお姉さんが優しく話しかけてくれるので
高校時代はよく行っていた(笑)

マルカンデパートの斜め向かい
入り浸りに近かった書店誠山房の2階には『サントス」。
ナポリタンには味噌汁が付いてきた。
宮城県沖地震に遭ったのはココで友人とお茶している時。
グラスなどがガラガラ落ちて大変な騒ぎだった。

誠山房からもう少し先、岩手銀行前の交差点の角の2階には
インベーダーゲームをする友人たちが集まっていた「レブロン」。
ゲームで1面クリアするとコーヒー券がもらえ
ゲームに興味がなかったワタシはもっぱら券消費担当。

上町で忘れちゃいけないのは
マルカンデパート裏の双葉町にあった「ぐがーん」。
扉脇にかけられた古いサックスの新聞受け。
黒く塗られた板壁に知ろう窓枠とレースのカーテン。
店内には小さめのグランドピアノ。
窓辺の席で本を読むのが好きだった。
高校時代を思い出すと一番の思い出の場所。

その向かいには、たぶん今も営業している「アシベ」。
入ったことはない。



マルカンデパートから市役所方面に舘坂を少し登り
途中専念寺方向に曲がると今もあるのが「あれい」。
実は(路地裏のため)ごく最近までその存在を知らなかったのだが
母ちゃんは高校時代にここでデートしたとのこと。
ということで古くからの喫茶店だということを知ったのだった。

さて商店街以外の思い出に喫茶店に移る。

前述の新道交差点を駅に登って行くと
花巻駅前の深美旅館喫茶部門「深美」があった。
落ち着いた大人の雰囲気で、
大学時代帰省時に何度か入ったことがある。
知人が誰もこないので、一人になるには都合よかった。

かつては駅前ロータリーの中にあり
今はなはん通りの中で営業を続けるのは「ミリオン」。
10年ほど前には2度ほど大地座ライブをさせてもらった。
次男の同級生の家であり、今も時々行く店。

市役所の裏通り
花巻病院隣に今もあるのは「ディンドン」。
画廊喫茶的存在で、絵を描くのが趣味だった今は亡き親父が
かつてどうやら時々一人で行っていたらしい。
先日ものすごく久しぶりに行ってみたら
食事メニューがとても豊富。

何度かここ話題にしている
高校時代によく通ったJAZZ喫茶「エル・グレコ」は
梶町商店街の中にあった。
高校時代を思い出すと、ぐがーんとともに必ずついてくる
忘れられない店。
JAZZのことをたくさん教えてもらった。
マスター手作りのものすごく大きなスピーカーと
カップになみなみと注がれたコーヒーが印象的。
マスターが小型の電動ミルでステップを踏みながら
豆を挽いていた姿を思い出す。

実家がある、花巻市文化会館近くには
20年ほど前まで「ラパン」があった。
店内が広かったので、大人数で集まるのに都合がよかった。

その向かいには「ジュネル」。
スナックみたいな店内で、あまり好みではなかったが
ラパン無きあとはPTA関係でよく使った。

文化会館駐車場近くには
妹の幼なじみのお母さんが経営する「ラズベリー」。
子どものころの暑い夏の夕方、親父に連れられてぶらりと散歩に出、
ここでソフトクリームを食べたことが思い出に残る。
経営していたその家のお母さんは今もご健在だが
ご主人を亡くし、ひとりでひっそりと住まわれている。
時々デイサービスの車に乗る姿を目にするが
体を動かすのも大変そうだった。

他にも喫茶店はあったと思うけど、
とりあえずこれだけ記録。
他にも思いつく店がある方はコメントでお知らせください。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする