風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

「少年H」

2013-08-19 | 映画・芝居・TV


降旗監督独特の
余計な説明や感情表現を排した眈々とした語り口。
子ども目線から見た戦争と、
その中で生き抜こうとする大人たちの姿。
最新の映像技術を駆使して当時の空気を再現し
市井に生きる人々を描いている。

戦後生まれの私たちにとって
戦中・戦後は昔の話であり歴史上の出来事だが、
こうやってリアルに再現された当時を見てみると、
なんだ今と変わらないじゃないか。
いろんな意味で。
デマや社会の空気に左右される
一般の民衆の愚かしさも。

日本人は基本的に真面目なのだと思う。
だから本筋からだんだんズレていき、
理不尽なことがはびこる社会になっていっても
いつの間にかそれを盲目的に信じてしまう。
ある種の幼さがこの国を危うくすることもある。
コメント
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