吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

「始末」が大事! すべてに 後始末、片付け、責任をとることが大切。

2020年10月09日 | Weblog
「始末」の意味は、文字どおり”始めと終わり”のことだが、始末するということはイコール”責任をとる”ということ。江戸時代の(船場)商人(あきんど)の心得として言われた「始末・才覚・算用」(井原西鶴「日本永代蔵」)の”始末”のこと。


自分や自分たちの技能や才能と信用性などを考え、商う商品などの販売先や仕入先などを評価し、人の真似や思い付きでなく商売を構想し計画を立てて”始め”、見込み違いや上手く行かなかったりした場合の修正や撤退のことまでを”計画”に入れよということだが、中止や撤退にあたっては後始末(責任をとる)を大切にしろ、と言っている。


また、始末・算用・才覚の「算用」とは、ただ「販売額ー仕入額=利益額」としての算盤が合うことをもっての採算計画でなく、いま流のマーケティング・プランをたてること。「才覚」とは、利益や採算の大小やこれを大きくする思案も含め、世間や人々のニーズや動向に照合したアイディアや技術などを考え、これを商売にすることと言っている。


前段が長くなって恐縮だが、言いたいことは、すべてに「始末すること」が大事ということ。始末・算用・才覚の始末より、もっともっと簡単で難しい始末を言っている。生活や何かにつけての”後始末や片付けや責任をとる”ということ。やりっ放しやほったらかしや整理整頓せずの乱雑で済ますのではなく、後々のことまで考えての片づけや後始末をして、暮らそうと言っている。


ただ同然だからと言って、荒れた林や山の一部を買って”キャンプ生活”や”緑の暮らし”をするという方、限界村の田畑を2反歩程度買って”小さな農家暮らし”をしたいという方、子どもがいなかったり就学前なので田舎の空家を買って”自然暮らし”をしたい方や、政府の方針や時勢に沿って都会から離れて”地方暮らし”をしたいと思う方々。みなさんは”その後”をどうするおつもりですか?10年位その暮らしをして、ご自分や時世が変わり”その暮らし”を止めるとき、あなたはどう後始末しますか?


まさか、ごみや廃棄物ほったらかしはしないでしょうが、あなたの”その暮らし”の後はどのようになりますか?ご主人不在の生活放棄地にするのですか?ずっと過ごし、お子様の世代にまで継承できますか?→とにかく、後々の後始末にまで思いと責任をもって、そういう暮らしをお考えください。リモートワークやテレワークでシゴトできる時代だからと言って、そのような暮らしから遠く暮らしている方々の土地や暮らしを”壊す”ことだけはしないと、20年後の自分家族の暮らしを考慮して考えてください。


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