吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

マメな豆(マメ)の閑話

2017年04月15日 | Weblog
マメ(豆)といえばダイズ(大豆)だが、そのまま食べる姿はあまり見ない。節分の炒り豆ぐらいだ。マメは、魔滅だということで”鬼は外”と撒く。豆(マメ)とは、マメ科の一年生の作物で、粒や種として莢(サヤ)に入って収穫される。「豆類」といったときには、このうち乾燥穀物向けに収穫される作物をいう。


乾燥穀物対象にならないものは、マメ科でも”野菜”になる。サヤインゲンやサヤエンドウや枝豆など、ゆでたりして食べる”青もの”野菜だ。枝豆もおいしいビールのつまみで、大豆たんぱく質が摂れるが、乾粒ダイズ(大豆)はそのまま食べない。大豆を原料にした加工食品(含、飲料)は、日本食(和食)には切っても切り離せない食べものだ。豆腐、油揚げ、納豆、みそ、醤油、がんもどきやきな粉など。

日本人が伝統的に主食にしているお米は、大豆の仲間の穀物で、他の穀物より比較的リジンが多く必須アミノ酸構成がいいのだが、ダイズ(大豆)には負ける。大豆はコメの2倍ほどのリジンを含みアミノ酸スコア100の植物性たんぱく質の作物なのだが、多くの乾燥穀物同様”乾粒”のままでは、食べにくい。煮たり蒸したり、加工して姿形を変えて食べる。豆腐や味噌や豆乳などになる。

大豆や落花生以外の豆類は、総称して雑豆といわれるようだが、この雑豆の多くも和食や和菓子として食される。あずき、ささげ、えんどう、うずら豆や金時豆などのいんげん、花豆やとら豆など たくさんあるが、大豆(黄大豆、青大豆、黒大豆)やエンドウ(赤エンドウ、青えんどう)やいんげん(白花豆、紫花豆)など色がいろいろあり、和菓子にしやすい。

世界中で18,000種もあるといわれるマメ科の植物でも、食用にできるのは7~80種だという。世界で約14億トンと言われるたんぱく質だが、植物性たんぱく質はそのうち2億トンで、うち半分の1億トンが大豆なのだ。大豆が世界中の人々のたんぱく質供給に大きな役割を担う日は、そんなに遠くないのかも知れない。
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