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吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

66分の65へのチャレンジは、時代が求める戦略。

2007年11月03日 | Weblog
 少子高齢化、人口減少社会に突入した日本。団塊の世代やそのジュニアに支えられリードされてきた日本の消費者市場は、団塊の世代の人たちがリタイアする2007年前後を機に、その市場の展望に陰りが強くなった。

 トヨタをはじめ多くの日本企業の海外進出が旺盛になった背景だ。日本の人口減少とは逆に、いまの世界の人口は1分に150人、1日20万人、毎年8000万人増えつづけている。日本の約1億人に対し世界総人口はいま(2007年)66億人。66分の1の国内市場の極大限界を感じた日本の多くの企業が、66分の65の人口市場に関心を持ち、これを戦略ターゲットにするのは自然の成り行きだ。

 その代表が、つねに”人口”が問題になるスポーツ用品企業だ。日本の国内市場(スポーツ用品市場)で1、2位のミズノやアシックスが欧州市場や世界市場への挑戦戦略を急ぐ理由だ。かれらの10倍の企業規模のナイキやアディダスのM&A攻勢や国際戦略を傍観していては、将来の存続展望が確保できないのだ。

 ただ、ナイキがコンバースを、アディダスがリーボックを買収したことをみて、自分たち企業をガードしていては企業の将来が展望できない。企業存続を確かにするためには、世界市場で生き残れる”ブランディング”が求められるのだ。M&Aされる前にM&Aを仕掛けることも含めて戦略的なマーケティングを構築することが急務なのだ。

 スポーツブランド企業だけではないが、日本の多くの企業が66分の65の市場戦略を考えてほしいと思うこの頃だ。与党や最大野党の新しい体制模索とか何とかいう大(野合)連合の話など書きたくない今日は、文化の日だ。
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天然や自然のこわさ。

2007年11月01日 | Weblog
 おいしいものに、便利なものに人は加工する。切ったり削ったりしてカタチを変えて便利にする。使いやすくする。煮たり、焼いたり、漬けたりしてオイシクする。時代が進むにつれ、加工製品や加工食品が増えてきた。よりおいしく食べられたり、より新しい味にしたり、簡単に料理すればいいようにしたりと新しい食品が増えた。

 加工食品が増えるに従い、新しい(不)健康問題が増えた。高コレステロールや糖尿病やメタボリックなどは、時代の産物だ。大昔はなかった健康問題だ。行き着くところまで加工食品が増えた反動からか、自然食品店や自然食品売り場が増えた。そして、いま自然食品や自然/天然がもてはやされている。

 天然のもの、人が手を加えないもの、自然の産物、無農薬有機肥料で栽培された野菜や農産物などが求められる。売れる。(人工)栽培より天然がいい、養殖より天然がいい、加工されたものより自然がいいと、盲目的な”自然”崇拝なのだ。だから、ひとは”天然”と言いたがる。多くの食品添加物だって、天然/自然着色料、天然香料、工添加物と書かれ、化学的添加物などとは書かれない。化学と聞いただけで”怖い”ものだと思う。天然や自然のコワサを知らない。

 人々の住みやすい環境をつくってくれるのも自然だが、人々の生活を壊すのも自然だ。カトリーナ・ハリケーンや台風9号、スマトラやチリーの地震津波およびイランや新潟中越地震などでの災害は、自然の仕業だ。

 人にやさしい自然や人々の健康にいい自然も多いが、自然はやさしさの中にコワサを秘めているのだ。目に見えない毒をもったきのこやサカナだけではない。カラダにいいとされるニンニクやウコンも、時には体に悪さをする。牛乳アレルギーやそばアレルギーにサバや貝類を拒否するカラダもある。多くの化学物質は安全や無副作用の検証がなされている。ときには副作用する医薬品もあるが、化学医薬品が人々の健康に貢献した度合いは大きい。

 かしこく生きることは、ただ一辺倒に風や流れを受け入れることでもなさそうだ。長い人類の歴史のなかで検証が省略されている自然や天然と浅い歴史の近代だが検証され世の中に出ている化学の産物だ。丁寧に確かめることが大切だと思うのは自分だけなのだろうか。他人や多数も参考にはするが、自分で試したり確かめたりすることが大切だと思うのだ。
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