風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

仲間

2004-09-28 | 風屋日記
小学校の頃の班替えの時、一般的にはどんな方法が取られていたのだろうか。
私が小学生だった頃は班長・副班長を先に決めて、
それらの人達が話し合って、それぞれの班員を決めたり、
出席番号順に機械的に割り振っていったり、
あるいは確か、くじを引いたこともあったような覚えがある。
どんな風に決めてもそれぞれ文句が出(笑)、
でもそれぞれが段々それなりに仲のいい班になったものだ。

一度だけ、これははっきり覚えているが、
班替えによってクラスの雰囲気が悪くなったことがある。
その時の班の決め方は(先生がなぜそんなやり方をしたのかわからないが)
互選で班長を決め、班長が1人づつ自分の好きな人を指名する・・・というものだった。
後にも先にもそんな決め方をしたのはその時だけだ。
班長は、いきおい声の大きな人がなりがち。
ある班はクラスの親分と、それに従う子分達の班になった。
女子のボスとその仲良しグループが集まった班もあった。

その結果・・・
親分・子分班と女子ボス仲良し班がクラスの足を引っ張ることになったのだ。
どちらも班長の言うことに班員は逆らえないし、班長ができないことは班としてもできない。
班長の意見が多少変でも、それがそのまま班の意見になってしまう。
活発だった班活動が一気に白けたものになってしまった。
それぞれの班が、同じ班の者同士だけでくっつきあい、
他の班員と交わることが無くなってしまった。
特別仲がいいわけではない。
他の班の者と交わると同じ班員からの批難やボスからのシカトが待っている。
この班編成は、結果としてひとつの学期持たなかった。

この班編成の仕方と今回の内閣改造が、私の中でかぶって見える。
ボスが、自分の考えに尻尾を振る者だけを閣僚に取り立てている。
今回入閣したある議員は、
選挙の時には特定郵便局の利益を守る発言をし、山間部の郵便事情を憂慮する考えを述べ、
数カ月前の、郵政民営化に関する大手新聞社のアンケートには自分の意見を保留し、
そして今回入閣時には「もちろん小泉首相の郵政民営化には大賛成」とやらかした。
見事なまでの、いけしゃあしゃあとした変わり身だ。
これならお伽話のコウモリや、自由党から民主党へ移った議員達の方がまだ正直だ。

そしてそれよりも、
踏み絵を踏んで尻尾を振った者たちだけによる国政はこれからどうなるのか。
ボスがどんなに変なことを言い出しても尻尾を振り続けるのだろうか。
たった1人の考えの通りに日本は動いてしまうのだろうか。
ことは郵政だけに限らない。
社会保険も、教育も、防衛も、外交も・・・。
自分と異質のものを受け入れ、多様な考えを調整することの重要性をつくづく感じる。

ところで例の班編成時、私は親分子分班には当然指名されず、
非同盟、無所属、アウトロー班に寄せ集められた(笑)
それでも結構居心地は良かったけど。
コメント (2)
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